司法修習生

第0 目次

第1  司法修習生の法的地位等
第2  社会人としての司法修習生
第3  司法修習生は国家公務員ではないこと等
第4  給費制時代の司法修習生の身分に関する最高裁判所の説明
第5  法曹養成制度検討会議とりまとめ,及びその後に実施された措置 
第6  法曹養成制度改革のさらなる推進について(平成27年6月30日付の決定)
第7  司法修習生の規律等について 
第8  司法修習生の宣誓(平成29年8月24日追加
第9  69期実務修習結果簿
第10 行政官国内研究員制度(司法修習コース)
第11 司法修習生バッジの取扱い

* 最高裁判所事務総局総務局が作成した裁判所法逐条解説(昭和44年6月30日発行)における司法修習生に関する記載が,法曹の養成に関するフォーラム第4回会議(平成23年8月4日開催)資料6に含まれています。
司法修習生バッチです。
司法修習生のバッジに関する規程

第1 司法修習生の法的地位等

1 司法修習生は,司法試験に合格した者の中から,最高裁判所によって命ぜられます(裁判所法66条1項)。
   平成18年度以降,①旧司法試験に11月に合格した者は翌年4月に採用されて現行○○期司法修習生となり,②新司法試験に9月に合格した者は同年11月に採用されて新○○期司法修習生となっています。
  平成24年度以降は新司法試験に一本化されたことから,平成24年11月採用の66期以降については,第○○期司法修習生となっています。

2(1) 司法修習生は,司法修習生考試(二回試験ともいいます。裁判所法67条1項,司法修習生に関する規則(昭和23年8月18日最高裁判所規則第15号)12条ないし16条参照)に合格すれば修習を終えることとなります。
  そして,修習を終えた者は,判事補,検事又は弁護士となることができます(判事補につき裁判所法43条,検事につき検察庁法18条1項1号,弁護士につき弁護士法4条)。
(2) 二回試験については,「二回試験(司法修習生考試)」「二回試験(司法修習生考試)の応試心得」「二回試験等の日程」及び「二回試験の不合格者数及び不合格率等」を参照してください。

3(1) 司法修習生の主な義務は以下の三つです(「司法修習生の職務専念義務,兼業・兼職の禁止及び守秘義務」参照)。
① 修習専念義務(裁判所法67条2項)
② 兼業・兼職の禁止(司法修習生に関する規則2条)
③ 守秘義務(司法修習生に関する規則3条)
(2)   新65期から給費制が廃止されて貸与制に移行したにもかかわらず,兼業・兼職の禁止が緩和されただけであって,修習専念義務及び守秘義務に変化はないです。
  また,守秘義務の運用についてはむしろ強化されている気がします。
(3)ア 司法修習生は,衆議院議員の選挙権を有する場合,検察審査員になることができるみたいです(検察審査会法4条及び6条各号参照)が,裁判員になることはできません(裁判員の参加する刑事裁判に関する法律15条1項16号)。
イ   検察審査会につき,「加害者の不起訴処分を争う検察審査会」及び「検察審査会の事件の処理状況」を参照してください。

4 司法修習等の日程については,「司法修習開始前の日程」「司法修習の日程」及び「二回試験等の日程」を参照して下さい。

5 司法修習生の貸与制及びかつての給費制については,「司法修習生の修習資金貸与制」及び「司法修習生の給費制,及び修習手当」を参照してください。

6 司法修習生の欠席等については,「司法修習生の欠席,罷免及び逮捕並びに民間労働者との比較」を参照してください。

7 司法修習生の志望状況,判事補及び検事への任官数等については,「司法修習生の組別志望状況及び任官状況」を参照してください。

8 司法修習生の採用選考,健康診断及び名刺については,「司法修習生の採用選考,健康診断及び名刺」を参照してください。

9 togetterの「66期修習生に送る「修習のポイント」」に,修習のポイントが色々と書いてあります。

10 外部HPの「4コマ修習QUEST」を見たり,「司法修習QUEST」という書籍を購入したりすれば,司法修習のイメージを形成しやすいと思われます。

11 裁判所HPの「司法修習生」には以下の記載があります。
   司法修習生は,司法試験に合格した人の中から,最高裁判所が命ずることになっており(裁判所法第66条),少なくとも1年間(旧司法試験合格者を対象とする司法修習については,少なくとも1年4か月間)の修習をした後,試験に合格すると司法修習を終え(裁判所法第67条第1項),裁判官,検察官,弁護士になる資格を得ることになります。
   司法修習は,全国各地の裁判所,検察庁,弁護士会での実務修習と,司法研修所での集合修習に分けられます。実務修習では,裁判所(民事・刑事),検察庁,弁護士会に配属され,裁判官,検察官,弁護士による個別的指導の下で,実際の事件の処理を体験的に学びます。集合修習では,司法研修所教官による講義や起案,講評など,体系的,汎用的な実務教育を受けます。
   司法修習生は,国家公務員ではありませんが,これに準じた身分にあるものとして取り扱われ,兼業・兼職が禁止され,修習に専念する義務(修習専念義務)や守秘義務などを負うこととされています。

第2 社会人としての司法修習生

1  平成17年4月当時の記載
   私が司法修習生をしていた平成17年4月当時の,「修習生活へのオリエンテーション」には,以下の記載がありました。
 
   司法修習生は,社会人としての一般常識,マナーを守ることは当然ですが,将来法曹として責任のある立場に立つ者として,国民からそれ以上のものを期待されています。国民は,司法修習生について優れた社会人たるべき者として高い期待を持っているだけに,良識を欠く言動やマナーに対しては厳しい批判の目を向けています。
   司法修習生は,若年層の者が多く,社会人としての経験を持つ人も比較的少ないと言ってよいと思いますが,軽率な行動について「未だ学生気分が抜けていない」などという甘えたいいわけは到底社会から容認されません。バスの中でのけんそう等による他の乗客への迷惑,寮に備え付けの自転車の乗り捨て,研修所周辺道路上の違法駐車などについて,近隣住民から苦情が寄せられることがありますが,これらは,本来,司法修習生の行動としては論外と言うべきであり,ごく一部の者の行為とはいえ,毎年そのような苦情が後を絶たないのは誠に残念です。
   3ページに記載するように,司法修習生には,国家公務員に準じた身分が与えられ,給与が支給されますが,それは,司法修習生に対する国民の期待の現れであり,その期待を裏切るような行動をとることのないよう肝に銘じてください。   
 
2 平成24年11月当時の記載

(1)   平成24年11月当時の,
「修習生活へのオリエンテーション」には,以下の記載があります。なお,平成17年4月当時の記載にはなかった部分は赤文字表記としています。
 
   司法修習生は、社会人としてのルール、マナーを守ることは当然ですが、将来法曹として責任のある立場に立つ者として、国民からは、単にルール、マナーを守るにとどまらず、率先して規範を守り、その範を示すことを期待されています。国民は、司法修習生について優れた社会人たるべき者として高い期待を持っているだけに、良識を欠く言動やマナーに対しては厳しい批判の目を向けており、近年はその傾向が顕著です。
   マナーについては後述しますが、社会人として、いやしくも法の支配の担い手を志す司法修習生に対する国民の期待を裏切るような行動をとることのないよう肝に銘じて下さい。
   また、司法修習が、司法研修所、裁判所、検察庁、弁護士会、その他の関係機関等の多くの教官、指導担当者及び職員の努力や協力によって支えられていることを忘れず、これらの人々に対して感謝の気持ちをもって接するようにしてください。

 
(2) 給費制が廃止されて貸与制に移行してからも司法修習生に対する国民の期待に変わるところはないですし,むしろ,良識を欠く言動やマナーに対する批判の目は厳しくなっているみたいです。 

第3 司法修習生は国家公務員ではないこと等

1 平成14年答申第282号(平成14年10月28日答申)には,以下の記載がありますから,司法修習生の氏名は情報公開の対象とはなりません。

   審査請求人は,司法修習生の氏名の開示を主張しており,当該主張は,司法修習生の氏名は,情報公開法5条1号ただし書イの慣行として公にされるべき情報に該当する旨の主張を含むものと解される。
   司法修習生の氏名については,新聞等に広く掲載されている司法試験合格者の氏名や,官報に公示されている二回試験(司法修習の修了試験)合格者の氏名と異なり,裁判所等においてこれを一般に公にすることとはされていない。また,司法修習生は,前記のように国家公務員に準ずる身分を有するものであるが,一般に公務員の氏名の公表慣行の有無を判断するに当たって参考とされる財務省印刷局編の職員録にもその氏名は登載されていない。このようなことからすると,司法修習生の氏名は,慣行により公にされ,又は公にすることが予定されているものとまでは言うことができないものと解される。
   この点については,司法修習生が,給与・手当など手厚い処遇を受け,その大部分が将来法曹として,司法制度の一角を担い,社会的に枢要な職責を果たすことが予定されていることから,少なくともその氏名については,同号ただし書イの定めるところの,慣行により公にすることが予定されているものと解すべきだとする見解もあり得る。しかしながら,①司法修習生は自ら公権力を行使することはなく,また訴訟手続に法的に関与するものではないこと,②修習に専念するものであり,給与・手当等の処遇もこのような修習を十全なものとする趣旨に他ならないと認められること,③すべての司法修習生が法曹資格を得て,法曹になるものではないこと,といった諸事情を併せ考えれば,司法修習生の氏名について,同号ただし書イを適用し,公表が予定されているものとして,開示することは適当ではないと考えられる。

2   平成28年(最情)答申第26号(平成28年9月1日答申)には,以下の記載がありますから,国家公務員ではありません。
   なお,①「法」は,行政機関情報公開法のことであり,②「昭和42年判決」は,司法修習生に対して退職手当を支給する必要はないと判示した最高裁昭和42年4月28日判決のことです。

   法5条1号ただし書ハには,「公務員等」に当たる者として,まず国家公務員法2条1項に規定する国家公務員が規定されているところ,同項にいう特別職として,同条3項には,裁判官及びその他の裁判所職員は掲げられているものの,司法修習生は掲げられていない。また,司法修習生は,司法試験に合格した者が裁判官,検察官又は弁護士となる資格を取得するための修習を行うものであって(司法修習生に関する規則4条参照),国の事務を担当するものでないこと,裁判所法が司法修習生と国家公務員法上の国家公務員であることが明らかな「裁判官以外の裁判所の職員」とを区別する規定を設けており(第四編第二章及び第三章参照),司法修習生に関する規則2条も,司法修習生が国家公務員法上の国家公務員でないことを前提として「司法修習生は,最高裁判所の許可を受けなければ,公務員とな」ることができないと規定していること等に照らすと,司法修習生は,国家公務員法2条1項に規定する国家公務員ではないというべきである(昭和42年判決参照)。

第4 給費制時代の司法修習生の身分に関する最高裁判所の説明

   平成14年5月10日開催の第7回法曹養成検討会における最高裁判所説明資料1「現在の司法修習制度について」6頁には,以下の記載があります。

4 司法修習生の身分
(1) 司法修習生は,公務員ではないが,給与,規律その他の身分関係については,国家公務員に準じた取扱いを受けている。
(2) 司法修習生は,修習期間中,国庫から,一定額(月額20万8300円)の給与と各種手当の支給を受けている(裁判所法67条2項,司法修習生の給与に関する規則等)。
(3) 司法修習生は,給与等の支給を受ける反面,修習に専念すべき義務を負っており,原則として,兼業・兼職が禁止されている(司法修習生に関する規則2条,司法修習生の規律等に関する規程8条1項)。また,司法修習生は,修習に当たって知り得た秘密を漏らしてはならない義務を負っている(司法修習生に関する規則3条)。

第5 法曹養成制度検討会議とりまとめ,及びその後に実施された措置

1 第16回法曹養成制度検討会議(平成25年6月26日開催)の資料2として配布された法曹養成制度検討会議とりまとめ(平成25年6月26日)には,下記があります。
2 (1)法曹養成制度検討会議とりまとめ,及び(2)その後の「法曹養成制度改革の推進について」(平成25年7月16日法曹養成制度改革関係閣僚会議決定)に基づき,第67期以降の司法修習生について,①移転料の支給及び②兼業禁止の緩和が実施されるようになりました。
   また,第68期以降の司法修習生について,①税務大学校和光寮への入寮,及び②導入修習が実施されるようになりました。

      記
 
(3) 法曹養成課程における経済的支援(リンク先の11頁及び12頁)
○ 法科大学院生に対する経済的支援については,通常の大学院生と比較して も,既に相当充実した支援がされているところであり,今後とも,意欲と能 力のある学生に対する支援の取組を継続していく必要がある。
○ 司法修習生に対する経済的支援の在り方については,貸与制を前提とした 上で,司法修習の位置付けを踏まえつつ,より良い法曹養成という観点から,経済的な事情によって法曹への道を断念する事態を招くことがないようにするため,措置を講じる必要がある。具体的には,可能な限り第67期司法修習生(本年11月修習開始)から,次の措置を実施すべきである。
1 分野別実務修習の開始に当たり現居住地から実務修習地への転居を要する者本人について,旅費法に準じて移転料を支給する(実務修習地に関する希望の有無を問わない。)。
2 集合修習期間中,司法研修所への入寮を希望する者のうち,通所圏内に住居を有しない者については,入寮できるようにする。
3 司法修習生の兼業の許可について,法の定める修習専念義務を前提に,その趣旨や司法修習の現状を踏まえ,司法修習生の中立公正性や品位を損なわないなど司法修習に支障を生じない範囲において従来の運用を緩和する。具体的には,司法修習生が休日等を用いて行う法科大学院における学生指導をはじめとする教育活動により収入を得ることを認めることとする。
・ 法科大学院生に対する経済的支援については,授業料の減免に加え,無利子 ・有利子(低利子)で最長20年間で返済する(独)日本学生支援機構の奨学金制度があり,無利子奨学金の業績優秀者は奨学金の返還も減免されることがあるほか,有利子奨学金においては,法科大学院の授業料が相対的に高額であることをも考慮し,貸与月額も増額が可能とされているなど,既に充実した支援がなされているところであり,今後とも,意欲と能力のある学生が,経済的理由によって修学を断念することのないよう取組を継続していく必要がある。
・ 司法修習が,法曹養成において実務教育の主要部分を担う不可欠の課程として置かれており,司法修習生は,修習期間中は修習に専念することが求められていることから,司法修習生の修習期間中の生活の基盤を確保し,修習の実効性を確保するための方策として,司法修習生に対する経済的支援を行う必要がある。そして,具体的な支援の在り方については,給費制とすべきとの意見もあったが,貸与制を導入した趣旨,貸与制の内容,これまでの政府における検討経過に照らし,貸与制を維持すべきである。
   その上で,司法修習生に対する経済的支援については,司法修習の位置付けを踏まえつつ,より良い法曹養成という観点から,経済的な事情によって法曹への道を断念する事態を招くことがないようにするため,措置を講じる必要がある。具体的には,司法修習に伴い個々の司法修習生の間に生ずる不均衡への 配慮や,司法修習生の修習専念義務の在り方に関して,可能な限り第67期司法修習生(本年11月修習開始)から,次の措置を講じるべきである。
① 分野別実務修習開始時における転居費用について 分野別実務修習開始に当たり現居住地から実務修習地への転居を要する者について,旅費法に準じて移転料を支給する(実務修習地に関する希望の有無を問わない。)。
② 集合修習期間中の入寮について集合修習期間中,司法研修所内の寮への入寮を希望する者のうち,通所圏内に住居を有しない者については,入寮できるようにする。
③ 修習専念義務について 司法修習生の兼業の許可について,法の定める修習専念義務を前提に,その趣旨や司法修習の現状を踏まえ,司法修習生の中立公正性や品位を損なわ ないなど司法修習に支障を生じない範囲において従来の運用を緩和する。具体的には,司法修習生が休日等を用いて行う法科大学院における学生指導を 始めとする教育活動により収入を得ることを認めることとする。
(なお,この問題も含む司法修習の在り方については後記4参照)
 
4 司法修習について(リンク先の21頁及び22頁)
(1) 法科大学院教育との連携
(2) 司法修習の内容
○ 司法修習について,法科大学院教育との役割分担を踏まえ,法科大学院教育との連携が図られているが,現在,各法科大学院の実務基礎教育の内容にばらつきがあることを踏まえると,各法科大学院において実務基礎教育の質を向上させることによって,その解消を図るとともに,司法修習の早い段階においても,同様の観点から,より一層実務に即した効果的な分野別実務修習を実施できるよう,司法修習生に対する導入的教育を更に充実させることが求められる。また,司法修習においては,新しい制度の下で修習期間が1年間に短縮されたことなどから,より密度の濃いものとするための工夫が求められている。
○ 最高裁判所においては,司法修習生に対する導入的教育や選択型実務修習を含め司法修習内容の更なる充実に向けた検討を行うことが求められる。
   また,第4で述べる新たな検討体制の下で,質の高い法曹を育成できるよう,法科大学院教育との連携,司法修習の実情,上記の最高裁判所における検討状況等を踏まえつつ,司法修習生に対する導入的教育や選択型実務修習の在り方を含め司法修習の更なる充実に向けて,法曹養成課程全体の中での司法修習の在り方について検討を行い,2年以内に結論を得るべきである。
・ 司法修習については,法科大学院における教育との有機的な連携の下に,法曹としての実務に必要な能力を修得させることが求められている。法科大学院教育と司法修習の役割分担について,法科大学院教育は,法理論教育及び実務への導入教育を行うものであるのに対し,司法修習は,法科大学院における教育を前提とし,これと連携を図りながら,実務修習を中核とする実務に即した教育を行う課程と位置付けられる。このような役割分担を前提とし,法科大学院教育から司法修習への円滑な移行を行い,修習の効果を上げるために,司法研修所及び配属庁会において,修習の開始前後に導入的教育が実施されている。
   司法修習生は,これらの導入的教育を経て分野別実務修習に取り組むことにより,集合修習の開始までに概ね必要な水準に達すると評価されているが,現在,各法科大学院の実務基礎教育の内容にばらつきがあることを踏まえると,各法科大学院において実務基礎教育の質を向上させることによって,その解消を図るとともに,司法修習の早い段階においても,同様の観点から,より一層実務に即した効果的な分野別実務修習を実施できるよう,司法修習生に対する導入的教育を更に充実させることが求められる。
   また,司法修習においては,多様化する法曹に対する社会的ニーズに応えるべく,幅広い法曹の活動に共通して必要とされる汎用的能力を修得していくための指導が行われるとともに,選択型実務修習が多岐にわたる分野で幅広く修習が実施されているが,新しい制度の下で修習期間が1年間に短縮されたことなどから,より密度の濃いものとするための工夫が求められている。
・ 最高裁判所においては,司法修習生に対する導入的教育や選択型実務修習を含め司法修習内容の更なる充実に向けた検討を行うことが求められる。
   また,第4で述べる新たな検討体制の下で,質の高い法曹を育成できるよう,法科大学院教育との連携,司法修習の実情,上記の最高裁判所における検討状況等を踏まえつつ,司法修習生に対する導入的教育や選択型実務修習の在り方を含め司法修習の更なる充実に向けて,法曹養成課程全体の中での司法修習の在り方について検討を行い,2年以内に結論を得るべきである。
   なお,今後,法曹養成課程全体の中での司法修習の在り方について検討する中で,必要があれば,司法修習生の地位及びこれに関連する措置の在り方や兼業許可基準の更なる緩和の要否についても検討することが考えられる。

第6 法曹養成制度改革のさらなる推進について

 第23回法曹養成制度改革顧問会議(平成27年6月30日開催)の資料4として配布された「法曹養成制度改革の更なる推進について」(平成27年6月30日法曹養成制度改革推進会議決定)6頁には,以下の記載があります。
 
第5 司法修習
   最高裁判所において、第68期司法修習生(平成26年11月修習開始)から導入修習が実施されたのに加え、分野別実務修習のガイドラインの策定・周知及び選択型実務修習における修習プログラムの拡充のための検討がそれぞれ行われたところ、法曹として活動を開始するに当たって必要な能力等を修得させるという司法修習の役割が果たされるよう、こうした施策を着実に実施し、今後も司法修習内容の更なる充実に努めることが期待される。また、法務省は、最高裁判所等との連携・協力の下、司法修習の実態、司法修習終了後相当期間を経た法曹の収入等の経済状況、司法制度全体に対する合理的な財政負担の在り方等を踏まえ、司法修習生に対する経済的支援の在り方を検討するものとする。

第7 司法修習生の規律等について

   「司法修習生の規律等について」(平成18年4月17日付けの司法研修所長通知)は以下のとおりです。

第1 定義
1 この定めにおいて,「配属庁会」とは,司法修習生が配属された各裁判所,検察庁及び弁護士会をいう。
2 この定めにおいて,「修習単位」とは,配属庁会における民事裁判修習・刑事裁判修習,検察修習,弁護修習及び選択型実務修習並びに司法研修所における集合修習によって分けられる各修習の単位をいう。ただし,民事裁判修習又は刑事裁判修習中に家庭裁判所における修習を実施したときは,その修習は,その修習の日が属する修習単位に属するものとみなす。
3 司法修習生に関する規則のー部を改正する規則(平成18年最高裁判所規則第3号)附則第4条に規定する司法修習生に対する2の定めの適用については,「配属庁会における民事裁判修習,刑事裁判修習,検察修習,弁護修習及び選択型実務修習並びに司法研修所における集合修習」とあるのを,「司法研修所における前期修習及び後期修習並びに配属庁会における民事裁判修習,刑事裁判修習,検察修習及び弁護修習」と読み替える。
4 この定めにおいて「出席」 とは,司法修習生が,指導担当者等が指定した修習場所へ出向いて修習することをいう。
5 この定めにおいて,「休日等」 とは,次に掲げる日をいう。
(1) 日曜日及び土曜日
(2) 国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日
(3) 12月29日から翌年の1月3日まで
6 この定めにおいて,「自由研究日」とは,司法研修所長又は配属庁会の長が休日等以外の日について,司法修習生が出席及び具体的な修習課題を行うことを要しないものとして定めた日をいう。
7 この定めにおいて,「自宅起案日」とは,指導担当者等が具体的な修習課題等を与え,司法修習生が当該日にその課題等を行うことを前提として,司法修習生が出席を要しないものとされる日をいう。 
第2 宣誓
1 司法修習生は,修習を開始するに当たり,宣誓をしなければならない。
2 宣誓は,別紙様式第1により,修習専念義務及び守秘義務を遵守するとともに,高い識見と円満な常識を養い,法律に関する理論と実務を身につけ,法曹としてふさわしい品位と能力を備えるように努めることを誓うものとする。 
第3 身分証明書
1 司法修習生は,司法研修所長から身分証明書の交付を受け,常にこれを携帯していなければならない。
2 司法修習生は,身分証明書を紛失し又は汚損したときは,直ちに,司法研修所長に対し,その旨を届け出た上,再交付を求めなければならない。
3 司法修習生の身分を失ったときは,直ちに,司法研修所長に対し,身分証明書を返却しなければならない。

第4 身上等に関する届出 
(身上に関する届出)
1 司法修習生は,司法研修所長に対し,氏名,生年月日,性別,住所,本籍等身上に関する事項を届け出なければならない。
2 1により届け出た事項のうち,氏名又は住所に変更があったときは,司法研修所長に対し,別紙様式第2により,その変更を届け出なければならない。
3 実務修習中に,2に定める届出をするときは当該配属庁会の長(選択型実務修習中にあっては,弁護士会会長。以下同じ。)を経てするものとする。
4 司法修習生は,2の変更のうち氏名の変更については,戸籍謄本,戸籍抄本又はそれらの写しのいずれかを添付するものとする。
(緊急連絡先の届出)
5 司法修習生は,各修習単位の開始時に,その修習単位を監督する司法研修所長又は配属庁会の長に対し,別紙様式第3により,緊急連絡先(携帯電話の電話番号を含む。)を届け出なければならない。
6 司法修習生は,5で届け出た緊急連絡先に変更が生じたときは,届出をした司法研修所長又は配属庁会の長に対し,変更を届け出なければならない。

第5 欠席
(修習しなかった期間の意義)
1 規則第6条に規定する修習しなかった期間の計算においては,休日等以外の日であって修習しなかった日(以下,「欠席」 という。)の日数を合計する方法による。
(承認)
2 司法修習生は,病気その他の正当な理由により欠席(自由研究日に終日住所又は居所を不在とする場合を含む。)しようとするときは,あらかじめ,司法研修所長(配属庁会における実務修習中にあっては,当該配属庁会の長)の承認を受けなければならない。
3 司法修習生は,病気,災害その他やむを得ない理由により,あらかじめ承認を得ることができずに欠席した場合には,速やかに,その理由を添えて欠席の承認を受けなければならない。
4 2及び3の承認を受けようとする司法修習生は,別紙様式第4に定める欠席承認申請書により申請するものとする。ただし,配属庁会においてこれと異なる様式を定めることを妨げない。
(承認決定の通知)
5 司法研修所長又は配属庁会の長は,4の申請があったときは,欠席を承認するかどうかを決定し,申晴者に対し,適宜の方法で結果を通知するものとする。
(承認の判断基準)
6 司法研修所長及び配属庁会の長が欠席が正当な理由によるものかどうかを判断するに当たっては,一般職の職員の動務時間,休暇等に関する法律(平成6年法律第33号)第18条及び第19条の規定の趣旨を,司法修習生の地位,性質に適合する限度において参酌するものとする。
(自由研究日等についての解釈基準)
7 自由研究日及び自宅起案日については,出席しなかったことをもって欠席とはされない。ただし,病気,旅行等により終日住所又は居所に不在となる場合等,現に修習し得ない事情があるときは,欠席として扱う。
(長期間の欠席,成績との関係)
8 司法修習生は,5日以上引き続き欠席したときは,司法研修所長(配属庁会における実務修習中にあっては,配属庁会の長)に対し,医師の証明書その他修習することができない理由を十分に明らかにする書面を提出しなければならない。
9 配属庁会における実務修習中に8に定める書面の提出があったときは,配属庁会の長は,司法研修所長に対し,遅滞なくその旨を報告するものとする。
10 一つの修習単位(第1の3に定める前期修習を除く。)における欠席期間の日数が,その修習単位のうちの修習を要する日(修習単位の日数から第1の5の(1)から(3)までに掲げる日数を控除した日数)の2分の1を超えたときは,司法修習生指導要綱(甲・乙)第4に定める成績の評定においては,原則として「不可」 と取り扱う。
(配属庁会のした欠席の承認結果の司法研修所長への報告)
11 配属庁会の長は,各修習単位の修習の終了後,速やかにその修習単位の修習における各司法修習生の欠席承認結果を別紙様式第5により,司法研修所長に対し,報告するものとする。この場合において,検察庁及び弁護士会の長は,地方裁判所長に対し,その写しを送付するものとする。

第6 外国旅行
(司法研修所長又は配属庁会の長の承認)
1 司法修習生は,外国旅行をしようとするときは,あらかじめ,司法研修所長(旅行期間が配属庁会における実務修習中に当たるときは,当該配属庁会の長)の承認を受けなければならない。
(申晴方法)
2 司法修習生は,1の承認を受けようとするときは,司法研修所長又は配属庁会の長に対し,当該旅行の出発日の3週間前までに別紙様式第6により申請しなければならない。旅行期間が二つの修習単位にかかるときの申請先は,先の修習単位を基準とする。
(外国旅行の承認基準)
3 司法修習生の外国旅行は,次に掲げる各要件を備えていなければならない。
(1) 次のいずれかに該当する場合であること。
休日等を利用する揚合 
イ 修習のため指導担当者等に同行する場合 
ウ 欠席を伴うときは,欠席を承認することができる場合(ただし,出発の日又は帰着の日が自由研究日である場合は,その日は欠席としない。)
(2) 旅行先が,本邦と外交関係のある国又はこれに準ずる地城であること。
(3) 旅行の期間が9日以内であること。
(4) 私費又はこれに準ずるものを渡航費用とするものであること。
4 司法修習生は,3に定める基準を満たす場合であっても,不測の事態等により修習に支障が生じないように旅程を計画しなければならない。
5 司法研修所長又は配属庁会の長は,次に掲げる事由があるときは,外国旅行の申請を承認しないことができる。
(1) 2に定める期限を徒過して申晴があったとき
(2) 申請者の修習状況等に照らし,相当でないと認めるとき
(決定及び通知)
6 司法研修所長又は配属庁会の長は,2に定める申請があった場合,承認するかどうかを決定し,申請者に対し,適宜の方法で結果を通知するものとする。
7 旅行期間が,二つの修習単位にかかるものであるときは,申請を受けた司法研修所長又は配属庁会の長は,次の修習単位の修習を実施する司法研修所長又は配属庁会の長の意見を聴取した上で,承認するかどうかを判断する。
(事後措置等)
8 配属庁会の長は,欠席を伴う外国旅行を承認したときは,司法研修所長に対し,第5の11に定める欠席承認結果報告の備考欄にその承認した外国旅行の旅行先,目的及び期間を記載して報告するものとする。
9 配属庁会の長は,外国旅行における不測の事態等により,司法修習生が欠席をしたときは,その旨を速やかに司法研修所長に報告するものとする。

第7 兼職等の許可申請
(兼職等の許可申請)
1 司法修習生は,規則第2条の規定により最高裁判所の許可を受けようとするときは,その申請書を司法研修所長に提出しなければならない。ただし,配属庁会における実務修習中はその配属庁会の長を経て提出するものとする。
(その他の兼業の許可制)
2 司法修習生は,規則第2条に規定する場合を除くほか,司法研修所長の許可を受けなければ,学業その他の業務に就くことができない。
3 司法修習生が2に定める許可を受けようとするときは,申瞭書を司法研修所長に提出して申萌するものとする。この場合において,配属庁会における実務修習中に許可を受けようとするときは,当該配属庁会の長を経て申晴書を提出するものとする。
(許可決定の通知)
4 司法研修所長は,3の申請があったときは,当該兼業を許可するかどうかを決定し,申請者に対し,適宜の方法で結果を通知するものとする。

第8 司法修習生の宣誓

1 司法修習生は,修習を開始するに当たり,宣誓をしなければなりません(「司法修習生の規律等について」(平成18年4月17日付けの司法研修所長通知))。

2 別紙様式第1「宣誓」の本文は以下のとおりです。

   わたくしは,ここに司法修習生として,裁判所法及び司法修習生に関する規則の定めるところに従い,修習に専念すること,修習に当たって知り得た秘密を漏らさないこと及び将来,裁判官,検察官又は弁護士となるにふさわしい品位と能力を備えるよう修習に努めることを誓います。
司法修習生の宣誓

第9 69期実務修習結果簿

69期実務修習結果簿を掲載してます。
○記入及び取扱いの注意は以下のとおりです。
1 事前に,表紙に担当教官の氏名・自己の組・番号・氏名・配属地・修習順序を漏れなく記入しておくこと。
2 指導担当官(者)への提出時期は各配属庁会の修習の終了時であるから,記入すべき事項は平素から整理しておくことが望ましい。
3 各配属庁会の修習終了時に,修習生各自で指導担当官(者)に提出して検印をもらい,回収すること(指導担当官(者)の氏名欄も,修習生各自が記入する。)。
4 民事裁判修習期間中に刑裁起案を行った場合など本来の配属庁会での修習期間中に,他の実務修習をした場合は,本来の配属庁会に係る結果簿の該当の欄にその結果を記載すること。
5 記入に当たって不明の点があれば,指導担当官(者)又は担当教官に質問すること。
6 この結果簿は,司法研修所における集合修習開始日に回収する。
7 余白がなくなったときは,適宜A4の紙(コピー用紙等)を追加して記載すること。その際には,枝番を付したページ番号を記載し(例:10-1,10-2),ページの連続性を明らかにすること。
※ この結果簿は,担当教官の閲覧を受けた後,各自に返還される。
      なお,記載された内容は,司法修習の在り方等を検討するために使用する場合がある。 

第10 行政官国内研究員制度(司法修習コース)

1 行政官国内研究員制度(司法修習コース)は,各府省の行政官のうち,司法試験に合格している者を司法研修所に派遣して,司法の現場における理論と実務の研究に従事させることにより,複雑・高度化する行政に対応し得る専門的な法律知識等を修得させることを目的としています。
 
2(1) 行政官国内研究員(司法修習コース)派遣要綱(昭和63年2月9日付の人事院事務総長決定)を掲載しています。 
(2)   研究員は,研究従事命令に基づき,司法修習生として専ら所定の研究に従事します。
   ただし,二回試験初日の1ヶ月前までに,司法修習生としての退職願を人事院を通じて最高裁判所に提出し,二回試験終了日の翌日,司法修習生の身分を失いますから,司法修習生の修習を終了することができません。

3(1) 昭和63年度から平成25年度までの派遣研究員の総数は30人であり,年度ごとの内訳は,人事院HPにある平成25年度公務員白書のうち,「長期統計等資料4 行政官派遣研究員制度の年度別派遣状況(昭和41年度~平成25年度)」に載っています。
(2)   平成26年度及び平成27年度の公務員白書にはなぜか,行政官国内研究員制度(司法修習コース)に関する記載がありません。
   ただし,私が人事院人材局に電話で問い合わせたところ,両年度の派遣実績は0人であるとのことした。

第11 司法修習生バッジの取扱い

司法研修所における事務の取扱いについて(第70期導入修習)別紙第12「司法修習生バッジの取扱いについて」は以下のとおりです。

1 司法修習生バッジの貸与
   司法研修所(以下「司研」という。)は,司法修習生に対し,導入修習開始時に司法修習生バッジ(以下「バッジ」という。)を貸与する。
2 バッジの破損,紛失時の取扱い
   司法修習生は,バッジを破損又は紛失した時は,導入修習時及び集合修習時には司研経理課用度係に,実務修習時には配属地の地方裁判所に,破損届又は紛失届を添付し,バッジの再貸与を受ける。
3 バッジの返還
(1) 司法修習生の身分喪失時
   司法修習生が,司法修習生の身分を喪失したときは,バッジを身分証明書,返還教材等とともに司研総務課に返還する。
   なお,紛失した場合は,紛失届を提出する。
(2) 修習終了時
   司法修習生は,考試期間中にバッジを司研に返還する。
   返還は,集合修習時に配布する封筒に①期,②氏名,③実務修習長,④クラス,⑤番号を記載の上封入し,考試会場に設置されている回収ボックスに投入して行う。
   なお,紛失した場合は,紛失届を提出する。
【注意】 バッジは考試期間中に必ず返還すること。
   なお,やむを得ず考試期間中に返還できなかった場合は,配属地の地方裁判所に適宜の方法により返還する。
1(1) 交通事故(検察審査会を含む。)及び債務整理の初回の面談相談は無料であり,相続情報公開請求等の面談相談は30分3000円(税込み)です。
   交通事故及び債務整理については,無料の電話相談もやっています。
(2) 相談予約の電話番号は「お問い合わせ」に載せています。
 
2 執務時間は原則として平日の午前10時から午後7時30分までですが,事前のご予約があれば,午後8時30分まで夜間相談可能です。
 
3 弁護士山中理司(大阪弁護士会所属)については,略歴及び取扱事件弁護士費用事件ご依頼までの流れ,「〒530-0047 大阪市北区西天満4丁目7番3号 冠山ビル2・3階」にある林弘法律事務所の地図を参照してください。