裁判所支部

第0 目次

第1の1 総論
第1の2 裁判所の種類及び数
第2   高裁支部
第3の1 地家裁支部
第3の2 全国の地家裁支部の一覧
第4   裁判所支部の運営をめぐる諸情勢
第5   裁判所支部の所在地等
第6   裁判所支部に関する日弁連の考え方が分かるHP等
第7   合議事件取扱支部,労働審判取扱支部及び独立簡易裁判所に関する国会答弁
第8   家裁の受付出張所に関する国会答弁

*1 裁判所HPの「裁判所の管轄区域」を見れば,全国の市町村毎にどの高裁,地家裁及び簡裁の管轄になっているかが分かります。
*2 裁判所HPの「各地の裁判所の所在地・電話番号等一覧」を見れば,全国の高裁,地家裁及び簡裁の電話番号等が分かります。
*3 裁判所データブックの「付録」に全国裁判所所在図,各高等裁判所管内裁判図があります。
*4 以下の文書を掲載しています。
① 下級裁判所事務処理規則(昭和23年8月18日最高裁判所規則第16号),及び下級裁判所事務処理規則の運用について(平成6年7月22日付の最高裁判所事務総長依命通達)
② 裁判所職員の赴任期間について(平成4年4月28日付の最高裁判所事務総長の依命通達)
③ 裁判所の組織(平成29年度支部長研究会の資料)
④ 大阪地方裁判所堺支部・堺簡易裁判所の庁舎平面図(平成20年12月19日竣工)
⑤ 大阪地方裁判所岸和田支部・岸和田簡易裁判所の庁舎平面図(平成12年5月12日竣工)
⑥ 家庭裁判所出張所設置規則(昭和25年12月20日最高裁判所規則第32号)
*5 日本全国裁判所めぐりブログに,日本全国の裁判所庁舎の外観写真が載っています。
*6 弁護士社長の実務ブログ「大阪地方裁判所堺支部・堺簡易裁判所(堺簡裁)への徒歩での行き方(最寄駅の南海高野線・堺東駅からのアクセスを画像で紹介)」が載っています。
大阪地家裁堺支部(北東方向から撮影した写真)
大阪地家裁堺支部(南南東方向から撮影した写真)
大阪地家裁岸和田支部(北北東方向から撮影した写真)
支部の構造

第1の1 総論

1 高等裁判所,地方裁判所及び家庭裁判所には本庁及び支部の区別があります。
 
2(1)   裁判所支部には,高等裁判所支部(=高裁支部),地方裁判所支部(=地裁支部)及び家庭裁判所支部(=家裁支部)があります(裁判所法22条1項,31条1項・31条の5)。
(2) 支部勤務の裁判官は,最高裁判所が裁判官会議で定めます(裁判所法22条2項,31条2項・31条の5参照)。
   ただし,支部填補(てんぽ)裁判官(支部の仕事を手伝う裁判官というぐらいの意味です。)は,それぞれの下級裁判所が事務分配で定めます(下級裁判所事務処理規則6条1項参照)。
 
3(1) それぞれの支部の人数については,「現職裁判官の分布表,全国の地裁の本庁及び支部ごとの裁判官数」を参照してください。 
(2) 事件数等については,「全国の地裁の本庁及び支部ごとの裁判官数及び各種事件数の一覧表(平成27年分)」を参照してください。

4 国家公務員共済組合連合会(KKR)の裁判所支部の連絡先は,同連合会HPの「裁判所」に掲載されています。 
   各地の裁判所の共済組合係が年金の請求窓口になっています。 

5 全国には438の簡易裁判所がありますところ,平成25年4月1日現在,簡裁代理権を持つ認定司法書士が存在する簡易裁判所は432となっており,カバー率は約98.6%です(日本司法書士会連合会HP「司法過疎の解消」参照)。

支部長の総括機能及び支部の組織(地裁)
支部の組織(家裁)
本庁の組織(地裁及び家裁)
本庁と支部の関係(家裁)

第1の2 裁判所の種類及び数

平成27年度の68期新任判事補研修の資料1「裁判所の種類及び数」(平成28年1月21日現在)によれば,以下のとおりです。
   ただし,平成29年4月1日,静岡地裁浜松支部,長野地裁松本支部及び広島地裁福山支部が労働審判取扱支部となりました。
〇裁判員裁判取扱支部は,①東京地裁立川支部,②横浜地裁小田原支部,③静岡地裁沼津支部,④静岡地裁浜松支部,⑤長野地裁松本支部,⑥大阪地裁堺支部,⑦神戸地裁姫路支部,⑧名古屋地裁岡崎支部,⑨福岡地裁小倉支部及び⑩福島地裁郡山支部です。

1 最高裁判所
   1庁
2 高等裁判所
   本庁が8庁,支部が6庁,知財高裁が1庁
3 地方裁判所及び家庭裁判所
   それぞれ50庁
4 地方裁判所及び家庭裁判所の支部
   それぞれ203庁
→ うち,少年事件取扱支部が102庁,合議事件取扱支部が63庁,裁判員裁判取扱支部が10庁,労働審判取扱支部が2庁(平成22年4月取扱開始の東京地裁立川支部及び福岡地裁小倉支部)であり,その他の支部が101庁です。
5 家庭裁判所の出張所
   77庁であり,そのうち20庁は受付出張所
6 簡易裁判所
   438庁
→ うち,地裁の本庁又は支部に併設された簡裁が253庁,その他の簡裁(独立簡裁)が185庁です。
   独立簡裁のうち,2庁は民訴事務不取扱簡裁です。
裁判所の種類及び数

第2 高裁支部

1   高等裁判所支部の設置根拠及び権限
(1)   通常の高等裁判所支部(=高裁支部)は,昭和23年3月1日施行の高等裁判所支部設置規則(昭和23年2月20日最高裁判所規則第1号)に基づいて設置されています。
   高裁支部は,地方裁判所が控訴審として下した民事事件の判決(=レ号事件の判決)に対する上告事件を取り扱うことはできません(高等裁判所支部設置規則1条2項)。
(2) 知的財産高等裁判所(=知財高裁)は,東京高裁の特別の支部として設置されています(知的財産高等裁判所設置法2条柱書)。
(3) 裁判所構成法に基づく控訴院には支部がありませんでした。
 
2 高裁支部の設置及び廃止の年月日
(1) 高裁支部の設置年月日
ア   昭和23年3月1日,広島高裁松江支部及び札幌高裁函館支部が設置されました。
イ   昭和23年5月15日,名古屋高裁金沢支部が設置されました。
ウ   昭和23年9月1日,福岡高裁宮崎支部が設置されました。
エ   昭和23年10月1日,広島高裁岡山支部が設置されました。
オ   昭和24年3月10日,仙台高裁秋田支部が設置されました。
カ   昭和47年5月15日,福岡高裁那覇支部が設置されました。
キ 平成17年4月1日,知財高裁が設置されました。
(2) 高裁支部の廃止年月日
   昭和46年7月31日,札幌高裁函館支部が廃止されました。
 
3 かつて存在した札幌高裁函館支部
(1)   明治14年10月6日,函館控訴裁判所が設置され,明治19年5月4日に函館控訴院となったものの,大正10年12月15日,控訴院が函館から札幌に移転した結果,札幌控訴院となりました(函館控訴院ノ移転ニ関スル法律(大正10年4月8日法律第51号)及び大正10年12月6日勅令第453号参照)。
   つまり,大正10年12月15日までの函館には,現在の高等裁判所に相当する控訴院が設置されていました。
(2) 昭和23年3月1日から昭和46年7月31日までの間,札幌高等裁判所函館支部が設置されていました(昭和46年6月28日最高裁判所規則第10号参照)。

   高裁支部の位置関係
   弁護士法人岩田法律事務所HP「高裁支部の適正配置」と題する記事が参考になります。

5 高裁支部の一覧と管轄区域
(1) 知財高裁
   ①全国の技術型の知財事件(民訴法6条3項・知財高裁設置法2条1号)及び②東京高裁管内の非技術型の知財事件(知財高裁設置法2条1号)については,知財高裁が担当しています。
(2)   名古屋高裁金沢支部
   石川県,富山県,福井県
(3)   広島高裁岡山支部
   岡山県
(4) 広島高裁松江支部
   島根県(地裁・家裁浜田,益田支部,家裁川本出張所地域を除く),鳥取県
(5)   福岡高裁宮崎支部
   宮崎県,鹿児島県,大分県(地裁・家裁佐伯支部地域)
(6)   福岡高裁那覇支部
   沖縄県
(7)   仙台高裁秋田支部
   秋田県,山形県(地家裁の鶴岡支部及び酒田支部地域),青森県(地家裁の弘前支部及び五所川原支部地域)

6 高裁の司法行政ポストの格付け
   高裁の司法行政ポストの格付けは,高裁長官>知財高裁所長>知財高裁部総括>高裁本庁部総括>部が設置されている高裁支部の支部長>高裁支部部総括>部が設置されていない高裁支部の部総括です(外部HPの「高裁支部長就任舎のキャリアパス分析」参照)。

7 鹿児島県弁護士会の申入書
(1)   鹿児島県弁護士会は,最高裁判所に対し,平成18年3月2日,「鹿児島地方裁判所での出張開廷等に関する申入書」を提出しました。
(2) 申入書における申入の趣旨は「福岡高等裁判所宮崎支部管轄の鹿児島地方裁判所管内の民事控訴事件について、鹿児島地方裁判所において出張開廷等なんらかの対策を実施されたい。」となっています(誤字と思われるものを補正しました。)。

8 高等検察庁支部(=高検支部)
   昭和23年3月1日施行の検察庁法第二条第四項の規定による各高等裁判所支部に対応して各高等検察庁支部を設置する庁令(昭和23年2月21日法務庁令第1号)に基づき,6つの高裁支部に対応して6つの高検支部が設置されています。

第3の1 地家裁支部

1 地家裁支部の設置根拠
   地方裁判所支部(=地裁支部)及び家庭裁判所支部(=家裁支部)(あわせて,地家裁支部といいます。)は,地方裁判所及び家庭裁判所支部設置規則(昭和22年12月20日最高裁判所規則第14号) に基づいて設置されています。

2 地家裁支部の権限
(1)   地家裁支部は,簡裁の民事事件の判決に対する控訴事件(=レ号事件)及び行政訴訟事件を取り扱うことはできません(地家裁支部設置規則1条2項)。
(2)   レ号事件は必ず合議事件となります(裁判所法26条2項3号)し,行政訴訟事件は通常,合議事件となります(裁判所法26条2項1号参照)。
(3) 平成2年4月1日,改正後の地家裁支部設置規則1条(地裁)及び2条(家裁)が施行された結果,権限甲号の支部(=合議事件取扱支部)及び権限乙号の支部(=合議事件非取扱支部)の区別が廃止されました。
  しかし,そのときに追加された地家裁支部設置規則3条1項(地裁)又は2項(家裁)に基づき,旧乙号支部における合議事件に関する事務を引き続き本庁又は旧甲号支部に取り扱わせることができるようになりました。
  そのため,合議事件を取り扱う支部であるかどうかは現在,それぞれの地家裁の裁判官会議決議に基づく事務分配という形で決まっています。
(4) 東京地家裁多摩支部の状況については,東弁リブラ2009年10月号に掲載されている「多摩支部の活動-裁判所本庁化への期待も-」が参考になります。
 
3 地家裁支部等の統合及び新設,並びに簡易裁判所の統合及び新設
(1) 地家裁支部及び家裁出張所の廃止及び新設

ア 昭和63年5月1日,96庁の家裁出張所のうち37庁が廃止された結果,家裁出張所は59庁となりました。
イ 平成2年4月1日,242庁の地家裁支部のうち,41庁が廃止された(外部ブログの「裁判所~廃止された裁判所」参照)結果,地家裁支部は201庁となりました。
   その反面,20庁の家裁出張所が新設された結果,家裁出張所は79庁となりました。
ウ 平成5年4月1日,札幌家裁苫小牧(とまこまい)出張所に代えて,札幌地家裁苫小牧支部が新設されました。
   その結果,地家裁支部は202庁となり,家裁出張所は78庁となりました。
エ 平成6年4月1日,横浜家裁相模原(さがみはら)出張所に代えて,横浜地家裁相模原支部が新設されました。
   その結果,地家裁支部は203庁となり,家裁出張所は77庁となりました。
(2) 簡易裁判所の廃止及び新設
ア(ア)   昭和63年5月1日,575庁の簡易裁判所のうち,小規模の独立簡易裁判所(略称は「独簡」です。)101庁が廃止され,事務移転庁が21庁廃止され,北九州市内の門司簡裁が小倉簡裁に集約されました(外部ブログの「裁判所~廃止された簡易裁判所」参照)。
   ただし,統廃合された簡裁等の管轄区域のうち81か所において出張事件処理が実施されていたものの,平成20年12月18日時点で,そのうち41か所が廃止され,40か所(実施庁数35)の出張事件処理が存続していました(日弁連HPの「簡易裁判所及び家庭裁判所の出張事件処理について(意見)」参照)。
(イ) 大阪地裁管内の場合,都島簡裁,東淀川簡裁及び西成簡裁は,昭和22年5月3日の設立当初から大阪簡裁に事務移転していました。
イ 平成4年1月1日,所沢簡裁が新設されました。
ウ 平成5年4月1日,大阪市内の3簡裁(生野簡裁,西淀川簡裁及び阿倍野簡裁)が大阪簡裁に集約されました。
エ 平成5年4月8日,名古屋市内の2簡裁(愛知中村簡裁及び昭和簡裁)が名古屋簡裁に集約されました。
オ 平成6年9月1日,都内11簡裁(新宿簡裁,台東簡裁,墨田簡裁,大森簡裁,渋谷簡裁,中野簡裁,豊島簡裁,東京北簡裁,足立簡裁,葛飾簡裁及び江戸川簡裁)が東京簡裁に集約されました。
カ 平成8年4月1日,町田簡裁が新設されました。
キ 平成23年4月22日,福島富岡簡裁の事務が当分の間,裁判所法38条に基づき,いわき簡裁及び郡山簡裁に事務移転しました(福島地裁HPの「平成23年4月18日 福島地方裁判所からのお知らせ(福島富岡簡易裁判所の事務移転)」参照)。
 
4 弁護士ゼロ・ワン支部
(1) 弁護士ゼロ・ワン支部とは,地家裁支部管轄区域を単位として,登録弁護士が全くいないか,1人しかいない地域をいいます。
(2) 法務省の法曹養成制度改革連絡協議会の第8回協議会(平成29年10月11日開催)資料1-4「弁護士ゼロ・ワン地方裁判所支部数の変遷等」によれば,以下のとおりです。
① 弁護士ゼロ支部数の変遷
平成 5年 7月:50個,平成 8年 4月:47個,平成 9年 4月:40個
平成10年 4月:43個,平成11年 4月:39個,平成12年 4月:35個
平成13年10月:31個,平成14年10月:25個,平成15年10月:19個
平成16年10月:16個,平成17年10月:10個,平成18年10月: 5個
平成19年10月: 3個,平成20年10月: 0個,平成21年10月: 2個
平成22年10月: 0個,平成23年10月: 0個,平成24年10月: 0個
平成25年10月: 0個,平成26年10月: 0個,平成27年10月: 0個
平成28年10月: 0個
② 弁護士ワン支部数の変遷
平成 5年 7月:24個,平成 8年 4月:31個,平成 9年 4月:32個
平成10年 4月:30個,平成11年 4月:34個,平成12年 4月:36個
平成13年10月:33個,平成14年10月:36個,平成15年10月:39個
平成16年10月:35個,平成17年10月:37個,平成18年10月:33個
平成19年10月:24個,平成20年10月:20個,平成21年10月: 9個
平成22年10月: 5個,平成23年10月: 2個,平成24年10月: 2個
平成25年10月: 1個,平成26年10月: 1個,平成27年10月: 1個
平成28年10月: 1個

5 本庁及び支部の間の事件回付に対する不服申立てはできないこと等
(1)   地方裁判所の本庁と支部間,又は支部相互間の事件の回付は,訴訟法上の手続ではありませんから,回付の措置に対しては,当事者は,訴訟法に準拠する不服申立をすることはできません(最高裁昭和44年3月25日決定)。
(2) 東弁リブラ2013年8月号「東京地裁書記官に訊く-交通部編-」(末尾4頁及び5頁)に以下の記載があります。
   土地管轄とは異なりますが,当事者双方の住所地及び交通事故発生場所が立川支部管内にあるにもかかわらず,当庁(本庁)に訴訟提起をされることがあります。これについても,当該事件に即して本庁で審理をする必要性を記載した上申書を提出してください(上申書の内容によっては原則どおり回付の措置をとることもあります)。


6 弁護士会連合会(弁連)の要望事項
(1)   「東京高等裁判所管内の司法基盤の整備充実を求める決議」(平成23年9月30日の関東弁護士会連合会の決議)によれば,以下の4点は早急に実現すべきとされています。
① 東京地方・家庭裁判所立川支部は,独立した地家裁本庁とすべきである。
② 市川簡易裁判所と千葉家庭裁判所市川出張所の管轄地域に地家裁支部を新設すべきである。
③ 横浜地方裁判所相模原支部において,民事・刑事の合議事件が扱えるようにすべきである。
④ 東京高裁管内に設置されているさいたま地方・家庭裁判所秩父支部,前橋地方・家庭裁判所沼田支部,千葉地方・家庭裁判所館山支部,同佐原支部,水戸地方・家庭裁判所麻生支部,静岡地方・家庭裁判所掛川支部には裁判官が常駐していない。これらの裁判所に,早急に,裁判官が常駐するようにすべきである。
(2) 「大阪高等裁判所管内の地家裁支部の司法基盤の整備充実を求める決議」(平成23年9月20日の近畿弁護士連合会の決議)によれば,以下の4点は早急に実現すべきとされています。
① 京都地方・家庭裁判所管内の南部地域及び和歌山地方・家庭裁判所管内の橋本市に各支部を新設すること。
② 神戸地方裁判所姫路支部及び神戸地方裁判所尼崎支部において,労働審判を取り扱えるようにすること。
③ 奈良地方裁判所葛城支部において,民事の合議事件をより多く取り扱えるように,裁判官の増員を図ること。
④ 京都地方裁判所園部支部,神戸地方裁判所柏原支部及び和歌山地方裁判所御坊支部には裁判官が常駐していないので,裁判官が常駐するようにすること。
(3) 「すべての裁判所支部管内における司法の機能充実を求める決議」(平成24年7月6日付の東北弁護士会連合会の決議)には,以下の3点を国に対して要請すると書いてあります。
① すべての地方・家庭裁判所及び地方検察庁において裁判官・検事を速やかに常駐させ,裁判所支部・検察庁支部の人的・物的基盤を整備すること
② 地裁本庁に集約されている労働審判・不動産競売・債権執行事件等を含め支部管内の事件は可能な限り当該支部において取り扱うようにすること
③ 執行官,公証人役場,法務局出張所,検察審査会等の司法関係機関の配置を見直し,これらが不足している地域に当該機関を設置すること
(4) 「裁判官・検察官非常駐支部の解消に向けた行動をとることの宣言」(平成22年12月11日付の北海道弁護士会連合会の決議)には,「裁判官・検察官が一人も常駐していない支部に少なくとも一人の裁判官・検察官が常駐する体制を早急に実現するため、従前にも増して主導的かつ精力的に運動を行っていくことを決意し、ここに宣言する。」などと書いてあります。

7 地家裁支部の設置に関する国会答弁
   40期の中村慎最高裁判所総務局長は,平成27年5月22日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています(ナンバリングを追加しました。)。
① 支部の配置を含めました裁判所の配置は、人口動態、交通事情、事件数の動向、あるいはIT技術の進展等も考慮しながら、裁判所へのアクセス、提供する司法サービスの質等を総合した、国民の利便性を確保するという見地から検討していかなければならない問題だと承知しているところでございます。
現在、委員御指摘のとおり、複数の地域におきまして、裁判所の支部設置の要望が出されていることは承知しているところでございます。
今申し上げました観点からいたしますと、直ちに新たな支部を設置したり、廃止した支部を復活させなければならないという状況にあるものとは考えておりません。
もっとも、今後とも、事件動向や、人口、交通事情の変化、IT技術等を注視しながら、必要があれば、支部の新設、統廃合を含めまして、裁判所の配置について見直しを行ってまいりたいというふうに考えております。
② (注:裁判所支部の増設に関する)比較的最近の例を二例お答えいたします。
   昭和四十七年に沖縄県が我が国に復帰したことに伴いまして、那覇地方・家庭裁判所の支部として、コザ支部、名護支部、平良支部、石垣支部の四つの支部が設置されました。コザ支部については、名称は今、沖縄支部と変更されております。
   その次の新設でございますが、平成二年四月に全国的な地家裁支部の配置の見直しを実施いたしました際に、札幌地家裁苫小牧支部、横浜地家裁相模原支部を新設することを決定しました。なお、実際に開庁したのは、苫小牧支部が平成五年、相模原支部が平成六年でございます。
③ 平成二十六年六月に、市川市、船橋市、浦安市の各市議会で、支部の設置を求める意見書が可決されております。京葉地区は、人口が多い地域であるにもかかわらず、司法基盤が人的、物的に不十分、未整備であるという指摘がその意見書の中でされているということは承知しているところでございます。
(中略)
現時点におきまして、現状の京葉地区の千葉本庁までの交通事情を鑑みますと、他の地域に比較した場合に不便であるという実情にあるとまでは言えないというふうに考えております。
いずれにいたしましても、最高裁といたしましては、今申し上げましたような観点から諸事情を注視いたしまして、必要があれば、支部の新設等を考慮していくということになろうと思います。

8 ゼロワン地区に関する国会答弁
   小山太士法務省大臣官房司法法制部長は,平成29年4月11日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています(ナンバリングを追加しました。)。
① 委員御指摘の民事訴訟の事件数の増減でございますけれども、訴訟の事件数の増減は、国民が紛争解決のため司法を活用しているかどうかの一つの指標ではあるかとは思いますが、法律的な問題の解決に裁判外の手続などもあるところもございまして、訴訟事件数の増減自体を一定の方向で評価することについては様々な御意見もあるのではないかと思っております。
   このため、政府として民事訴訟の事件数そのものを増加させることを直接の目的とする施策はこれまで講じてはおりませんけれども、一方で、この利用を促進するという意味で、国民の司法アクセスを一層向上させるための取組が必要であるとの観点から施策を講じております。
② 例を挙げさせていただきますと、法テラス、日本司法支援センターの司法過疎地域事務所の設置等による司法アクセスの向上の取組というのがございます。その結果、地方裁判所支部の管轄単位、これは二百三か所全国にございますが、ここで弁護士が全くいないか一人しかいない地域、これは弁護士ゼロワン地域と言われておりますけれども、これが平成十六年十月当時には五十一か所、これはゼロが十六か所、ワンが三十五か所ございましたが、平成二十年十月には合計二十か所、ゼロはゼロか所、ワンが二十か所となりまして、平成二十九年四月には合計二か所、これはゼロがゼロか所、ワンが二か所まで減少しているところでございます。
   政府といたしましては、今後ともこのような司法アクセス向上のための必要な取組を行ってまいりたいと考えております。

第3の2 全国の地家裁支部の一覧

〇裁判所HPに「裁判所の管轄区域」が載っています。
〇全国の地家裁支部を都道府県順に並べた場合,以下のとおりです。

1 北海道
札幌地家裁:岩見沢支部・室蘭支部・小樽支部・滝川支部・浦河支部・岩内支部・苫小牧支部 
函館地家裁:江差支部 
旭川地家裁:名寄支部・紋別支部・留萌支部・稚内支部 
釧路地家裁:帯広支部・網走支部・北見支部・根室支部
2 青森県
青森地家裁:弘前支部・八戸支部・五所川原支部・十和田支部
3 岩手県
盛岡地家裁:一関支部・花巻支部・二戸支部・遠野支部・宮古支部・水沢支部
4 宮城県
仙台地家裁:古川支部・石巻支部・大河原支部・登米支部・気仙沼支部
5 秋田県
秋田地家裁:大館支部・横手支部・大曲支部・能代支部・本荘支部
6 山形県
山形地家裁:米沢支部・鶴岡支部・酒田支部・新庄支部
7 福島県
福島地家裁:郡山支部・白河支部・会津若松支部・いわき支部・相馬支部
8 茨城県
水戸地家裁:土浦支部・下妻支部・日立支部・龍ケ崎支部・麻生支部
9 栃木県
宇都宮地家裁:栃木支部・足利支部・真岡支部・大田原支部
10 群馬県
前橋地家裁:桐生支部・高崎支部・沼田支部・太田支部
11 埼玉県
さいたま地家裁:川越支部・熊谷支部・越谷支部・秩父支部
12 千葉県
千葉地家裁:松戸支部・木更津支部・八日市場支部・佐倉支部・一宮支部・館山支部・佐原支部
13 東京都
東京地家裁:立川支部
14 神奈川県
横浜地家裁:川崎支部・横須賀支部・小田原支部・相模原支部
15 新潟県
新潟地家裁:新発田支部・長岡支部・高田支部・三条支部・佐渡支部
16 富山県
富山地家裁:高岡支部・魚津支部
17 石川県
金沢地家裁:七尾支部・小松支部・輪島支部
18 福井県
福井地家裁:武生支部・敦賀支部
19 山梨県
甲府地家裁:都留支部
20 長野県
長野地家裁:上田支部・松本支部・諏訪支部・飯田支部・佐久支部・伊那支部
21 岐阜県
岐阜地家裁:大垣支部・高山支部・多治見支部・御嵩支部
22 静岡県
静岡地家裁:沼津支部・浜松支部・富士支部・下田支部・掛川支部
23 愛知県
名古屋地家裁:一宮支部・岡崎支部・豊橋支部・半田支部
24 三重県
津地家裁:四日市支部・松阪支部・伊賀支部・伊勢支部・熊野支部
25 滋賀県
大津地家裁:彦根支部・長浜支部
26 京都府
京都地家裁:舞鶴支部・園部支部・宮津支部・福知山支部
27 大阪府
大阪地家裁:堺支部・岸和田支部
28 兵庫県
神戸地家裁:尼崎支部・姫路支部・豊岡支部・洲本支部・伊丹支部・明石支部・柏原支部・社支部・龍野支部
29 奈良県
奈良地家裁:葛城支部・五條支部
30 和歌山県
和歌山地家裁:田辺支部・御坊支部・新宮支部
31 鳥取県
鳥取地家裁:米子支部・倉吉支部
32 島根県
松江地家裁:出雲支部・浜田支部・益田支部・西郷支部
33 岡山県
岡山地家裁:津山支部・倉敷支部・新見支部
34 広島県
広島地家裁:呉支部・尾道支部・福山支部・三次支部
35 山口県
山口地家裁:岩国支部・下関支部・周南支部・萩支部・宇部支部
36 徳島県
徳島地家裁:阿南支部・美馬支部
37 香川県
高松地家裁:丸亀支部・観音寺支部
38 愛媛県
松山地家裁:西条支部・宇和島支部・大洲支部・今治支部
39 高知県
高知地家裁:須崎支部・安芸支部・中村支部
40 福岡県
福岡地家裁:飯塚支部・久留米支部・小倉支部・直方支部・柳川支部・大牟田支部・八女支部・行橋支部・田川支部
41 佐賀県
佐賀地家裁:唐津支部・武雄支部
42 長崎県
長崎地家裁:佐世保支部・大村支部・島原支部・平戸支部・壱岐支部・五島支部・厳原支部
43 熊本県
熊本地家裁:八代支部・玉名支部・山鹿支部・阿蘇支部・人吉支部・天草支部
44 大分県
大分地家裁:中津支部・杵築支部・佐伯支部・竹田支部・日田支部
45 宮崎県
宮崎地家裁:都城支部・延岡支部・日南支部
46 鹿児島県
鹿児島地家裁:名瀬支部・加治木支部・知覧支部・川内支部・鹿屋支部
47 沖縄県
那覇地家裁:沖縄支部・平良支部・石垣支部・名護支部

第4 裁判所支部の運営をめぐる諸情勢

1(1) 「支部(特に非常駐支部)の運営をめぐる諸情勢」(平成27年2月の最高裁判所の実務協議会(冬期)における,総務局事前配付資料6)を掲載しています。
   裁判所の支部問題に関する,最高裁判所の問題意識がよく分かります。
(2)   最高裁判所の実務協議会(冬期)は,新たに地家裁所長又は高裁事務局長を命ぜられた者が参加する協議会です。
 
2 執行事件の集約
(1) 支部の執行事件の本庁への集約は,同規則(注:地家裁支部設置規則)3条に基づき,裁判官会議の議決によって行うことができます。
  しかし,当事者の利便性に影響する可能性があることに加え,弁護士会等対外対応,人員配置等で検討すべき点があることから,民事局を窓口として最高裁に協議することになっています。
(2) 執行集約4基準は以下のとおりです。
① 集約対象庁の事務処理に困難があり,かつ,それが外部要因に起因していること。
② 集約庁の事件処理が安定しており,集約対象庁から事件を受け入れても安定した事件処理が係属できると考えられること。
③ 集約対象庁の事件処理について,集約前に比べて,集約後の事件処理の効率が向上すると考えられ,かつ,関係人に不相応な不利益が生じることがないと見込まれること。
④ 集約につき,弁護士会の理解が得られること。
 
3 合議取扱支部
(1) 現在の合議取扱支部は,平成元年の同規則改正に合わせ,一部の庁を除き旧甲号支部を合議取扱支部とすることが各庁の裁判官会議で3条議決されたことによるものです。
  なお,同規則改正以降で,合議取扱化した支部はありません。
(2) その後の同規則改正により合議事件非取扱支部として新設された相模原支部について,市議会での決議や市長の要望書のほか,首都圏弁護士会支部サミットや弁護士会との協議の場において取り上げられる等,従前から,合議取扱化に関する要望等の動きがあります。
 
4 労働審判事件の支部拡大
(1) 労働審判事件については,制度導入の際,労働審判員にふさわしい人材を相当数確保する必要があることに加え,労働審判手続の専門性・特殊性党の観点から,当分の間は地方裁判所本庁において労働審判事件を取り扱うことが相当であると考えられたため,各地方裁判所において,労働審判事件を本庁においてのみ取り扱うこととする旨の3条決議がされました。
  しかし,平成18年4月の労働審判制度の開始以来,各庁において事件処理のノウハウが一定程度蓄積されていることなどから,大規模支部を中心に労働審判事件の取扱庁の拡大が検討され,その結果,平成22年4月から東京地裁立川支部及び福岡地裁小倉支部において,労働審判事件の取扱いが開始されました。
(2) 近時,単位弁護士会の決議や市町村議会の意見書のほか,第一審強化方策地方協議会(=一審強)や弁護士会支部サミットの議題として取り上げられる等,労働審判事件の支部実施についての要望等の動きがあり,平成26年9月以降,最高裁が日弁連と協議を重ねていました。
  その結果,最高裁は,平成28年1月18日,平成29年4月から静岡地裁浜松支部,長野地裁松本支部及び広島地裁福山支部において,労働審判の取扱いを開始することを発表しました(「地域司法の基盤整備に関する会長声明」(平成28年1月18日付の日弁連会長声明)参照)。
 
5 常駐支部の拡大,非常駐支部への填補回数の増加及び出張所への填補回数の増加
   最高裁は,平成26年9月以降の日弁連との協議の結果,平成28年1月18日,平成28年4月から,①松江地家裁出雲支部を常駐支部とすること,②静岡地家裁掛川支部,神戸地家裁柏原支部及び高松地家裁観音寺支部の3支部において裁判官の填補回数を増加させる方向での準備を開始すること,③さいたま家裁飯能出張所及び岡山家裁玉島出張所において裁判官の填補回数を増加させる方向での準備を開始することを発表しました(「地域司法の基盤整備に関する会長声明」(平成28年1月18日付の日弁連会長声明)参照)。

第5 裁判所支部の所在地等

1(1) 裁判所HPの「最高裁判所の所在地」及び「各地の裁判所の所在地・電話番号等一覧」に,各地の裁判所の本庁支部の所在地及び電話番号のほか,ダイヤルイン番号が記載されています。
(2)   裁判所データブック2015の付録にも,各地の裁判所の本庁支部の所在地,電話番号及びファックス番号が載っています。

2  裁判所HPの「各地の裁判所一覧」に,各地の裁判所HPへのリンクが張られています。

第6 裁判所支部に関する日弁連の考え方が分かるHP等

1 裁判所支部に関する日弁連の考え方につき,日弁連裁判官制度改革・地域司法計画推進本部の以下のHP等が参考になります。
① 「裁判官・検察官の大幅増員を目指して」と題するHP
② 「地域に根ざした法曹の人的・物的施設の拡充を目指して」と題するHP
③ パンフレット「裁判官を増やそう」
④ パンフレット「全国各地に裁判官,検察官の常駐を!」
⑤ パンフレット「裁判所支部を充実させよう」

2(1) 東京地家裁立川支部の現状については,外部HPの「裁判所の「支部」問題」が参考になります。
   東京三弁護士会多摩支部は,東京地家裁立川支部を「本庁」に昇格させるため,色々な取り組みを行っています。
(2) 立川商工会議所は,最高裁判所長官に対し,平成26年3月17日,「東京地方裁判所立川支部及び東京家庭裁判所立川支部の本庁化を求める要望書」を提出しました。

3 京都弁護士会は,平成20年11月,京都府南部地域の司法アクセス改善のためには地裁家裁の支部の創設が必要であるとの考えに立ち,支部設置を目指して,南部地域における地家裁支部設置推進対策本部を設置しました(京都弁護士会HPの「南部地域における地家裁支部設置推進対策本部」参照)。

4 日本裁判官ネットワークHP「支部の充実を目指して」に,平成22年7月23日の北海道弁護士連合会定期大会記念シンポジウム「地域住民の”裁判を受ける権利”の充実を目指して~司法基盤の整備は進んでいるのか~」にパネリストとして参加した元裁判官の文章が載っています。

第7 合議事件取扱支部,労働審判取扱支部及び独立簡易裁判所に関する国会答弁

1 合議事件取扱支部に関する国会答弁
40期の中村慎最高裁判所総務局長は,平成28年3月16日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています(ナンバリングを追加しました。)。
①   現在、地方裁判所の支部二百三庁のうち百四十庁につきましては、支部で合議事件を扱っていないというところでございまして、そのような合議事件を扱っていない支部について今議員御指摘のような要望が出ている、これは承知しているところでございます。
   合議事件を支部で扱うかどうかにつきましては、手続上は最高裁判所規則に基づきまして各裁判所が決めるということになりますが、支部において合議事件を取り扱うかどうかは、体制整備あるいは全国的状況を検討する必要があることから、最高裁においても検討しているという状況にございます。
② 最高裁といたしましては、合議を取り扱っていない各支部における事件数の動向、最寄りの合議取り扱い庁へのアクセス等を考慮すれば、合議事件の取り扱いをする支部を増加させる必要は今の時点ではないというふうに考えているところでございます。

2 労働審判取扱支部に関する国会答弁
37期の菅野雅之最高裁判所民事局長は,平成28年3月16日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています(ナンバリングを追加しました。)。
① 労働審判事件につきましては、現在、全国の地裁本庁のほか、東京地裁立川支部と福岡地裁小倉支部において取り扱っております。
   最高裁におきましては、日弁連との意見交換を重ねるなどする中で、労働審判事件取り扱い支部拡大の要望を認識してきたところですが、予想される労働審判事件数や本庁に移動するための所要時間等の利便性を基本としつつ、事務処理体制、労働審判事件の運用状況及び労働審判員の安定的な確保を含めた地域的事情、こうしたものを総合的に勘案しながら検討を行いまして、結論といたしまして、静岡地裁浜松支部、長野地裁松本支部、広島地裁福山支部において、平成二十九年四月から労働審判事件の取り扱いを開始することができるよう準備を開始することといたしました。
② 労働審判事件につきまして、委員から今御指摘いただいたとおり、ただいま申し上げた三支部以外の支部での取り扱いを求める要望があることは認識してございます。
   ただ、ただいま申し上げましたとおり、予想される労働審判事件数、それから本庁に移動するための所要時間等を基本としつつ、事務処理体制、労働審判事件の運用状況、それから労働審判員の安定的な確保といった事情を総合的に勘案して、継続的に検討を行った結果として、さきの三支部での取り扱いができるよう準備を開始することとしたものでございます。
   もっとも、労働審判事件を支部で取り扱うかは、新たに労働審判事件を取り扱うことになるさきの三支部における具体的な運用状況ですとか、あるいはその他の庁の運用状況等によるところだと考えております。
   今後、これらの三支部を初めとする各地における労働審判事件の運用状況等を十分に注視してまいりたいというふうに考えております。

3 独立簡易裁判所に関する国会答弁
40期の中村慎最高裁判所総務局長は,平成28年3月16日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています(ナンバリングを追加しました。)。
①   裁判所も国の予算で運営される公的な機関ということで、業務量に見合った人の配置ということを考えていく必要があります。
   これまで書記官、事務官合わせて三人の配置であった独立簡易裁判所につきまして、特に事件の少ない庁につきまして、人員の有効活用の観点から、利用者に対する司法サービスの低下につながるおそれがないかどうか、職員の休暇時や緊急時の応援体制等を的確に組むことができるかどうかといった業務体制の観点も踏まえつつ、事件処理に支障がないよう配慮した上で、二人庁、二人による執務体制をとることとしたものでございます。
②   このような二人による執務体制をとっている庁は、全国独立簡裁百八十五庁のうち、昨年四月一日現在で二十八庁でございます。

第8 家裁の受付出張所に関する国会答弁

1 40期の中村慎最高裁判所総務局長は,平成29年3月31日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています(ナンバリングを追加しました。)。
① いわゆる受け付け出張所、これは受け付けとそれから家事事件の出張審判、出張調停に限って取り扱っている出張所でございますが、これは全国の家庭裁判所の出張所七十七カ所のうち二十カ所がそういう受け付け出張所ということでございます。
   これらの二十カ所の受け付け出張所は、平成二年の四月に地家裁支部の適正配置を行った際に廃止された家裁支部の一部について、さまざまな要因を考慮してその所在地に新設したものでございまして、その後、数は変わっておりません。
② 具体的な場所について申し上げましょうか。(畑野委員「お願いします」と呼ぶ)
   具体的な二十カ所について申し上げますが、前橋家裁中之条出張所、長野家裁飯山出張所、長野家裁木曾福島出張所、長野家裁大町出張所、新潟家裁村上出張所、新潟家裁柏崎出張所、新潟家裁南魚沼出張所、新潟家裁糸魚川出張所、和歌山家裁妙寺出張所、岐阜家裁郡上出張所、福井家裁小浜出張所、富山家裁砺波出張所、山口家裁柳井出張所、岡山家裁笠岡出張所、松江家裁雲南出張所、福岡家裁甘木出張所、大分家裁豊後高田出張所、熊本家裁御船出張所、宮崎家裁高千穂出張所、そして函館家裁寿都出張所の二十カ所でございます。
③ 委員御指摘のとおり、藤沢市議会など、簡易裁判所に家庭裁判所出張所の設置を求める意見が出されていることは最高裁としても承知しているところでございます。
   家裁の出張所というのは全国七十七カ所あるわけですけれども、一方、全国、簡易裁判所は四百三十八庁あります。この数が違うというところにつきましては、家裁の場合は、簡裁のように簡裁事件のみを行う権限を有する簡裁判事という職種がない関係で、判事、判事補が本庁または支部から出張して事件を処理するということになりますので、出張所の新設ということにつきましては、本庁または支部までのアクセスの困難性を中心に、事件数の動向等を考慮して慎重に検討していく必要があるんだろうというふうに考えております。
   いずれにいたしましても、最高裁といたしましては、限られた人的、物的資源を有効に活用しつつ、利用者の利便を確保し、地方サービスを充実していくことが重要であるというふうに考えておりまして、全国各地域におきまして、人口動態、交通事情、事件数の動向等の観点を注視しつつ、必要な事件処理体制の整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。

2 42期の村田斉志最高裁判所家庭局長は,平成29年3月31日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています(ナンバリングを追加しました。)。
① 受け付けのみを取り扱う家庭裁判所出張所におきましても、成年後見関係事件の申し立てを受理することはできます。
   その後の審理につきましては、個別の事案に応じて裁判官が判断することにはなりますが、一般論として申し上げますと、家庭裁判所において成年後見関係事件を処理する際には、必ず当事者の方などに裁判所にお越しいただかなければならないというわけではございませんで、現に書面のみで審理している事件も少なくないというふうに認識をしております。
② なお、裁判官が、書面による審理のみでは十分ではないということで、直接当事者の方などからお話を伺う必要があると判断した事案におきましては、事件を取り扱う裁判所にお越しいただくということももちろんございますけれども、当事者の方に裁判所にお越しいただくことが困難な事情があるというような場合には、裁判官が出張してお話をお伺いするといった対応も可能でございますので、現在受け付けしか行わない家裁出張所の管内にお住まいの方の事件処理においても、不都合は生じていないというふうに認識をしております。
1(1) 交通事故(検察審査会を含む。)及び債務整理の初回の面談相談は無料であり,相続情報公開請求等の面談相談は30分3000円(税込み)です。
   交通事故及び債務整理については,無料の電話相談もやっています。
(2) 相談予約の電話番号は「お問い合わせ」に載せています。
 
2 執務時間は原則として平日の午前10時から午後7時30分までですが,事前のご予約があれば,午後8時30分まで夜間相談可能です。
 
3 弁護士山中理司(大阪弁護士会所属)については,略歴及び取扱事件弁護士費用事件ご依頼までの流れ,「〒530-0047 大阪市北区西天満4丁目7番3号 冠山ビル2・3階」にある林弘法律事務所の地図を参照してください。