二回試験の不合格者数及び不合格率等

70期二回試験の不合格発表

70期二回試験に関して,裁判所HPに「司法修習生考試の結果について」が出ています。
不合格者数は16人でした。

第0 目次

第1   二回試験の不合格者数及び不合格率
第2   二回試験の科目別不合格者数
第3   二回試験再受験者の不合格率の推移
第4の1 二回試験不合格時の一般的な取扱い
第4の2 二回試験の不合格体験に関するブログ
第5   二回試験に3回落ちた人(=三振した人)の数
第6   二回試験の不合格答案の概要
第7の1 二回試験落ちにつながる答案
第7の2 綴りミスが原因で二回試験に落ちた人の数,及び64期二回試験以降の,司法修習生考試委員会議事録
第7の3 平成26年度裁判所職員採用試験でミスがあったこと等(平成29年11月14日追加
第7の4 67期二回試験に関する不祥事(平成29年11月18日
第8   第69期司法修習生考試の不合格者受験番号の掲示
第9   二回試験不合格と,修習資金貸与金の期限の利益との関係
第10  司法修習生の罷免事由別の人数
第11  司法修習生が罷免された場合の不服申立方法
第12の1 平成16年4月1日施行の,弁護士資格の特例の改正
第12の2 弁護士資格認定制度に基づく認定者数の合計
第12の3 弁護士資格認定制度に基づく認定者数の推移

*0 70期の場合,裁判所HPの「司法研修所」から「司法修習生考試の結果について(平成29年12月12日午後4時更新)」(69期の場合と同じアドレス)へのリンクが張られ,そこに,「平成28年度(第70期)司法修習生考試不合格者受験番号」が掲載されました。
*1 「二回試験(司法修習生考試)」「二回試験(司法修習生考試)の応試心得」「二回試験等の日程」及び「旧司法試験,司法修習及び二回試験の成績分布及び成績開示」も参照してください。
*2 司法研修所いずみ寮については,「司法研修所」を参照してください。
*3 「司法修習生の欠席,罷免及び逮捕並びに民間労働者との比較」も参照して下さい。
*4 アディーレ法律事務所HPの「修習生に贈る”もう一つの二回試験対策”」に,二回試験落ちを経験した3人の弁護士の体験談が載っています。
*5 地方ロー未修生が一発合格したブログ「司法試験に落ちる人の特徴」(平成29年9月25日の記事)が載っています。
*6 法務省の法曹養成制度改革連絡協議会(第1回協議会は平成27年12月14日)における第6回協議会(平成29年2月8日開催)「司法修習生採用者数・考試(二回試験)不合格者数」に,58期ないし69期二回試験の不合格者数等が載っています。
*7 平成26年度司法修習生考試の会場借用等業務に関する賃貸借契約書(新梅田研修センター)を掲載しています。
*8 「司法修習生考試に不合格となった者を再び採用する際の,最高裁判所及び司法研修所内部の事務手続が分かる文書」としては,「司法修習生採用選考審査基準(平成28年6月1日付け)」以外に存在しません(平成29年度(最情)答申第38号(平成29年10月2日答申))。
*9 平成27年度(第69期)司法修習生考試事務要領を以下のとおり掲載しています(中身はほぼ真っ黒です。)。
① 司法研修所会場用1/52/53/54/55/5
② 大阪会場用1/52/53/54/55/5
平成28年度(第70期)司法修習生考試不合格者受験番号
第69期司法修習生考試の不合格者受験番号の掲示について
第69期司法修習生考試の不合格者受験番号の掲示に関する設営について
69期二回試験不合格者名簿(個人識別情報は黒塗りです。)

第1 二回試験の不合格者数及び不合格率

○60期以降の二回試験不合格者数及び不合格率は,再受験者を除き,以下のとおりです。
 
1 現行60期の応試者1453人のうち,不合格者数は 67人だから,不合格率は4.61%
      新 60期の応試者 986人のうち,不合格者数は 59人だから,不合格率は5.98%
 
2 現行61期の応試者 569人のうち,不合格者数は 20人だから,不合格率は3.51%
      新 61期の応試者1811人のうち,不合格者数は101人だから,不合格率は5.58%
 
3 現行62期の応試者 263人のうち,不合格者数は  9人だから,不合格率は3.42%
      新 62期の応試者2044人のうち,不合格者数は 70人だから,不合格率は3.42%
 
4 現行63期の応試者 148人のうち,不合格者数は 12人だから,不合格率は8.11%
      新 63期の応試者2016人のうち,不同格者数は 85人だから,不合格率は4.22%
 
5 現行64期の応試者 102人のうち,不合格者数は 10人だから,不合格率は9.80%
      新 64期の応試者2024人のうち,不合格者数は 56人だから,不合格率は2.77%
 
6 現行65期の応試者  74人のうち,不合格者数は  5人だから,不合格率は6.76%
      新 65期の応試者1995人のうち,不合格者数は 38人だから,不合格率は1.90%
 
7   66期の応試者2031人のうち,不合格者数は 39人だから,不合格率は1.92%
 
8   67期の応試者1972人のうち,不合格者数は 38人だから,不合格率は1.93%
 
9   68期の応試者1758人のうち,不合格者数は 30人だから,不合格率は1.71%

10   69期の応試者1784人のうち,不合格者数は 52人だから,不合格率は2.91%
→ 応試者は,69期二回試験の全体の応試者1816人から,68期二回試験の初回受験者の不合格者30人及び2回目受験者の不合格者2人を控除することで推測した人数です(平成29年7月17日追記)。
   不合格者数は,全体の不合格者数54人から,再受験者の不合格者数2人を控除した人数です。

第2 二回試験の科目別不合格者数

   二回試験の科目別不合格者数は,再受験者(=2回目又は3回目の受験者)を含めて,以下のとおりです(「旧司法試験,司法修習及び二回試験の成績分布及び成績開示」参照)。

1 現行60期二回試験の場合,民事裁判で22人,刑事裁判で19人,検察で 5人,民事弁護で34人,刑事弁護で 9人が不可となりました。
      新 60期二回試験の場合,民事裁判で20人,刑事裁判で26人,検察で 4人,民事弁護で32人,刑事弁護で17人が不可となりました。

2 現行61期二回試験の場合,民事裁判で 7人,刑事裁判で12人,検察で12人,民事弁護で10人,刑事弁護で 8人が不可となりました。
      新 61期二回試験の場合,民事裁判で33人,刑事裁判で34人,検察で16人,民事弁護で39人,刑事弁護で 9人が不可となりました。

3 現行62期に回試験の場合,民事裁判で 7人,刑事裁判で 5人,検察で 5人,民事弁護で7人,刑事弁護で6人が不可となりました。
      新 62期二回試験の場合,民事裁判で24人,刑事裁判で15人,検察で26人,民事弁護で11人,刑事弁護で 9人が不可となりました。

4 現行63期二回試験の場合,民事裁判で11人,刑事裁判で12人,検察で 9人,民事弁護で 1人,刑事弁護で 6人が不可となりました。
      新 63期二回試験の場合,民事裁判で25人,刑事裁判で23人,検察で36人,民事弁護で 4人,刑事弁護で 6人が不可となりました。

5 現行64期二回試験の場合,民事裁判で 6人,刑事裁判で 5人,検察で 2人,民事弁護で 3人,刑事弁護で10人が不可となりました。
      新 64期二回試験の場合,民事裁判で11人,刑事裁判で19人,検察で13人,民事弁護で 1人,刑事弁護で19人が不可となりました。

6 現行65期二回試験の場合,民事裁判で 2人,刑事裁判で 0人,検察で 3人,民事弁護で 0人,刑事弁護で 0人が不可となりました。
      新 65期二回試験の場合,民事裁判で14人,刑事裁判で12人,検察で12人,民事弁護で 2人,刑事弁護で 0人が不可となりました。

7 66期二回試験の場合,民事裁判で11人,刑事裁判で13人,検察で17人,民事弁護で 1人,刑事弁護で 6人が不可となりました。

8 67期二回試験の場合,民事裁判で21人,刑事裁判で15人,検察で 6人,民事弁護で 3人,刑事弁護で 1人が不可となりました。

9 68期二回試験の場合,民事裁判で 5人,刑事裁判で10人,検察で12人,民事弁護で 8人,刑事弁護で 2人が不可となりました。

10 69期二回試験の場合,民事裁判で 5人,刑事裁判で 4人,検察で 4人,民事弁護で41人,刑事弁護で 2人が不可となりました(平成29年5月15日追記)。
→ 外部ブログの「69期司法修習生二回試験 不合格者54人中41人が民弁で不可」に掲載されています。

第3 二回試験再受験者の不合格率の推移

  二回試験の再受験者(=2回目又は3回目の受験者)の不合格率の推移は以下のとおりです。

1 現行60期二回試験における再受験者の場合,応試者15人のうち,不合格者は 4人だから,不合格率は26.67%
      新 60期二回試験における再受験者の場合,応試者69人のうち,不合格者は17人だから,不合格率は24.64%

2 現行61期二回試験における再受験者の場合,応試者73人のうち,不合格者は13人だから,不合格率は17.81%
      新 61期二回試験における再受験者の場合,応試者33人のうち,不合格者は12人だから,不合格率は36.36%

3 現行62期二回試験における再受験者の場合,応試者114人のうち,不合格者は14人だから,不合格率は12.28%
      新 62期二回試験における再受験者の場合,応試者23人のうち,不合格者は 5人だから,不合格率は21.74%

4 現行63期二回試験における再受験者の場合,応試者75人のうち,不合格者は16人だから,不合格率は21.33%
      新 63期二回試験における再受験者の場合,応試者23人のうち,不合格者は 5人だから,不合格率は21.74%

5 現行64期二回試験における再受験者の場合,応試者83人のうち,不合格者は14人だから,不合格率は16.87%
      新 64期二回試験における再受験者の場合,応試者23人のうち,不合格者は 0人だから,不合格率は0%(2回目受験者10人及び3回目受験者13人は全員が合格)

6 65期二回試験における再受験者の場合,応試者57人のうち,不合格者は 3人だから,不合格率は5.26%(うち,2回目受験者57人は3人が不合格者)(3回目受験者は0人)

7 66期二回試験における再受験者の場合,応試者46人のうち,不合格者は 4人だから,不合格率は8.70%(うち,2回目受験者44人は4人が不合格,3回目受験者2人は全員合格)

8 67期二回試験における再受験者の場合,応試者43人のうち,不合格者は 4人だから,不合格率は9.30%(うち,2回目受験者40人は4人が不合格,3回目受験者3人は全員合格)

9 68期二回試験における再受験者の場合,応試者41人のうち,不合格者は 3人だから,不合格率は7.32%(うち,2回目受験者38人は2人が不合格,3回目受験者3人は1人が不合格

10 69期二回試験における再受験者の場合,応試者32人のうち,不合格者は 2人だから,不合格率は6.25%(うち,2回目受験者30人は1人が不合格,3回目受験者2人は1人が不合格
→ 応試者は,68期二回試験の不合格者33人(初回受験者は30人が不合格,2回目受験者は2人が不合格,3回目受験者は1人が不合格)から,三振確定者1人を除いた32人と等しいものとして推測しました(平成29年7月17日追記)。

第4の1 二回試験不合格時の一般的な取扱い

1 27期までの取扱い
   病気・出産等の理由で二回試験を受けられなかった修習生だけが追試を受けることができたのであって,一科目でも不合格となった場合,不合格となりました。
   ただし,この場合,司法修習生の身分を引き続き有し,かつ,給料をもらった上で次の二回試験を受験していたようです。
 
2 28期から52期までの取扱い
(1)   いずれかの科目で不合格となった場合,合格留保者ということで,追試において不合格となった科目だけを受験すれば足りました。
   この場合,司法修習生としての身分を失いませんから,司法修習生の身分を引き続き有し,かつ,給料をもらった上で追試を受けていました。
(2) 追試でも合格留保となった場合,司法修習生の身分を引き続き有し,かつ,給料をもらった上で次の二回試験を受験していました「二回試験(司法修習生考試)」に掲載している昭和62年3月26日の参議院法務委員会における質疑応答参照)。
(3) 28期から52期までの間,合格留保となった数は,28期が5人,29期が7人,30期が5人,31期が6人,32期が11人,33期が9人,34期が9人,35期が7人,36期が1人,37期が3人,38期が4人,39期が6人,40期ないし43期が0人,44期が4人,45期が1人,46期が1人,47期及び48期が0人,49期が3人,50期が5人,51期が0人,52期が3人でした。
   また,不合格となった人はいませんでした(二回試験等の推移表(昭和24年以降)参照)。
(4)   外部ブログの「「留保者へのカンパ問題について-59期修習生諸君へ」」には以下の記載があります。
   私が聞いた話では(あくまで噂ですが)、2回試験で合格留保になった司法修習生は、追試まで引き続き司法修習生の身分があり、本来は、給与も支給されるはずのところ、司法研修所側から、「合格留保になったような者が、これ以上、税金から給与を支給されるなど許されない」(?)と強烈に「指導」され、給与支給を辞退させられてしまう(一応、任意で)ため、追試までの生活費を皆でカンパしてあげる、ということでした。

3 53期から59期までの取扱い
(1)   一科目だけ不合格となった場合,合格留保者ということで,追試において不合格となった科目だけを受験すれば足りました。
   この場合,司法修習生としての身分を失いませんから,司法修習生の身分を引き続き有するものの,無給状態で追試を受けていました。
(2) 二科目以上不合格となって不合格者となった場合,又は追試でも合格できずに不合格者となった場合,司法修習生を罷免された上で,次の期の二回試験においてすべての科目を受け直していました。
(3) 53期から59期までの間,合格留保となった数は,53期が19人,54期が16人,55期が11人,56期が11人,57期が46人,58期が31人,59期が107人でした。
   また,二科目以上不合格となって不合格者となった数は,55期が1人,57期が3人,58期が1人,59期が10人でした(二回試験等の推移表(昭和24年以降)参照)。
 
4 60期ないし68期の取扱い
(1)   一科目でも不合格となった場合,不合格者ということでいったん司法修習生を罷免された上で,次の期の二回試験においてすべての科目を受け直さなければならなくなりました。
(2) 「私は,この度,一身上の都合(考試不合格)により,司法修習生を退職したいと思いますので,ご許可くださいますようお願いします。」という文言を含む退職願を提出した場合,司法修習生に関する規則18条3号により罷免となり,退職願を提出しなかった場合,史跡不良を理由に司法修習生に関する規則18条2号により罷免となりました。

5 69期の取扱い
(1) 60期ないし68期と同様, 一科目でも不合格となった場合,不合格者ということでいったん司法修習生を罷免された上で,次の期の二回試験においてすべての科目を受け直さなければならなくなりました。
(2) 69期二回試験の合格発表翌日にあった最高裁判所裁判官会議(平成28年12月14日)において,「平成27年度(第69期)司法修習生考試不合格者名簿」登載の者は全員,同日付で罷免されました。

第4の2 二回試験の不合格体験に関するブログ

1 新61期二回試験不合格者の場合
(1)ア 外部ブログの「人生\(^o^)/オワタの二回試験落ち日記」平成20年12月23日の記事によれば,新61期二回試験に不合格となったブログ主は,以下の文言が記載された「不合格通知書」を送付されたみたいです。
平成19年11月期採用(新61期)司法修習生考試不合格通知書
あなたは,平成19年11月期採用(新61期)司法修習生考試において不合格となりました。
なお,同考試において,不可と判定された科目は下記のとおりです。
刑事裁判
イ また,以下の文言が記載された退職願を平成20年12月25日までに簡易書留で送付したみたいです。
退職願
私は,この度,一身上の都合(考試不合格)により,司法修習生を退職したいと思いますので,ご許可くださいますようお願いします。
(2) 平成20年12月24日の記事によれば,二回試験不合格者が退職願を出さなかった場合,成績不良による罷免となるみたいです。
   この場合,二回試験受験のために再び採用されるためには面接や書面の提示など,面倒くさい処理をしなければならないことになるみたいです。
(3) 平成20年12月29日の記事によれば,不合格者に対してあらかじめ連絡が来ることはないみたいです。
(4)ア 平成20年12月18日の記事によれば,二回試験に落ちた場合,①内定先への報告,②司法研修所教官への報告,③司法研修所に対する成績開示請求及び④親兄弟への連絡を行うべきとのことです。
イ   平成20年12月19日の記事によれば,ブログ主は,二回試験に合格するまでの間,内定先の事務所でアルバイトとして働くことになったみたいです。
   ただし,二回試験に落ちた場合は通常,内定取消しになると思います。
(5) 平成21年1月13日の記事によれば,二回試験に落ちた新61期司法修習生は,平成21年1月5日付で罷免されたみたいです。
   また,同年4月13日から同月24日までの間に,①司法修習生採用申込書②戸籍抄本又は住民票の写し③登記されていないことの証明書④退職証明書⑤資格の登録抹消証明書を送付すれば,現行62期として採用されたみたいです。
(6) 平成21年1月14日付の記事によれば,「裁判所法第68条及び司法修習生に関する規則第18条第3号により罷免する。」という辞令書により罷免されたみたいです。
(7) ブログ主は現行62期司法試験に合格して弁護士になったみたいです。
 
2 新63期二回試験不合格者の場合

(1) 外部ブログの「やってもうた・・・。まさかの二回試験不合格。。。雪辱を誓う新63期司法修習生のブログ」平成23年1月12日の記事によれば,新63期二回試験に不合格だったブログ主は,①「事務連絡 罷免通知書1通を送付しますので,別添受領書を1月28日までに当係に返送してください。」という書面,②「司法研修所長殿 1月7日付罷免辞令書1通を受領しました」という書面,及び③「裁判所法第68条及び司法修習生に関する規則第18条第3号により罷免する。」という辞令書を受け取ったみたいです。
   また,同年4月11日から同月22日までの間に,司法修習生に再び採用されるための書類を提出していたみたいであり,現行第64期司法修習生考試1日目の日付で再採用されたみたいです。
(2)   平成23年7月1日の記事によれば,以下の文言を含む再採用の通知をもらったみたいです。
   あなたは、平成23年7月25日付けで司法修習生に採用(平成22年度4月期司法修習生の修習過程に編入)されることが決定しました。 なお、裁判所法67条2項の「修習のため通常必要な期間」はすでに終えているので、給与は支給されないこととされました。
(3) ブログ主は現行64期二回試験に合格して弁護士になったみたいです。
 
3 65期二回試験不合格者の場合
(1) 外部ブログの「65期二回試験不合格者備忘録」平成25年1月15日の記事によれば,65期の二回試験不合格者の場合,同年9月2日から17日までの間に,司法修習生に再び採用されるための書類を提出していたみたいです。
(2)   ブログ主が66期二回試験に合格したかどうかは分かりません。

第5 二回試験に3回落ちた人(=三振した人)の数

1(1)  67期二回試験が終了した後の平成27年1月時点でいうと,二回試験に3回落ちた人(=三振した人)の数は,①59期が1人,②現行60期が1人,③新60期が1人,④新61期が2人,⑤新62期が4人です(平成27年3月11日付の事務連絡参照)。
(2) 平成29年7月4日付の開示文書によれば,同日時点でも,66期までの二回試験に関する資料しか作成されていないみたいです。
(3) 68期二回試験で三振確定者が1人,69期二回試験で三振確定者が1人出ていることから,66期及び67期で1人ずつ三振者が出ているかも知れません。
 
2(1)ア 二回試験の三振者のブログとして,「二回試験三振者が弁護士になるまでの道」(最初の記事は平成23年8月12日です。)があります。
   ブログ主につき,①平成21年12月の新62期の二回試験の不合格発表,②平成22年8月の現行63期の二回試験の不合格発表及び③平成22年12月の新63期の二回試験の不合格発表の結果,三振確定者となっていると仮定した場合,ブログ主は新62期となります。
イ 現行64期の二回試験不合格発表は平成23年8月23日でした(シュルジーブログの「【続報】現行64期二回試験結果」参照)から,二回試験の三振者のブログが開設された後の話です。
(2) 同ブログの「二回試験及び司法研修所の情報公開について」によれば,平成23年8月当時,二回試験に3回落ちた人の数は公表されていなかったみたいです。
 
3(1) 二回試験に三振した場合であっても,7年以上,「弁護士法5条2号イが定めるところの」企業法務に従事した場合,弁護士登録ができます(法務省HPの「弁護士資格認定制度」参照)。
(2) 弁護士資格認定制度を利用するための企業法務の内容としては, ①契約書案等の作成,②裁判手続等のための事実関係の確認,③訴状の作成,④主張等の陳述又は尋問,⑤和解交渉等が必要となります(弁護士法5条2号イ参照)。
(3) ブログ主が平成22年12月の三振確定直後から企業法務に従事していた場合,平成30年度に日弁連が実施する指定研修を受講することで弁護士となる資格を付与してもらえるかもしれません。
平成27年3月11日付の司法行政文書開示通知書
二回試験に3回落ちた人の数(59期~新62期)
司法修習生考試に関する資料(59期ないし66期)

第6 二回試験の不合格答案の概要

〇最高裁判所事務総局が作成した,平成20年7月15日付の「新第60期司法修習生考試における不可答案の概要」によれば,不合格答案に現れた問題点は以下のとおりです。
   ただし,平成29年5月12日付の司法行政文書不開示通知書によれば,新61期以降の司法修習生考試における不可答案の概要が分かる文書は存在しません。
 
1 民事系科目
(1) 民法等の基本法における基礎的な事項についての論理的、体系的な理解不足に起因するとみられる例
○ 「代位」という民法の基本概念及びこれに基づく債権者代位訴訟の構造(被保全債権である貸金債権が譲渡されると原告適格に影響を及ぼすこと)を理解していないもの
○ 民法の基本概念である「相殺」について、債務消滅原因として主張されている相殺(民法第505条)の効果を全く理解しないまま、相殺の抗弁により反対債権と引換給付の効果が生じるにとどまる旨説明したもの
○ 売買契約に際し、解約手付として手付金を支払ったことが記録上明らかであるところ、「解約手付」とは手付金の支払によって手付解除を可能にするものであり、契約法の基本概念として修習中にも十分な指導をしているにもかかわらず、その手付金の支払自体が「履行(の)着手」(民法第557条第1項)に該当するから手付解除ができなくなる旨説明したもの
○ 被告の反論に応じて、主張立証責任を負うべき原告の立場から事実に基づき法律構成を示した再反論が求められているのに、民法上の典型論点である債務不履行責任と瑕疵担保責任の区別ができていないなどのため、単に被告の主張に対する事実の反論を羅列するにとどまり、法律構成に結び付けることができていなかったもの
(2) 事実認定等の基本的な考え方が身に付いていないことが明らかである例
○ 事案において最も重要な書証である借入誓約書に全く触れなかったり、同借入誓約書の真正な成立は認められないと判断しながら、他方でその内容は信用できるとして、この書証を認定の根拠としたもの
○ 重要な間接事実をほとんど挙げることができなかったもの
○ 客観的証拠に着目せず、供述の信用性を吟味しないまま、安易に一方の供述のみに依拠して事実を認定したもの
○ 最終準備書面の起案を求められているのに、これまで自ら全く主張していなかった事実を証拠に基づかず記載したもの
(3) 一般社会通念や社会常識に対する理解ができていない例
○ 2年間有償で買い猫を預かる契約の内容には「猫を生存させたまま返還するまでの債務は含まれない。」との独自の考えに基づき、「猫を死亡させても返還債務の履行不能にはならない」と論じたもの
○ 「実兄が弟に対して保証することはあまりない。」などと、独断的な経験則を平然と記載したもの
 
2 刑事系科目
(1) 刑法等の基本法における基礎的な事項についての論理的、体系的な理解不足に起因するとみられる例
○ 刑法の重要概念である「建造物」や「焼損」の理解が足りずに、放火の媒介物である布(カーテン)に点火してこれを燃焼させた事実を認定したのみで、現住建造物等放火罪の客体である「建造物」が焼損したかどうかを全く検討しないで「建造物の焼損」の事実を認定したもの
○ 判決宣告期日における弁護人の出頭の要否、立証趣旨の明示、目撃者が犯行状況を写真に撮影した場合及び警察官が被害者の被害再現状況を写真に撮影した場合のそれぞれにおける「写真」の証拠能力といった日常的に生起する刑事訴訟の基本的事柄に関する理解が明らかに不足しているもの
(2) 事実認定等の基本的な考え方が身に付いていないことが明らかである例
○ 放火犯人が被告人であるかどうかが争点の事案で、「被告人は犯行を行うことが可能であった」といった程度の評価しかしていないのに、他の証拠を検討することなく、短絡的に被告人が放火犯人であると結論付けるなど、「疑わしきは被告人の利益に」の基本原則が理解できていないと言わざるを得ないもの
○ 事実認定の重要な手法である間接事実から要証事実を推認することができるかどうかの判断過程が見に付いておらず、記録上当然検討しなければならない重要な間接事実に触れなかったり、自己の採る結論に沿わない間接事実について全く論及しなかったり、一応の論及はあるがその検討が極めて不十分であったもの
○ 刑事弁護人の立場を踏まえた柔軟な思考ができずに、被告人が一貫して犯行を否認し、詳しいアリバイを主張しているのに、被告人の主張を無視してアリバイに関する主張をまったくしないもの(さらには被告人のアリバイ供述は信用できないとして、依頼者である被告人の利益に反する弁論をしたもの)、証拠関係の評価をほとんどしていなかったり、証拠に基づいた主張をしていないもの

第7の1 二回試験落ちにつながる答案

○①外部ブログの「二回試験やっちゃいけないことリスト」,②外部ブログの「二回試験についての若干のアドバイス」,③司法修習ナビゲーションHP「恐怖の二回試験」「これをやると落ちる」,④外部HPの「司法修習について(二回試験~注意事項まとめ)」及び⑤外部ツイッターの「二回試験及び白表紙起案についての覚書」等によれば,二回試験落ちにつながる答案は以下のとおりです。

0 総論
① 綴りミス
→ 時間に余裕を持ってつづり始めるべきです。
   また,場合によっては,白紙をあわせてつづり,つづった後に時間まで記述を続ければいいと思います。
② 表紙綴りミス
→ 心配な場合,起案開始時に表紙につづり紐を通しておくのが無難です。
③ 名前書き忘れ
④ 本文綴りミス
⑤ 途中答案
⑥ 問題文の読み違い
→ 大事な部分にアンダーラインを引いておいた方がいいです。
   また,答案を書き始める直前にもう一度読んだ方がいいです。
⑦ とんでもないことのひらめき
→ みんなが書きそうなことを書くべきであって,それ以外のことは,何かひらめいてそれが正しそうだとしても軽く触れる程度の方がいいと思います。
⑧ 客観的証拠や記録上当然に言及しなければならない重要な間接事実に言及しない。
⑨ 独断的な経験則を平然と記載する。
⑩ 事実と評価を混ぜて書く。
 
1 民裁
① 訴訟物を間違える。
② 最も重要な書証に言及しない。
③ 「事例で考える民事事実認定」で整理されている「争いのない事実」等の固い事実をまともに書かない。
④ 従前の口頭弁論期日調書において既に撤回された請求や主張について記載する。

2 刑裁
① 無罪判決を書く。
② 被告人の供述が信用できないことを主たる理由として有罪判決を書く。
③ 被告人の供述を無視する。
④ 記録上,検察官及び弁護人が重視している事実を無視する。

3 検察
① 不起訴裁定書を書く。
② 起訴罪名を大間違いする。
③ 「検察終局処分起案の考え方」で示されているルールを無視する。

4 民弁
① 原告代理人と被告代理人を勘違いする。
② 最終準備書面の起案において,これまで全く自ら主張していなかった事実を証拠に基づかずに記載する。
③ 最も重要な書証に言及しない。
④ 相手方の主張に対する反論を書かない。
⑤ 民裁と同じように書く。
 
5 刑弁
① 被告人が無罪を主張しているのに,有罪であることを前提とする弁論要旨を書く。
② 被告人のアリバイを無視してアリバイに関する主張をしない。
③ 証拠関係の評価をほとんどしない。
④ 刑裁と同じように書く。

第7の2 綴りミスが原因で二回試験に落ちた人の数,及び64期二回試験以降の司法修習生考試委員会議事録

1(1) 新62期のほか,64期から69期までについて,綴りミスが原因で二回試験に落ちた人の数は以下のとおりです(新旧63期については資料がないため,不明です。)。
新62期:3人(平成22年3月1日の第16回司法修習委員会議事録2頁)
現行64期:刑弁で1人
新 64期:刑裁で1人
65期:0人
66期:民裁で1人,刑弁で1人
67期:0人
68期:0人
69期:民弁で1人
(2) 69期二回試験応試心得の「第2 重要事項」には以下の記載があります。
   答案は,試験監督者による講試時間終了宣言時に,答案用紙等の一番上に答案表紙を重ねた上,綴りひもで散逸しないよう結ぶことまで完了しているもののみ有効なものとして回収する。
   考試時間終了宣言後の答案用紙等の綴り込み,綴り直し,挟み込み等は,一切認めない。

2(1) 以下の文書を掲載しています。
① 平成29年6月19日付の司法行政文書不開示通知書
→ 59期ないし新63期の二回試験に関しては,司法修習生考試委員会議事録が保存期間経過で廃棄されているのかもしれません。
② 平成29年6月19日付の司法行政文書開示通知書
→ ③,④及び⑥の文書が開示された際の文書です。
③ 現行64期に関する平成23年 8月23日(火)午前10時30分からの司法修習生考試委員会議事録
④ 新 64期に関する平成23年12月14日(水)午前10時30分からの司法修習生考試委員会議事録
⑤ 65期に関する平成24年12月18日(火)午前10時30分からの司法修習生考試委員会議事録
⑥ 66期に関する平成25年12月17日(火)午前10時30分からの司法修習生考試委員会議事録
⑦ 67期に関する平成26年12月16日(火)午前10時30分からの司法修習生考試委員会議事録
⑧ 68期に関する平成27年12月15日(火)午前10時30分からの司法修習生考試委員会議事録
⑨ 69期に関する平成28年12月13日(火)午前10時30分からの司法修習生考試委員会議事録
(2) 新64期以降の司法修習生考試委員会議事録には,2回目受験者の不合格者数(=今回の考試不合格によって,次回の考試が3回目の受験となる応試者の数),並びに3回目受験者の応試験者数及び不合格者数が記載されるようになりました。
(3) 65期の司法修習生考試委員会議事録につき,今回の考試不合格によって,次回の考試が3回目の受験となる応試者は2人いると書いてあります。
   しかし,65期二回試験に関する当時の発表によれば,再受験者の不合格者数は3人となっています(シュルジーブログの「現・新65期二回試験 不合格者46人の内訳」参照)。

3 司法修習生考試委員会については,「二回試験(司法修習生考試)」を参照してください。

4 笠井之彦司法研修所事務局長は,平成22年3月1日の第16回司法修習委員会において以下の説明をしています。
   答案の綴り込みの問題が上げられるので,その取扱いについて御説明する。
   二回試験の答案は,答案用紙等を綴りひもで綴り込んだ上で提出するという方式がとられている。考試終了の合図があった時点で,綴りひもが結ばれていない答案,それから綴りひもによって綴り込まれていない答案用紙は答案としての回収はされず,無効とされる扱いになっている。このような取扱いは,答案用紙の散逸を避けるとともに,終了後の答案用紙の挟み込み等を防止して試験の公正・公平の確保等を図るために必要な措置であるところ,事前に配布される「司法修習生考試応試心得」に太字で明確に記載されているほか,事務連絡文書も別に配布されており,当日も,試験の開始前,その後の綴りひもの配布時,試験終了の15分前及び5分前の4回にわたって注意するなどしており,修習生に対する周知も十分になされている。しかし,新62期においても,考試終了時に答案の綴りひもが結ばれていなかったということで答案としての提出が認められず,結果として不可の判定になった者が3名いた。

第7の3 平成26年度裁判所職員採用試験でミスがあった結果,24人が誤って不合格になったこと等

職員の非違行為について(平成26年11月14日付の最高裁判所人事局長報告)及び平成26年11月19日付の懲戒処分書,処分説明書及び受領書(各2通)を掲載しています。

平成26年10月3日の産経ニュースには,以下のとおり書いてあります。

記事のタイトル
   裁判所職員試験でミス、24人不合格に 最高裁が受験生に謝罪

記事の本文
   最高裁は3日、平成26年度の裁判所職員採用試験で採点処理にミスがあり、24人を誤って不合格としていたと発表した。最高裁は受験生に謝罪。本来、総合職2次試験に合格していたはずの17人については今後、追加で3次試験を行うほか、別の7人は併願していた一般職試験で追加合格とした。

  最高裁によると、ミスがあったのは、大卒程度を対象とした総合職2次試験。6月1日に実施した憲法の記述式試験について、成績順の一覧表を作成した際、得点の入力を誤ったという。9月29日に受験生から最高裁に問い合わせがあり、ミスが発覚した。
  2次試験は受験した159人のうち13人が通過。3次試験を経て、8月8日に3人が最終合格した。最終合格の取り消しはしない。
  最高裁の堀田真哉人事局長は「受験生の皆様に迷惑をおかけしたことを心からおわび申し上げます。正確な試験事務の実施という観点から、事務のあり方を洗い直し、再発防止に努めたい」としている。

在任中に死亡した司法研修所教官の出勤状況が分かる文書は存在しないこと
   裁判所職員採用試験HPに掲載されている,50期の鈴木千帆裁判官のメッセージには,「裁判所は,ひとりひとりを大切にする組織です。」と書いてあります。
   しかし,42期の花村良一司法研修所民事裁判上席教官は,平成28年9月29日に死亡しましたところ,死亡した月の出勤状況が分かる文書は存在しないことになっています平成28年11月4日付の司法行政文書不開示通知書平成28年12月2日付の最高裁判所事務総長の理由説明書及び平成28年度(最情)答申第42号(平成29年1月26日答申)参照)。

第7の4 67期二回試験に関する不祥事 

黒猫のつぶやきブログ「問われる二回試験実務の「丸投げ」」には以下の記載があります。
このような背景の下で,二日目の「刑事弁護」科目のとき,問題の「事件」が発生しました。
当日,第24番の試験室に試験監督として2名のアルバイトが配置されましたが,事前の研修を受けていたアルバイトは男性監督1人だけで,もう一人は試験当日の朝に急遽呼び出された中年女性でした。女性の方は当然ながら仕事の要領が分からないため,男性監督が実質1人で作業をする破目になりました。
しかもその女性は,どうやら昼頃には仕事が終わるものと誤解していたらしく,昼過ぎになると
「私,帰りたいんですけど!」
と金切り声を上げて叫び始めました。
派遣会社の仕事というものは,具体的な仕事の内容や終業時間が前日に分かるならまだ良い方で,人手が足りないと当日飛び込みで仕事を依頼されることもありますから,こういう事態も時々起こり得るわけです。
もっとも,二回試験は午後も続きますから,当然その中年女性も帰ることはできません。そのまま時間が過ぎ,ちょうど試験が終わって答案を回収する頃になると,その女性もついにキレてしまいました。
「こんなに遅くまで仕事をするとは言ってない。私には予定があるんですっ」
女性はそう大声でわめくと,ついに仕事を放り出して試験室から出て行ってしまいました。残された1人の男性監督も「ちょっとアンタ待ちなさいよ!」と女性を追いかけてしまったため,問題の第24番試験室は試験終了後約1時間にわたり,試験監督がいない状態になってしまいました。
その後,連絡を受けたヒューマントラストの社員が駆けつけ,血相を変えて「封鎖,封鎖!」と叫ぶに至るまで,二回試験の答案は試験監督がいないまま,約1時間にわたり放置されることになりました。同試験室には修習生が何人か残っていたということであり,この混乱のおかげで「命拾い」をした修習生がいた可能性も否定できません。
この事態を受け,最高裁とヒューマントラストの職員は対応を協議しましたが,出された結論はアルバイトの職員に箝口令を敷いて事件の隠ぺいを図るという驚くべきもので,20代と思われる若いヒューマントラストの社員は,事件を目撃したアルバイトを個別に呼び,「ネットなんかに書くなよ。もし表に出たら,必ず犯人を探し出して,仕事の紹介を打ち切るからな!」などと恫喝していたそうです。
それでも週刊文春にこのような記事が載ったのは,そうしたアルバイトの中から内部告発者が出たからに他なりません。黒猫も,事案の性質上このような話をネット上のブログ記事に書いてよいか悩みましたが,この問題は法曹関係者のブログ等でも意外と話題にされておらず,まだ知らない人も多いと思われる一方,著作権法では時事問題に関する論説等の転載は認められており,また本件には法曹資格を判定する二回試験の公正さに疑義が挟まれるいう公益上重大な問題が含まれていることから,ブログでの言及をためらうべきではないとの結論に至りました。

第8 第69期司法修習生考試の不合格者受験番号の掲示

1 第69期司法修習生考試の不合格者受験番号の掲示に関する文書を掲載しています。
 
2 設営等は以下のとおりです。
(1) 午後2時頃~
① 本館入口付近では,69期修習生に対し,西館へ向かうよう指示する掲示を行い,本館へは立入禁止となります(午後2時頃から掲示)。
② 午後2時頃から玄関内外に「写真撮影禁止」,「70期修習生立入禁止」等の貼り紙がされたり,電光掲示板に「午後4時から,この掲示板に不合格者の受験番号を掲示する。」旨が表示されたりします。
③ 午後3時50分頃までは,69期修習生がロビー内で待機することが認められています(寒さ,雨天対策)。
(2) 午後3時50分頃
   まもなく発表することが案内され,ロビーにいる69期修習生を玄関内に誘導した上で,自動扉が封鎖されます(以後,69期修習生が西館ロビー内に立ち入ることが禁じられます。)。
(3) 午後4時~ 
①  不合格者受験番号は,発表日当日午後4時から午後6時までの間,西館玄関の2台の電光掲示板に表示されます。
② 左右の電光掲示板には,同じ内容が表示されます。
③ 左右の電光掲示板の周囲には柵が設置されます。
(4) 午後6時
   電光掲示板における不合格者の受験番号の表示が終わります。

第9 二回試験不合格と,修習資金貸与金の期限の利益との関係

1 司法修習生を罷免された場合,原則として,修習資金の貸与金について期限の利益を失います(司法修習生の修習資金の貸与等に関する規則8条2項1号・6条2号)。

   ただし,二回試験に不合格となったことを理由として罷免された場合,当該罷免の時点で司法修習生への再採用を希望していれば,例外的に期限の利益を失いません(司法修習生の修習資金の貸与等に関する規則8条2項1号括弧書き・修習資金貸与要綱21条3項1号)。
 
2 二回試験に不合格となった司法修習生が3回目の二回試験までに合格できなかった場合,修習資金の貸与金について期限の利益を失います(修習資金貸与要綱21条3項2号)。

第10 司法修習生の罷免事由別の人数

平成29年6月14日付の司法行政文書不開示通知書によれば,第59期司法修習生について,罷免事由別に司法修習生を罷免された人の数が分かる文書は存在しません。

2(1) 平成29年6月14日付の開示文書によれば,60期から68期までの司法修習生について,修習期別・罷免事由別の人数は以下の通りです。
現行60期:3号の罷免のうち,考試不合格が 70人,その他が9人
新 60期:3号の罷免のうち,考試不合格が 76人,その他が5人
現行61期:3号の罷免のうち,考試不合格が 33人,その他が5人
新 61期:3号の罷免のうち,考試不合格が113人,その他が6人
現行62期:3号の罷免のうち,考試不合格が 23人,その他が0人
新 62期:3号の罷免のうち,考試不合格が 75人,その他が3人
現行63期:2号の罷免のうち,考試不合格が  1人
                  3号の罷免のうち,考試不合格が 27人,その他が2人
新 63期:3号の罷免のうち,考試不合格が 89人,その他が7人
現行64期:3号の罷免のうち,考試不合格が 24人,その他が1人
新 64期:3号の罷免のうち,考試不合格が 56人,その他が4人
現行65期:3号の罷免のうち,考試不合格が  5人,その他が0人
新 65期:3号の罷免のうち,考試不合格が 41人,その他が8人
      66期:3号の罷免のうち,考試不合格が 43人,その他が9人
      67期:3号の罷免のうち,考試不合格が 42人,その他が5人
      68期:3号の罷免のうち,考試不合格が 33人,その他が7人
      69期:2号の罷免のうち,考試不合格が 54人
                  3号の罷免のうち,考試不合格が  0人,その他が5人
(2) 68期までの二回試験の場合,二回試験の不合格者は退職願を提出して司法修習生に関する規則18条3号で罷免されていました。
   しかし,69期二回試験の場合,二回試験の不合格者は退職願を提出するまでもなく,司法修習生に関する規則18条2号で罷免されるようになりました。
3(1)   70期までの司法修習生に関する規則18条は以下のとおりです。

   最高裁判所は,司法修習生に次に掲げる事由があると認めるときは,これを罷免することができる。
一 品位を辱める行状,修習の態度の著しい不良その他の理由により修習を継続することが不相当であるとき。
二 病気,成績不良その他の理由により修習を継続することが困難であるとき。
三 本人から願出があったとき。
(2) 71期以降の司法修習生に関する規則17条(従前の18条)は以下のとおりです。従前の18条1号は17条2項となりました。
1 法第六十八条第一項の最高裁判所の定める事由は、次に掲げる事由とする。
一   成績不良又は心身の故障により、修習を継続することが困難であるとき。
二   禁錮以上の刑に処せられたとき。
三   後見開始又は保佐開始の審判を受けたとき。
四   破産手続開始の決定を受けたとき。
五   本人から願出があつたとき。
六   第二号から前号までに掲げるもののほか、第一号に掲げる事由に準ずる事由
2 法第六十八条第二項の最高裁判所の定める事由は、品位を辱める行状、修習の態度の著しい不良その他これらに準ずる事由とする。

4 考試不合格を理由とする罷免人数には,二回試験再受験者の不合格者数が含まれます。
   そのため,二回試験に三振した場合,二回試験不合格を理由に3回,司法修習生を罷免されることとなります。
平成29年6月14日付の司法行政文書開示通知書
60期から68期までの司法修習生に関する,修習期別・罷免事由別の人数

第11 司法修習生が罷免された場合の不服申立方法

1 「司法修習生の欠席,罷免及び逮捕並びに民間労働者との比較」を参照してください。
 
2 二回試験に不合格となったにもかかわらず,退職願を提出しなかった場合,「成績不良により修習を継続することが困難であるとき。」(司法修習生に関する規則18条2号)を理由として罷免されますところ,答案のつづりミス等の場合にまで2号に該当するというのは変な気がします。
   そのため,二回試験不合格により罷免された司法修習生が最高裁判所に対して審査請求をした場合,最高裁判所の罷免処分が是正される可能性がないわけではない気がします。
   しかし,仮に最高裁判所の罷免処分が是正されたとしても,司法修習生として兼業禁止等の義務が残るため許可がない限りアルバイト等ができない反面,修習のため通常必要な期間として最高裁判所が定める期間(裁判所法67条の2第1項)を経過している点で修習資金すら貸与してもらえませんから, 最高裁判所の罷免処分を争う実益はない気がします。

3(1) 国家試験における合格,不合格の判定は学問又は技術上の知識,能力,意見等の優劣,当否の判断を内容とする行為であるから,その試験実施機関の最終判断に委せられるべきものであって,その判断の当否を審査し具体的に法令を適用して,その争いを解決調整できるものとはいえません(最高裁昭和41年2月8日判決参照)。
(2) 東京地裁平成29年1月17日判決の裁判要旨は以下のとおりです。
① 社会保険労務士試験不合格処分の取消訴訟は,国家試験の合否に係る処分の効力に関するものであって当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関するものであり,合格基準の策定過程に違法がある旨,社会保険労務士となるのに必要な知識及び能力の有無とは関係のない事柄が考慮された旨が主張されている本件においては,学問又は技術上の知識,能力,意見等の優劣,当否を本質的な争点とし,その争点に係る判断がその帰趨を左右する必要不可欠のものであるとはいえず,法律上の争訟に当たる。
② 社会保険労務士試験不合格処分の取消請求が,社会保険労務士試験において,いかなる手続によりいかなる合格基準を決定するかは,処分行政庁の広範で専門的かつ技術的な裁量に委ねられているものと解されるところ,当該社会保険労務士試験の合格基準につき特段不合理な点はうかがわれず,合格基準の策定について,処分行政庁が裁量権を濫用,逸脱したものとはいえないとして,棄却された事例 
(3)   二回試験の合格基準の策定過程に違法があるとか,法曹三者となるのに必要な知識及び能力の有無とは関係のない事柄が考慮されたといった事情が二回試験にあると認めてもらうことは無理と思います。
   そのため,二回試験の不合格処分自体を争うことは無理と思います。

第12の1 平成16年4月1日施行の,弁護士資格の特例の改正

1(1) ①司法制度改革のための裁判所法等の一部を改正する法律(平成15年7月25日法律第128号),②裁判所法の一部を改正する法律(平成16年3月31日法律第8号)及び③弁護士法の一部を改正する法律(平成16年3月31日法律第9号)に基づき,平成16年4月1日,弁護士資格認定制度が創設されました。
(2) 法務省HPの「弁護士資格認定制度」に詳しい説明が書いてありますし,「認定申請の手引」等が掲載されています。

2 弁護士資格認定制度につき,平成16年度法務年鑑172頁(リンク先のPDF185頁)に以下の記載があります。
   平成16年4月1日に改正弁護士法が施行され,司法修習を終えていなくても弁護士資格を与える特例の対象が広げられ,①司法修習生となる資格を得た後に,簡易裁判所判事,国会議員,内閣法制局参事官,大学の法律学の教授等,弁護士法第5条第1号に列挙された職のいずれかに在った期間が通算して5年以上になる者,②司法修習生となる資格を得た後に,自らの法律に関する専門的知識に基づいて弁護士法第5条第2号に列挙された事務のいずれかを処理する職務に従事した期間が通算して7年以上になる者,③検察庁法第18条第3項に規定する考試を経て任命された検事(いわゆる特任検事)の職に在った期間が通算して5年以上となる者等については,法務大臣の指定する研修を修了して同大臣の認定を受ければ,弁護士となる資格を付与されることとなった。
   同資格認定制度導入に伴い,①試験・経験要件の審査事務,②研修修了要件の審査事務,③認定の通知・官報公告に関する事務,④研修の指定に関する事務,⑤予備審査に関する事務等の処理を(注:法務省大臣官房司法法制部が)行っている。

3 弁護士資格認定制度の創設を含む,司法制度改革における弁護士法の改正につき,平成27年度法務年鑑79頁(リンク先のPDF92頁)に以下の記載があります。
  弁護士制度については,今般の司法制度改革において,平成15年及び同16年の2度にわたり弁護士法が改正され,①弁護士資格の特例の拡充・整理,②弁護士の公務就任の自由化,③弁護士の営利業務の従事に関する許可制の届出制への変更,④弁護士の報酬基準の撤廃,⑤弁護士の懲戒手続の透明化・迅速化・実効化,⑥弁護士法第72条(非弁護士による弁護士業務の禁止規定の規制範囲に関する予測可能性の確保等の措置が講じられた。
   このうち,①は,従前から存在していた弁護士資格の特例について,次のような拡充及び整理を行ったものであるが,ここで資格の要件とされた法務大臣の認定に関する事務(弁護士資格認定事務)は,司法法制部(注:法務省大臣官房司法法制部)において担当している。
a 弁護士資格の特例の拡充
・ 司法試験合格後5年以上国会議員の職に在った者
・ 司法試験合格後7年以上企業法務担当者や公務員として所定の法律関係事務に従事していた者
・ 5年以上いわゆる特任検事(副検事を3年以上経験し,政令で定めた試験に合格して検事になった者)の職に在った者
以上の者に対して,所定の研修を修了し,かつ,法務大臣の認定を受けることを要件として弁護士資格を付与する。
b 弁護士資格の特例の整理
・ 5年以上大学の法律学の教授・助教授の職に在った者に対して弁護士資格を付与していた制度について,司法試験合格,研修の修了及び法務大臣の認定を要件として追加する。
・ 司法試験合格後5年以上簡易裁判所判事,内閣法制局参事官等の職に在った者に対して弁護士資格を付与していた制度について,研修の修了及び法務大臣の認定を要件として追加する。

第12の2 弁護士資格認定制度に基づく認定者数の合計

○法務省が作成した「弁護士資格認定実績件数調べ(平成28年12月31日現在)」によれば,平成16年度から平成28年度までの認定者数の合計は以下のとおりです。
国会議員(法5条1号):7人
裁判所事務官等(法5条1号):2人
企業法務(法5条2号イ):18人
公務員(法5条2号ロ):83人
特任検事(法5条3号):74人
大学教授等(附則3条2項):41人
合計:225人

第12の3 弁護士資格認定制度に基づく認定者数の推移

○弁護士資格認定制度に基づく認定者のうち,企業法務経験者の人数の推移は,2人(16年)→0人(17年・18年)→2人(19年)→1人(20年)→0人(21年)→2人(22年)→0人(23年)→1人(24年)→2人(25年)→5人(26年)→2人(27年)→1人(28年)です。
〇法務省HPに掲載されている「法務年鑑」によれば,法務省大臣官房司法法制部審査監督課が所管している,弁護士資格認定制度に基づく認定者の推移は以下のとおりです。

1 平成16年度(申請者53人(うち,4人が申請取下げ),認定47人,却下2人)(平成16年度法務年鑑173頁(リンク先のPDF186頁))
国会議員経験者 :5人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :3人
特任検事経験者 :37人
大学教授等経験者:0人

2 平成17年度(申請者24人(うち,3人が申請取下げ),認定18人,却下3人)(平成17年度法務年鑑194頁(リンク先のPDF209頁))
国会議員経験者 :1人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :0人
公務員経験者  :9人
特任検事経験者 :6人
大学教授等経験者:2人
 
3 平成18年度
(申請者29人(うち,6人が申請取下げ),認定22人,却下1人)(平成18年度法務年鑑189頁(リンク先のPDF201頁))
国会議員経験者 :1人
裁判所事務官等 :1人
企業法務経験者 :0人
公務員経験者  :9人
特任検事経験者 :5人
大学教授等経験者:6人
 
4 平成19年度
(申請者27人(うち,5人が申請取下げ),認定20人,却下2人)(平成19年度法務年鑑194頁(リンク先のPDF209頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :7人
特任検事経験者 :3人
大学教授等経験者:8人
 
5 平成20年度
(申請者24人(うち,2人が申請取下げ),認定21人,却下1人)(平成20年度法務年鑑180頁(リンク先のPDF192頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :1人
公務員経験者  :7人
特任検事経験者 :1人
大学教授等経験者:12人
 
6 平成21年度
(申請者22人(うち,4人が申請取下げ),認定17人,却下1人)(平成21年度法務年鑑171頁(リンク先のPDF183頁))
国会議員経験者 :6人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :0人
公務員経験者  :9人
特任検事経験者 :0人
大学教授等経験者:2人
 
7 平成22年度
(申請者19人(うち,3人が申請取下げ),認定16人)(平成22年度法務年鑑197頁(リンク先のPDF206頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :8人
特任検事経験者 :5人
大学教授等経験者:1人
 
8 平成23年度
(申請者9人(うち,0人が申請取下げ),認定9人,却下0人)(平成23年度法務年鑑217頁(リンク先のPDF230頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :0人
公務員経験者  :5人
特任検事経験者 :3人
大学教授等経験者:1人
 
9 平成24年度
(申請者15人(うち,2人が申請取下げ),認定13人,却下0人)(平成24年度法務年鑑186頁(リンク先のPDF199頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :1人
公務員経験者  :9人
特任検事経験者 :2人
大学教授等経験者:1人
 
10 平成25年度
(申請者20人(うち,4人が申請取下げ),認定16人,却下0人)(平成25年度法務年鑑175頁(リンク先のPDF187頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :6人
特任検事経験者 :4人
大学教授等経験者:4人
 
11 平成26年度
(申請者7人(うち,0人が申請取下げ),認定7人,却下0人)(平成26年度法務年鑑208頁(リンク先のPDF225頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :5人
公務員経験者  :2人
特任検事経験者 :0人
大学教授等経験者:0人
 
12 平成27年度
(申請者10人(うち,0人が申請取下げ),認定10人,却下0人)(平成27年度法務年鑑90頁(リンク先のPDF103頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :5人
特任検事経験者 :3人
大学教授等経験者:0人

13 平成28年度(申請者9人(うち,0人が申請取下げ),認定9人,却下0人)
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :1人
企業法務経験者 :1人
公務員経験者  :4人
特任検事経験者 :3人
大学教授等経験者:0人
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