分限裁判及び罷免判決の実例

第0 目次

第1   裁判官の分限事件手続規則
第2の1 分限裁判の実例1/6(昭和時代)
第2の2 分限裁判の実例2/6(旅費不正の監督不行届)
第2の3 分限裁判の実例3/6
第2の4 分限裁判の実例4/6(寺西判事補事件)
第2の5 分限裁判の実例5/6(古川龍一事件)
第2の6 分限裁判の実例6/6
第3   罷免判決の実例
第4   新63期の華井俊樹裁判官に対する平成25年4月10日付の罷免判決
第5   昭和57年10月7日の,矢口洪一最高裁判所事務総長の国会答弁

*1 「裁判官の職務に対する苦情申告方法」及び「法務省出向中の裁判官の不祥事の取扱い」も参照してください。
*2 裁判所の一般職職員(例えば,裁判所書記官,裁判所事務官及び家庭裁判所調査官)に対する懲戒の公表基準については,裁判所HPの「懲戒処分の公表指針」に載っています。
*3 罷免判決につき,裁判官訴追委員会HP及び裁判官弾劾裁判所HPが参考になります。

第1 裁判官の分限事件手続規則

   裁判官の分限事件手続規則(昭和23年6月7日最高裁判所規則第6号)は以下のとおりです。

裁判官の分限事件手続規則

第一条 裁判官に対する裁判官分限法(昭和二十二年法律第百二十七号)第一条第一項の裁判及び同法第二条の懲戒に関する事件(以下分限事件という。)の申立ては、書面をもつてこれをするものとする。

前項の申立書には、当該裁判官の官職、氏名及び申立ての理由を記載しなければならない。
申立裁判所は、分限事件の申立てをしたときは、速やかにその旨を最高裁判所に報告しなければならない。

第二条 裁判所は、分限事件の申立があつたときは、速やかに申立書の謄本を当該裁判官に送達しなければならない。

第三条 申立裁判所は、その裁判所を代表する裁判官を指定して審間に立ち会わせることができる。
申立裁判所が、前項の裁判官を指定したときは、速やかにこれを裁判所に届け出なければならない。

第四条 当該裁判官は、審間に立ち会うことができる。

第五条 審間の期日は、申立裁判所及び当該裁判官にこれを通知しなければならない。

第六条 分限事件について、高等裁判所がした終局裁判に対しては、申立裁判所及び当該裁判官は、最高裁判所に即時抗告をすることができる。即時抗告の期間は、これを二週間とする。
前項の抗告は、原裁判所に書面を提出してこれをしなければならない。

第七条 特別の定めのある場合を除いて、分限事件に関しては、その性質に反しない限り、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第二編及び非訟事件手続規則(平成二十四年最高裁判所規則第七号)の規定を準用する。ただし、同法第四十条の規定は、この限りでない。

第八条 高等裁判所は、分限事件について終局裁判をしたときは、速やかにその旨を最高裁判所に報告しなければならない。その裁判が確定したときも、また同様とする。

第九条 裁判所は、分限事件の裁判が確定したときは、その全文を官報に掲載して公示しなければならない。

第2の1 分限裁判の実例1/6(昭和時代)

   高輪1期以降の裁判官についてこれまでに出された分限裁判の実例のうち,昭和時代に出されたものは以下のとおりです。
   なお,執務不能を理由とする分限裁判は,最高裁大法廷昭和33年10月28日決定及び大阪高等裁判所昭和61年2月19日決定の2件だけです。
 
1 最高裁大法廷昭和33年10月28日決定(執務不能)(病気)
   抗告人の肺結核は治癒に近づいてはいるけれども,治癒したものとは断定し難く,痰の培養検査の結果微量ながら結核菌の存在が認められ,現状では勤務ができないものと認定するの外なく,このことと,従来7年間の余療養をつづけても現在なお治癒していないこととをあわせ考えれば,将来の治癒の時期についても予見はゆるされないのであって,抗告人は裁判官分限法1条1項にいう「回復の困難な心身の故障のために職務を執ることができない」者に該当するものとされた事例
 
2 大阪高等裁判所昭和43年9月6日決定(戒告)(事件放置)
   和歌山家庭裁判所田辺支部の少年保護事件の事件処理にあたり,同支部主任家庭裁判所調査官に調査を命じた事件につき,同調査官の事件処理能力を過信し,自ら担当事件全部を掌握して随時事件簿等によつて調査未済事件の進行状況を点検し,右調査官に対し調査事務の進捗につき注意を促す等の措置を怠ったため,同調査官をして,昭和41年4月20日から同43年2月7日までの間に,少年保護事件合計69件につき,調査に着手せず,あるいは一部着手のまま放置し,少年がそれぞれ成年に達するまでの間に調査を終了するか,または一応の結末をつけて調査結果を報告することを怠らせ,年令超過の結果を生じさせた事例
 
3 仙台高等裁判所昭和49年10月3日決定(戒告)(万引き)
   福島市のお店で,婦人服上下1着(時価9800円相当),乾電池2個(時価190円相当)及び男性用チック一個(時価280円相当)を窃取した事例
 
4 大阪高等裁判所昭和55年7月17日決定(戒告)(記録紛失)
   昭和55年5月23日午後5時ころ,担当の単独事件である民事第一審訴訟事件記録2冊を,自宅において判決起案のため黒色手提げ鞄に入れて退庁し,同じ民事部所属の裁判官2名とともに飲酒をしたのち,帰宅のため午後8時過ぎころ阪神電鉄梅田駅から乗車し,途中,同僚と分れて一人で甲子園駅で下車し,休憩の後,甲子園球場に立ち寄り,再び阪神電鉄で西宮駅に至り下車し,徒歩で翌5月24日午前2時ころ西宮市の宿舎に帰宅したが,その間,右事件記録2冊を黒色手提げ鞄とともに紛失したものであって,その後,関係各方面に照会する等鋭意調査したが,発見されなかった事例
 
5 札幌高等裁判所昭和55年10月27日決定(戒告)(飲酒時のケンカ)
   昭和55年10月16日,旭川地方・家庭裁判所留萌支部で同支部係属事件の処理を済ませた後,同支部勤務の裁判所職員数名と飲酒したところ,そのため著しく酩酊し,
① 同日午後10時45分ころ,宿泊先の留萌市所在のホテル一1階フロント内にいた夜警員にからみ,これを相手にしないでその場から逃がれようとした同人をフロントからロビーに引き出した上,いきなり,同人をその場に転倒させ,よって同人に対し約2週間の通院加療を要する左側胸部挫傷・左中指捻挫の傷害を負わせ,
② その後間もなく自室に戻ろうとした際,誤って宿泊客2名が在室している2階の部屋のドアを開け,同室内のベットに横臥中の同人の胸元に所携のキーホルダー及び火のついた煙草を投げつけ,
③ その結果一階ロビーにおいて宿泊客らから②の行動につき抗議されていた際,自分の前に立つていた男性を投げとばしてその場に転倒させ,よって同人に対し約5日間の加療を要する腰椎捻挫・右下腿部挫傷の傷害を負わせた事例
 
6 仙台高等裁判所昭和56年7月25日決定(戒告)(破産事件への介入)
「被申立人は、昭和42年4月7日判事補に、同52年4月7日判事に任命され、同54年4月1日以降現職にあるものである。
被申立人は、東京地方裁判所民事第20部(破産部)に所属していた同51年10月12日新日本興産株式会社に対する破産申立事件につき、担当裁判官として同会社の破産宣告の決定をし、同時にその破産管財人に弁護士井上恵文を選任し、同52年3月末ごろ同裁判所の他の部に転ずるまで、当該破産事件を担当してその手続に関与したものであるが、その後同弁護士において、当該破産財団に属する栃木梓ゴルフ場を換価処分するにつき、自ら新会社を設立したうえ、同会社に右ゴルフ場を買い取らせてこれを経営することを計画し、同55年夏ごろ、同弁護士から被申立人に対してもその買受資金を調達するについての協力を要請されたので、被申立人はこれに応ずることとし、同弁護士の右資金調達に協力する意思をもつて、
第一 昭和55年8月28日東京都港区赤坂二丁目二番十九号アドレスビル八階井上恵文法律事務所において、同弁護士に対し、現金300万円を交付してこれを貸与し、
第二 その際同所において、同弁護士に対し、同弁護士が銀行から融資を受けるに当たり、自己所有の別紙物件目録記載の各土地を担保に提供することを承諾のうえ、右各土地のうち(イ)(ロ)(ニ)の分の登記済証及び被申立人の署名押印のある白紙委任状を交付し、よつて同弁護士をして所定の手続をとらせ、同年9月30日株式会社協和銀行との間に、右各土地につき、根抵当権者を同銀行、債務者を井上恵文、債権極度額を一億円とする根抵当権設定契約を締結するとともに、前記(イ)(ロ)の各土地については同年10月3日、(ニ)の土地については同月8日、それぞれ右根抵当権の設定登記手続をし、
第三 そのころ同弁護士に対し、同弁護士が銀行から融資を受けるに当たり、保証することを承諾のうえ、必要書類に署名押印してこれを交付し、よつて同弁護士をして所定の手続をとらせ、同年9月30日同弁護士が右協和銀行との間で金五千万円の金銭消費貸借契約を締結するに際し、同銀行に対し、右契約に基づく同弁護士の債務の保証をし、
第四 同年9月22日鶴岡市所在の株式会社山形銀行鶴岡支店から株式会社第一勧業銀行赤坂支店の井上恵文の口座に、妻名義で金300万円の送金をして、これを同弁護士に貸与した」事例
 
7 福岡高等裁判所昭和58年2月22日決定(戒告)(酒気帯びの執務)
   昭和57年7月ころから早朝飲酒することがあったため,酒のにおいを残したまま登庁することがあったところ,同年11月15日午前4時ころから午前6時ころまでの間に清酒約0.36リットルを飲み,同日午前10時ころ,酒気を帯びていることが事件関係者に容易に覚知される状態で,仮処分申請事件の係争現場に赴いて執務した事例
 
8 大阪高等裁判所昭和58年3月11日決定(戒告)(記録紛失)
   昭和58年1月27日,大阪地裁の配属部係属中の事件である民事第一審訴訟事件記録3冊を自宅において調査,判決起案するため,ビニール製手提鞄及び同ショルダーバッグに入れて自家用普通乗用自動車に積み,これを運転して池田市の自宅への帰途,同日午後5時少し前ころ,ゴルフ練習のため豊中市所在のゴルフセンターに立ち寄ったが,助手席に右手提鞄とシヨルダーバッグを重ねて置き,その上に折りたたんだ上衣を置いたままの状態で右自動車を同ゴルフセンターの無人無料の青空駐車場に駐車させたまま,午後5時ころから午後6時半ころまで同ゴルフセンターの練習場でゴルフの練習をしていたため,その間に何人かに右手提鞄及びショルダーバッグ等を窃取されて,在中の前記記録3冊を紛失したものであって,その後大阪府豊中警察署の派出所に盗難被害を届け出て鋭意捜索に努めたが,右の記録が発見されなかった事例
 
9 東京高等裁判所昭和58年9月7日決定(戒告)(万引き)
   昭和58年7月9日午前11時20分ころ、埼玉県浦和市のお店において、象印ステンレスサーモス一個(商品名タフボーイ,定価3980円)を窃取した事例
 
10 東京高等裁判所昭和58年12月6日決定(戒告)(記録紛失)
   昭和58年9月30日午後8時ごろ,東京地方裁判所民事第11部に係属中で自分が担当している地位保全等仮処分申請事件の事件記録2冊を,自宅において決定書起案のため通勤用の茶色手提げかばんに入れて退庁したが,帰宅途中国電有楽町駅付近の居酒屋に立ち寄って飲酒し,その後の行動についての記憶がつまびらかでないほどに深酔いした結果,同夜右事件記録2冊を手提げかばんとともに紛失し,その後関係各方面の協力を得て調査を尽くしたが,発見されなかった事例
 
11 最高裁判所大法廷昭和59年7月27日決定(戒告)(万引き)
   昭和59年7月4日午後5時15分ころから同5時30分ころまでの間に,東京都中央区の本屋内において,書籍2点(定価合計3800円)を窃取した事例
 
12 大阪高等裁判所昭和61年2月19日決定(執務不能)(失踪)
   昭和61年1月初めころ,休暇願及び旅行届を提出することなく,その居住する大阪府池田市の裁判所宿舎から出奔し,同年1月13日午後5時30分宮崎県日向市細島港発大阪港行日本カーフエリー株式会社運航のカーフエリーせんとぽーりあ(5,960トン)の特等室に乗船し,翌14日午前8時30分大阪港に入港した同船の右客室に手荷物を遺留したまま消息を絶って行方不明になった事例

第2の2 分限裁判の実例2/6(旅費不正の監督不行届)

〇会計検査院の調査により,平成2年度に7つの裁判所の裁判官や裁判所職員が,出張が予定より早く終わったことを清算せずに合計約1970万円の出張費用を不正に受給していたことが平成3年11月に判明したため,最高裁判所は内部調査を進め,受給者から返済を受けるなどして全額を国庫に返納しました(外部HPの「最高裁における「「信頼」の文脈-「裁判所時報」における最高裁長官訓示・あいさつにみる-」18頁(124頁)及び19頁(125頁)参照)。
〇平成3年12月になされた,旅費不正の監督不行届に関する分限裁判は以下のとおりです。
   以下の分限裁判の順番は,処分当時の裁判官の役職の順番です。
 
1 最高裁判所大法廷平成3年12月16日決定(戒告)
   旅費の支給に関し旅行命令に基づいた旅行内容と実際の旅行が同一のものであったか否かを確認し,また,旅費の支給が適正になされるよう職員を指導監督するという東京地方裁判所長の責務に反し,同裁判所において平成2年4月1日から同3年3月31日までの間に,同裁判所の職員に対する旅費の支給のうち宿泊料等合計605万1050円について適正を欠く支給が行われるという事態を発生させた事例
 
2の1 東京高等裁判所平成3年12月16日決定(戒告)
   旅費の支給に関し旅行命令に基づいた旅行内容と実際の旅行が同一のものであったか否かを確認し,また,旅費の支給が適正になされるよう職員を指導監督するという水戸地方裁判所長の責務に反し,同裁判所において平成2年4月1日から同3年1月4日までの間に,同裁判所の職員に対する旅費の支給のうち宿泊料等合計115万2900円について適正を欠く支給が行われるという事態を発生させた事例
 
2の2 東京高等裁判所平成3年12月16日決定(戒告)
   旅費の支給に関し旅行命令に基づいた旅行内容と実際の旅行が同一のものであったか否かを確認し,また,旅費の支給が適正になされるよう職員を指導監督するという水戸地方裁判所長の責務に反し,水戸地方裁判所において平成3年1月5日から同年3月31日までの間に、同裁判所の職員に対する旅費の支給のうち宿泊料等合計47万1400円について適正を欠く支給が行われるという事態を発生させた事例
 
3 東京高等裁判所平成3年12月16日決定(戒告)
   旅費の支給に関し旅行命令に基づいた旅行内容と実際の旅行が同一のものであったか否かを確認し,また,旅費の支給が適正になされるよう職員を指導監督するという宇都宮家庭裁判所長の責務に反し,同裁判所において平成2年4月1日から平成3年3月31日までの間に,同裁判所の職員に対する旅費の支給のうち宿泊料等合計134万3400円について適正を欠く支給が行われるという事態を発生させた事例
 
4の1 最高裁判所大法廷平成3年12月16日決定(戒告)
   旅費の支給に関し旅行命令に基づいた旅行内容と実際の旅行が同一のものであったか否かを確認し,また,旅費の支給が適正になされるよう職員を指導監督するという広島地方裁判所長の責務に反し,同裁判所において平成2年4月1日から同年8月31日までの間に,同裁判所の職員に対する旅費の支給のうち宿泊料等合計93万7100円について適正を欠く支給が行われるという事態を発生させた事例
 
4の2 広島高等裁判所平成3年12月13日決定(戒告)
   旅費の支給に関し旅行命令に基づいた旅行内容と実際の旅行が同一のものであったか否かを確認し,また,旅費の支給が適正になされるよう職員を指導監督するという広島地方裁判所長の責務に反し,同裁判所において平成2年9月1日から平成3年3月31日までに間に,同裁判所の職員に対する旅費の支給のうち宿泊料等合計198万700円について適正を欠く支給が行われるという事態を発生させた事例
 
5 福岡高等裁判所平成3年12月13日決定(戒告)
   旅費の支給に関し旅行命令に基づいた旅行内容と実際の旅行が同一のものであったか否かを確認し,また,旅費の支給が適正になされるよう職員を指導監督するという福岡地方裁判所長の責務に反し,同裁判所において平成2年8月5日から平成3年3月31日までの間に,同裁判所の職員に対する旅費の支給のうち宿泊料等合計367万8450円について適正を欠く支給が行われるという事態を発生させた事例
 
6 最高裁判所大法廷平成3年12月16日決定(戒告)
   旅費の支給に関し旅行命令に基づいた旅行内容と実際の旅行が同一のものであったか否かを確認し,また,旅費の支給が適正になされるよう職員を指導監督するという福岡家庭裁判所長の責務に反し,同裁判所において平成2年4月1日から同年8月31日までの間に,同裁判所の職員に対する旅費の支給のうち宿泊料等合計32万7100円について適正を欠く支給が行われるという事態を発生させた事例

第2の3 分限裁判の実例3/6

   旅費不正の監督不行届から寺西判事補事件までの分限裁判の実例は以下のとおりです。
 
1 東京高等裁判所平成5年3月5日決定(戒告)(記録紛失)
   平成5年1月14日夜,東京地方裁判所に係属中で自分が担当している事件の記録合計4冊を自宅で判決書起案をするために所持して帰宅する途中,電車内で眠り込んだ結果,右記録4冊を紛失した事例
 
2 大阪高等裁判所平成7年4月25日決定(戒告)(酒気帯び運転)
   平成7年4月14日午後11時3分ころ,酒気を帯び,呼気1リットルにつき0.25ミリグラム以上のアルコールを身体に保有する状態で,神戸市兵庫区において普通乗用自動車を運転した事例
 
3 福岡高等裁判所平成9年4月25日決定(戒告)(判決原本の不作生)
   長崎地方裁判所佐世保支部在任期間中の平成9年1月21日から同年2月27日までの間に,13件の民事事件について,民事訴訟法189条1項に違背して,判決原本を作成しないまま判決原本に基づかずに判決を言い渡した事例
 
4 東京高等裁判所平成12年12月7日決定(戒告)(記録紛失)
   平成12年8月22日午後9時ころ,前橋家庭裁判所に係属している少年保護事件の決定書を起案するために,同事件の記録1冊を革製手提げ鞄に入れて退庁し,午後9時27分前橋駅発上野駅行きの普通電車に乗り込んだが,車内で眠り込んだ結果,右鞄とともに右記録1冊を紛失し,関係各方面においても調査を尽くしたが,右記録一冊が発見されなかった事例

第2の4 分限裁判の実例4/6(寺西判事補事件)

1   最高裁大法廷平成10年12月1日決定が認定した,懲戒の原因となる事実は以下のとおりです。

   抗告人は、本件集会において、パネルディスカッションの始まる直前、数分間にわたり、会場の一般参加者席から、仙台地方裁判所判事補であることを明らかにした上で、「当初、この集会において、盗聴法と令状主義というテーマのシンポジウムにパネリストとして参加する予定であったが、事前に所長から集会に参加すれば懲戒処分もあり得るとの警告を受けたことから、パネリストとしての参加は取りやめた。自分としては、仮に法案に反対の立場で発言しても、裁判所法に定める積極的な政治運動に当たるとは考えないが、パネリストとしての発言は辞退する。」との趣旨の発言をし(以下、本件集会におけるこの抗告人の言動を「本件言動」という。)、本件集会の参加者に対し、本件法案が裁判官の立場からみて令状主義に照らして問題のあるものであり、その廃案を求めることは正当であるという抗告人の意見を伝えることによって、本件集会の目的である本件法案を廃案に追い込む運動を支援し、これを推進する役割を果たし、もって積極的に政治運動をして、裁判官の職務上の義務に違反した。
 

2   寺西判事補事件では,戒告となった抗告人寺西和史の代理人が1244人いました。

第2の5 分限裁判の実例5/6(古川龍一事件)

   いわゆる古川龍一事件関係の分限裁判は以下のとおりであり,古川龍一裁判官のほか,福岡高裁長官,福岡高裁事務局長及び福岡地裁所長が戒告となりました。
   なお,古川龍一事件に関しては,平成13年3月14日付の最高裁判所調査委員会報告書等が江田五月前参議院議員のHPの「福岡事件について」に掲載されています。
 
1 最高裁判所大法廷平成13年3月16日決定(戒告)
   「被申立人は,平成12年8月30日から福岡高等裁判所長官の職にある者である。
   平成12年12月13日,福岡簡易裁判所に対し,古川龍一福岡高等裁判所判事の妻である古川園子を被疑者とする差押許可状の請求があった。担当書記官は,被疑者が古川判事の妻であることに気付き,上司である渡辺仁士福岡地方裁判所刑事首席書記官にその旨の報告をした。同首席書記官は,担当書記官に指示して,令状請求関係書類のすべてをコピーさせた上,松元和博福岡地方裁判所事務局長に上記令状請求があり令状が発付された旨の報告をしたところ,同事務局長から依頼を受け更に2部のコピーをとって同事務局長に交付した。同事務局長は,コピー1部を小長光馨一福岡地方裁判所長に渡して報告した(コピーは,即日,同事務局長に返還された。)上,同所長の了解を得て,土肥章大福岡高等裁判所事務局長にコピーを1部交付し,報告した。同事務局長は,コピーを受領し,保管した。被申立人は,同事務局長から上記令状が発付され関係書類のコピーがとられた事実の報告を受けた。
   その後も平成12年12月22日,同13年1月9日,同月29日及び同月31日に園子を被疑者とする令状請求があり,渡辺首席書記官は,自ら令状請求関係書類の相当部分を3部コピーし,松元事務局長がコピー2部を受け取った上,1部を土肥事務局長に交付し,報告した。被申立人は,同事務局長から令状請求があった事実の報告を受けた」事例
 
2 最高裁判所大法廷平成13年3月16日決定(戒告)
「被申立人は,福岡高等裁判所判事で,平成10年4月6日から福岡高等裁判所事務局長の職にある者である。
    平成12年12月13日,福岡簡易裁判所に対し,古川龍一福岡高等裁判所判事の妻である古川園子を被疑者とする差押許可状の請求があった。担当書記官は,被疑者が古川判事の妻であることに気付き,上司である渡辺仁士福岡地方裁判所刑事首席書記官にその旨の報告をした。同首席書記官は,担当書記官に指示して,令状請求関係書類のすべてをコピーさせた上,松元和博福岡地方裁判所事務局長に上記令状請求があり令状が発付された旨の報告をしたところ,同事務局長から依頼を受け更に2部のコピーをとって同事務局長に交付した。同事務局長は,コピー1部を小長光馨一福岡地方裁判所長に渡して報告した(コピーは,即日,同事務局長に返還された。)上,同所長の了解を得て,被申立人にコピーを1部交付し,報告した。被申立人は,コピーを受領し,保管した。
   その後も平成12年12月22日,同13年1月9日,同月29日及び同月31日に園子を被疑者とする令状請求があり,渡辺首席書記官は,自ら令状請求関係書類の相当部分を3部コピーし,松元事務局長がコピー2部を受け取った上,1部を被申立人に交付し,報告した。
被申立人は,この間,松元事務局長に対し,令状請求関係資料のコピーをとって報告することの問題性を指摘せず,受領を続けた上,これを是正するための措置を執らなかった。」事例
 
3 福岡高等裁判所平成13年3月16日決定(戒告)
   「被申立人は,福岡地方裁判所判事で,平成11年9月10日から福岡地裁所長の職にある者である。
    平成12年12月13日,福岡簡易裁判所に対し,古川龍一福岡高等裁判所判事の妻である古川園子を被疑者とする差押許可状の請求があった。担当書記官は,被疑者が古川判事の妻であることに気づき,上司である渡辺仁士福岡地裁刑事首席書記官にその旨報告した。同首席書記官は,担当書記官に指示して,令状請求関係書類のすべてをコピーさせた上,松元和博福岡地裁事務局長に同旨の報告をしたところ,同事務局長から依頼を受け,更に2部のコピーをとって同事務局長に交付した。同事務局長は,コピー1部を被申立人に示して報告した上,被申立人の了解を得て,土肥章大福岡高裁事務局長にコピーを1部交付し,報告した。
   その後も平成12年12月22日,平成13年1月9日,同月29日及び同月31日に古川園子を被疑者とする令状請求があり,渡辺首席書記官は,自ら令状請求関係書類を3部コピーし,松元事務局長がコピー2部を受け取り,1部を被申立人に渡して報告した上(コピーは同事務局長に返還),その了解の下に1部を土肥事務局長に交付し,報告した。
    被申立人は,この間,松元事務局長に対して令状請求関係資料のコピーをとって報告することの問題性を指摘せず,報告を受け続けた上,これを是正するための措置を執らなかった。」事例
 
4 最高裁大法廷平成13年3月30日決定(戒告)
→ 古川龍一裁判官に関する認定の骨子だけを記載しています。
   裁判官が,妻に対する被疑事件の捜査が逮捕可能な程度に進行した段階において,事実を確認してこれを認めたならば示談をするようにとの趣旨で検事から捜査情報の開示を受けたのに対し,妻が事実を否認したことから,捜査機関の有する証拠や立論の疑問点,問題点等を記載した書面を作成し,妻及びその弁護に当たる弁護士に交付するなどした事例

第2の6 分限裁判の実例6/6

   いわゆる古川龍一事件以降の分限裁判の実例は以下のとおりです。
 
1 最高裁判所大法廷平成13年10月10日決定(戒告)(痴漢)
   平成13年8月30日午後7時40分ころから同日午後7時53分ころまでの間にわたり,大阪市淀川区所在の阪急電鉄株式会社十三駅付近から兵庫県西宮市所在の同会社西宮北口駅付近までの間を進行中の阪急梅田駅発三宮駅行き通勤急行電車の車両内において,2人掛け座席の自席の右側に座っていた乗客の女性(当時24歳)に対し,右膝,右ふくらはぎを同人の左膝,左ふくらはぎに押し付け,右肘を同人の左肘に押し付けた事例
 
2 福岡高等裁判所平成25年10月8日決定(戒告)(セクハラ)
   平成25年8月1日午前零時ころ,福岡市中央区所在の飲食店において,女性司法修習生1名及び男性5名とともにボックス式テーブル席に座って飲酒をしながら歓談中,同女に対し,キスをしたい旨複数回発言し,さらに,右手で同女の左手を引っ張って引き寄せるなどした上,同女の意に反して,2回にわたり同女の左頬にキスをした事例

第3 罷免判決の実例

○裁判官訴追委員会が罷免の訴追をして,裁判官の罷免判決が出た事例はこれまでに9件だけであり,高輪1期以降の裁判官が対象となったのは以下の5件だけであり,その内容は以下のとおりです(裁判官訴追委員会HPの記載を参照しています。)。

① 昭和52年3月23日罷免判決(裁判官弾劾裁判所HPの「弾劾裁判所の歴史/昭和50年代」参照)
   あたかも検事総長であるかの如く装って総理大臣に電話をかけ,同人に対し,いわゆるロッキード事件に関して虚偽の捜査状況を報告した上,前内閣総理大臣及び自民党幹事長の取り扱い方について直接の裁断を仰ぎたい旨申し向け,その言質を引き出そうと種々の問答を行い,その会話を録音した者があるところ,その録音テープの内容がニセ電話であること,また,その問答が新聞で報道されれば政治的に大きな影響を与えることを認識しながら,東京都内のホテルにおいて,新聞記者2人に同録音テープを再生して聞かせた,19期の鬼頭史郎裁判官(対象行為当時,京都地裁判事補)(検事総長ニセ電話事件)
② 昭和56年11月6日罷免判決(裁判官弾劾裁判所HPの「弾劾裁判所の歴史/昭和50年代」参照)
   破産事件を担当中,破産管財人である弁護士から,ゴルフクラブ2本,外国製ゴルフ道具1セット,キャディバッグ1個及び背広三つ揃2着の供与を受けた,25期の谷合克行裁判官(対象行為当時,東京地裁判事補)
③ 平成13年11月28日罷免判決(裁判官弾劾裁判所HPの「弾劾裁判所の歴史/平成元年以降」参照)
   少女3名に対し,同少女らが18歳に満たない児童であることを知りながら,対償として現金を供与することを約束して児童買春をした,38期の村木保裕裁判官(対象行為当時,東京高裁刑事部判事職務代行)
④ 平成20年12月24日罷免判決(平成28年5月17日資格回復決定)(裁判官弾劾裁判所HPの「弾劾裁判所の歴史/平成元年以降」参照)
   裁判所職員の女性に対し,その行動を監視していると思わせたり,名誉や性的羞恥心を害したりするような内容の匿名のメールを繰り返し送信したりして,ストーカー行為をした,36期の下山芳晴裁判官(対象行為当時,甲府地家裁都留支部判事)
⑤ 平成25年4月10日罷免判決(裁判官弾劾裁判所HPの「弾劾裁判所の歴史/平成元年以降」参照)
   京阪電鉄京阪本線の寝屋川市駅から萱島駅(かやしまえき)までの間を走行中の電車内において,録画状態にした携帯電話機を女性乗客のスカートの下に差し入れ,下着を動画撮影した,新63期の華井俊樹裁判官(対象行為当時,大阪地裁判事補)

第4 新63期の華井俊樹裁判官に対する平成25年4月10日付の罷免判決

   平成25年4月12日付の官報(第6025号8頁ないし11頁)の「裁判官弾劾裁判所 終局裁判」で公示された,新63期の華井俊樹裁判官に対する平成25年4月10日付の罷免判決は以下のとおりです(着色,太字等の加工は加えています。)。
   弁護人の主張において華井俊樹裁判官に有利な事情が一通り主張されていると思いますが,すべて排斥されました。
 
平成24年(訴)第1号 罷免訴追事件
判決
本 籍  岐阜県(以下,本HPでは記載省略)
住 居  大阪府枚方市(以下,本HPでは記載省略)
大阪地方裁判所判事補
華井俊樹
昭和59年9月26日生
主文
被訴追者を罷免する。
理由
第1 認定した事実
1 被訴追者の経歴
   被訴追者は、平成23年1月16日、判事補に任命され、同日付けで大阪地方裁判所判事補に補せられ、今日に至っている者である。
2 罷免事由に当たる被訴追者の行為
   被訴追者は、大阪地方裁判所判事補として勤務していた平成24年8月29日午前8時30分頃、大阪府寝屋川市早子町16番11号所在の京阪電気鉄道株式会社京阪本線(以下「京阪本線」という。)寝屋川市駅から同市萱島本町198番1号所在の同線萱島駅までの間を走行中の電車内において、乗客のAに対し、録画状態にした携帯電話機を右手に持って同女の背後からそのスカートの下に差し入れ、同スカート内の下着を動画撮影し、もって、人を著しくしゅう恥させ、かつ、人に不安を覚えさせるような方法で、公共の乗物における衣服等で覆われている人の下着を撮影したものである。
第2 証拠の標目
(括弧内の甲乙の番号は証拠等関係カードにおける裁判官訴追委員会請求証拠の番号を示す。)
全部の事実について
1 被訴追者の当公判廷における供述
2 「被審査裁判官華井俊樹の事情聴取書」と題する書面(乙4)
第1の1の事実について
1 被訴追者の司法警察員に対する供述調書写し(乙1)
2 履歴書写し(乙5)
第1の2の事実について
1 被訴追者の検察官に対する供述調書写し(乙3)及び司法警察員に対する供述調書写し(乙2)
2 菅昭裕の司法警察員に対する供述調書写し(甲2)、Aの司法警察員に対する供述調書写し(甲5)
3 現行犯人逮捕手続書(乙)写し(甲1)、「犯行日時場所の特定について」と題する書面写し(甲3)、「逮捕者、被害者による被害状況等の再現について」と題する書面写し(甲4)、電話聴取報告書写し(甲6、7)、「携帯電話機の領置経過について」と題する書面写し(甲8)、「被疑者華井俊樹が盗撮した画像の写真撮影について」と題する書面写し(甲9)「被疑者華井俊樹による犯行状況の再現について」と題する書面写し(甲11)
4 起訴状等写し(甲12)、略式命令写し(甲13)、証明書(甲14)
第3 法律上の判断
1 裁判官弾劾法第2条第2号該当性について
(1) 前提となる事実
   関係各証拠によれば、前記第1の2で認定した事実のほか、以下のような事実が認められる。
ア 本件行為に至る経緯等
   被訴追者は、平成23年1月に大阪地方裁判所に裁判官として勤務するようになり、通勤で京阪本線を利用するうちに、満員電車の中で近くにいる女性の下着を盗撮してみたいと思うようになり、平成23年の春頃から盗撮行為をするようになった。盗撮方法としては、写真だとシャッター音がするので、事前に動画撮影状態にしておいた携帯電話機をポケット等に忍ばせておき、満員電車の中で撮影の機会を狙い、人目につかないように、スカート丈の短い女性の背後から数秒間携帯電話機をかざして撮影するというものであった。その後、被訴追者は、平成23年10月に結婚したこともあり、その前後半年程度は盗撮行為を中断していたが、平成24年の4月に刑事部から民事部へ異動してから再び盗撮を行い始め、いずれ盗撮行為が発覚すれば取り返しのつかないことになると理解しながらも、これをやめることができず、同年5月から6月にかけては週に1回程度の頻度で繰り返すようになり、本件行為に至るまでに20回程度の同様の盗撮を行った。
イ 本件行為の状況
   被訴追者は、平成24年8月29日午前8時頃、出勤のため家を出て最寄駅の京阪本線香里園駅のホームで電車を待っていたところ、そのホーム上で電車を待っているスカートをはいた本件Aを発見し、今日はこのAを盗撮しようと思い、そのままAが立っている列の後ろに並んだ。その時いつものように盗撮の事前準備として携帯電話機の動画撮影を開始し、ズボンの右ポケットに忍ばせておいた。続いて、電車の扉が開いてAが電車に乗り込んだので、被訴追者もその後について乗ったが、その時車内は、満員といえる状態ではなく、盗撮行為をするには人目につくと思ったため、すぐには盗撮を開始せず、持ってきていた小説を#から取り出し、左手で持ち読み始めた。その後、電車が次の寝屋川市駅に停車し、車内が混雑してきた頃を見計らって盗撮を開始することにし、電車が次の萱島駅に到着するまでの間に左手で小説を開いたままの状態で、やや膝を折り、身体を前かがみにして、右手をAのスカートの下に伸ばして盗撮を行った。その際、スカートの中に携帯電話機を差し入れたのはほんの数秒間であったが、撮影中はレンズの横に付いた照明が白色に点灯するので、その光が漏れないように人差し指で押さえ、数秒後、再び手を元の位置に戻し、また盗撮する機会を狙っていた。このような経緯で、本件被訴追者は、前記第1の2記載の事実の行為に及んだものである。
ウ 刑事事件の経緯
   被訴追者は、本件行為について、電車が萱島駅に到着した時、同じ電車内にいた男性に、大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(以下「迷惑防止条例」という。)違反の罪で現行犯逮捕され、平成24年8月30日に処分保留で釈放されたが、同年9月10日、大阪区検察庁が大阪簡易裁判所に対し、略式命令を請求し、同日、同裁判所は、被訴追者に対し、求刑どおりの罰金50万円の略式命令を発令し、同月25日、同命令は確定した。
(2) 「裁判官としての威信を著しく失うべき非行」の意義
   次に、裁判官弾劾法第2条第2号に規定する「裁判官としての威信を著しく失うべき非行」の意義について検討する。
   裁判とは、対等な私人間の社会関係上の紛争の解決や公権力を有する国家と国民との間の紛争を解決すること等を目的とする国家の権能であり、その基盤には一般国民の裁判に対する信頼を確保する必要があることは言うまでもない。
   日本国憲法は、三権分立を憲法上の大原則とすると共に、司法権の行使が兎角、行政権等の国家権力の干渉を受けやすいという人類共通の歴史的体験に鑑み、第76条第1、2項において、「すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。」と規定して司法権の独立を謳い、その第3項において「すべて裁判官は、その良心に従ひ、独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」として裁判官の職務行使の独立性を明文化し、司法権の独立を保障する制度を設けている。
   さらに一歩進めて日本国憲法第78条は、「裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。」として裁判官の身分を厚く保障している。
   このように憲法上、裁判官の身分が厚く保障されている趣旨は、言うまでもなく、民主主義社会における人権保障の最後の砦としての司法権、ひいては、その職責を担う裁判官の国民に対する重い責任の現れであると同時に、裁判官という立場にある者は常に国民からの厚い尊敬と信頼を得ていなければならないという根拠でもある。近年の司法制度改革により制度に変更があったとしてもこの理念に変わるところはなく、裁判官に対する国民からの尊敬と信頼が揺らぐことはないと言うべきである。むしろ、裁判員制度の導入から3年を経て、国民が司法に参加することにより、裁判の進め方やその内容に国民の視点、感覚が反映されていくことになる結果、裁判全体に対する国民の理解が深まり、司法がより身近なものとしてその信頼も一層高まることが期待されている現状を踏まえると、今まで以上に国民から信頼される裁判所及び裁判官が必要とされているともいえよう。
   このため、裁判権を行使する裁判官は、単に事実認定や法律判断に関する高度な素養だけでなく、人格的にも、一般国民の尊敬と信頼を集めるに足りる品位を兼備しなければならないと言うべきであって、裁判官という地位には、もともと裁判官に望まれる品位を辱める行為をしてはならないという倫理規範が内在していると解すべきである。これは、既に述べたとおり、日本国憲法第76条第3項が「すべて裁判官は、その良心に従ひ」独立してその職権を行う旨を規定し、裁判官としての良心の保持を前提としていること、裁判所法第49条が懲戒事由として「品位を辱める行状があったとき」を挙げていることなどにも現れている。
   したがって、「裁判官としての威信を著しく失うべき非行」とは、裁判官の特定の行為がその地位に内在する倫理的規範に背き、国民の尊敬と信頼に対する背反行為に該当すると評価される場合を言うと解すべきである。そして、その判断にあたっては、当該行為と裁判官という特殊な地位との関連性、当該行為を行うに至った経緯や当該行為が社会に及ぼす影響、裁判所又は裁判官制度の理念とその現状、国民の価値観や意識の動向等諸般の要素を総合考慮して、健全な社会常識に照らし、大多数の国民にとって納得できる妥当な結論を導かなければならない。
(3) 本件行為の評価
   以上を前提に、被訴追者の本件行為が「裁判官としての威信を著しく失うべき非行」に該当するかどうかについて検討する。
   本件行為は、電車内で女性のスカートの中を密かに撮影するという悪質卑劣な行為であり、女性の人権を著しく軽視するばかりか、迷惑防止条例の保護法益である「市民等の平穏な生活の保持」を害するという点で女性のみならず、通勤又は通学あるいは日常生活において電車を利用する全ての人に不安を与える性質の重大な犯罪であり、その社会的影響も少なくない。
   また、当該行為を行うに至った動機も、初めは「女性の下着を見てみたい。」という気持ちからこのような行為に及び、盗撮に成功した画像を後で見て楽しんでいたが、盗撮行為を続けているうちにこんなことを続けていては盗撮行為が発覚し、取り返しのつかないことになると理解しながらも、どうしてもやめることができない状態になっていたというように、自己の欲求を満たしたいという身勝手かつ一方的なものであり、被訴追者本人も認めているとおり、仮に仕事上のストレスがあったとしてもそれは社会人であれば誰もが乗り越えていかなければならない宿命であって、それを盗撮行為によって晴らすことは言語道断である。
   その行為態様も、あらかじめ駅のホームで盗撮の対象とする女性を見つけ、周囲から分からないようにするために撮影時のシャッター音がする写真機能ではなく、動画機能を利用し、事前にスイッチを入れてポケットの中に隠し持ち、かつ撮影時には携帯電話機のフラッシュ部分に指をあてて発覚を予防するなど、用意周到に準備されたものであり、明確な故意があるといえ、悪質である。
   他方、本件被害者の女性には、何の落ち度もなく、通勤途中の平穏な日常生活を送っていた中で突然、犯罪に巻き込まれ、直後の捜査に時間を割かれただけでなく、たまたま本件犯罪行為の被疑者が裁判官という特殊な職業にあったことから、広く報道され興味の対象とされることになり、被害者の名前は出ていないとしても、相当な精神的苦痛を強いられていること、それ故に本件犯行直後から一貫して被訴追者と示談等に応じず、厳しい処罰感情があることが認められる。特に被訴追者は、裁判官に任官直後の平成23年春頃からこのような犯罪行為に手を染め、一時中断していた時期はあったものの、本件行為が発覚するまでの間に既に同様の手口による盗撮行為を少なくとも20回程度行ったことを当公判廷においても認めている。すなわち、本件行為が発覚するまでの約1年半という長期の間に常習的に盗撮行為が繰り返され、少なくとも20人の女性の人権が侵害されている事実も忘れてはならない。
   これは、人を裁く立場、人権意識をしっかり持つことが不可欠とされている裁判官として、あるまじき行為であることは言うまでもない。しかも、本件は、前述のとおり、裁判員制度の導入から3年を経て、国民が司法に参加し、裁判の進め方やその内容に国民の視点、感覚が反映されていくことにより、裁判全体に対する国民の理解が深まり、司法がより身近なものとしてその信頼も一層高まることが期待されている中で起こった現職裁判官による犯罪である上、被訴追者は裁判員裁判を担当し、死刑判決を宣告するという重大な判断もしているのであるから、その職責の重さを自覚していれば、仮に当時、盗撮行為を自らの意思で制御できない状況に陥っていたとしても、家族や友人を始め、職場の先輩やカウンセラー等の専門家に相談することによって、このような卑劣な行為をやめることができた機会はいくらでもあったのに、そのような努力をせずに超えてはいけない一線を超えてしまったことに対する行為の違法性及び非難の程度は極めて高いと言える。
   そうすると、被訴追者の本件行為は、上記諸事情を考慮するだけでも、社会人として当然備えていなければならない倫理観が明らかに欠如している非行行為であると認められる。
   さらに、近時、スマートフォンを始めとする電子機器の急速な発展により、盗撮の方法も複雑かつ巧妙化し、このような犯罪が日常化しているという社会的現象もある今、仮に本件行為を不罷免とすれば裁判官でさえ盗撮をしても免職にならないのだからという誤った認識を与えかねない。そういう社会的問題があることも加味して、このような卑劣な犯罪行為に対しては、毅然とした態度で臨まなければならない。
   以上によれば、被訴追者の本件行為は、一般国民の尊敬と信頼を集めるに足りる品位を備えるべき裁判官としてあるまじき行為であり、被訴追者には、およそ裁判官として有するべき人権意識が欠如していると言わざるを得ず、裁判官の地位に内在する倫理規範に背き、常に国民から高い尊敬と信頼を受けるにふさわしい品位を保持すべき義務に違反していると認められるので、国民が裁判官に寄せる尊敬と信頼に対する背反行為に該当すると言うべきである。
   したがって、被訴追者の本件行為は、裁判官弾劾法第2条第2号の「裁判官としての威信を著しく失うべき非行」に該当する。
第4 弁護人らの主張に対する判断
1 本件行為の評価について
   これに対し、弁護人らは、過去の事件や弁護士に対する懲戒処分と比較して、本件は軽微な事案であり、罷免に値しない旨主張する。
   すなわち、第1に本件行為は条例違反に該当する行為であり、刑事罰の中でも軽微な部類に属する犯罪行為であること、第2に過去の弾劾裁判で罷免された事例(平成13年(訴)第1号罷免訴追事件、平成20年(訴)第1号罷免訴追事件)がそれぞれ経験豊かな現職裁判官による犯罪であり社会的に大きく報道され、懲役刑の判決が下されたこと、第3に過去に本件と同じ迷惑防止条例違反を犯した裁判官が直接女性と接触する痴漢行為をしたにもかかわらず、訴追されなかったこと、第4に同種犯罪行為を行った弁護士に対する弁護士会の懲戒処分と比較して、罷免という処分は過度に重い旨主張する。
   そこで検討すると、第1の主張については、条例違反といえども、条例は、憲法第94条に基づき地方公共団体が制定する自治立法であり、前述の「市民等の平穏な生活の保持」という保護法益も決して他の法律と比較して軽視されるべき性質のものではない。その中でも本件盗撮行為の6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金という法定刑は、刑法の公然わいせつ罪やストーカー規制法に匹敵する罰則であることから、条例違反であるからというだけで、軽微な犯罪と即断することはできない。
   第2の主張については、本件行為は、弁護人らの主張する過去の2事例と比較し、正式裁判が開かれていないことから、事前に報道機関による過度の取材報道行為はなされていないともいえるが、裁判官が現行犯逮捕されたということもあり、各種マスコミが捜査段階から始まり、大阪高等裁判所による最高裁判所への報告、最高裁判所による訴追請求、裁判官訴追委員会による訴追決定までの経緯を注視していたことは当公判廷において取り調べた証拠(甲15・被訴追者訊問)からも明らかである。よって、これをもって当該行為が社会に及ぼす影響が少ないので軽微な事案であるとは到底いえない。また裁判官という職にある以上、経験の多少にかかわらず一人の責任ある専門家として、国民を裁く立場にあるという点には寸分の変わりもなく、国民がその裁判官に寄せる期待や信頼というものに差異が生じると考えるべきではない。
   第3に、直接女性と接触する痴漢行為に比べ、間接的な破廉恥行為である盗撮行為とでは、行為の違法性または女性に対する人権侵害の程度が異なるとの主張については、直接であろうと間接であろうと女性の立場からすれば、破廉恥行為をされたことによる不快感や不安感等の精神的影響は、一過性のものではなく、心に傷が深く残るということ、盗撮行為は特に盗撮した画像記録が残り、拡散される可能性があるという点において人権侵害の程度が大きいことに対する配慮に欠けており、到底受け入れられる理由とはいえない。加えて、指摘にかかる元判事の痴漢行為の事案は、個別具体的な内容が異なり、単純に本件との軽重を論じるのは妥当ではない。
   第4の弁護士会の懲戒処分との比較については、弁護士会の懲戒処分は、弁護士自治の原則に基づく弁護士会の中での自浄作用に過ぎず、同じ法曹といえども、憲法上の厚い身分保障を受け、国民の信頼に基づいて職務を行うことが必要不可欠な裁判官に対する弾劾裁判とは性質を異にするから、同種犯罪行為に対する弁護士会の懲戒処分の結果が当裁判所の判断に影響を及ぼすものではない。
   よって、この点に関する弁護人らの主張には合理的理由がない。
2 情状について
   また弁護人らは「裁判官としての威信を著しく失うべき非行」に該当するか否かの判断にあたっては、被訴追者の反省の程度や行為後の行動、平素の人格や人望等のいわゆる本件行為とは独立した情状についても考慮すべきである旨主張する。
   すなわち、弁護人らは、第1に被訴追者は、被害回復及び社会的信用の回復に努めていること、第2に被訴追者の具体的職務・地位、勤務状況、平素の人格等から罷免事由は認められないこと、第3に被訴追者が真摯に反省していること、第4に被訴追者を支援する者が多数存在すること、第5に被訴追者が既に十分な制裁を受けていることから、罷免判決という新たな制裁を加える必要のないこと等を述べ、被訴追者が既に受け、罷免によって被る不利益の重大性からすれば、罷免によらずとも、免官の手続によっても、司法に対する国民の信頼は十分回復できる旨を主張しているので、以下その主張の当否について検討する。
   この点、関係各証拠によれば、被訴追者は、逮捕直後から素直に事実を認め、その後の捜査機関における取調べや裁判所での事情聴取にも誠実に応じていること、弁護人及び検察官を通じて、本件被害者に対して謝罪及び被害弁償を速やかに申し入れたこと、日本司法支援センターに対して贖罪寄付を行っていること、大きな罪を犯してしまったことについて、裁判所関係者等に対する責任を感じ、事件後速やかに免官願を提出し、かつ事件後から現在に至るまで報酬及び賞与を返還していること、仮に退職金が支給されても、受領しない意思であることが認められる。このような事情は、自分が犯してしまった過去の大きな過ちに対して行為後に回復することができる最大限の努力であると評価できる。これは、被訴追者が犯してしまった過去の行為に対し内省を深めていることの一つの現れといえる。
   また、司法全体に対する信頼を失墜させてしまったことを深く後悔し、迷惑をかけた職場の上司や家族等に対して手紙を書いている。その内容及び当公判廷での被訴追者の陳述からすると、決して現実から逃避せずに真摯に自己に向き合っている姿勢が認められる。
さらに、被訴追者は、法曹になって社会に貢献したいという強い志をもって日夜勉学に励み、司法試験合格後も後輩の指導に携わったこと、家族や先輩からの陳述書によれば、常に周囲に対する気配りをして、信頼されていたとの記載があること、総勢67名もの弁護人が選任されたこと、その他多数の嘆願書が寄せられたことも認められる。
   そして、弁護人らが主張するように仮に法曹資格を今回失わなかったとしても、少なくとも今後数年間は、弁護士会が弁護士登録を認めない可能性が極めて高く、事実上法曹界復帰は困難と予測されることや法曹以外の職業に就く際にも、同種の行為をした他の者よりも厳しい批判にさらされ、社会復帰するには極めて高い障壁があることは想像に難くない。加えて、本件では、衆議院の解散等、被訴追者の事情とは全く関係のない社会情勢により、被訴追者が事実上職を断たれ、生活の糧となるべき収入源を失ってから約半年間にも渡る長い月日が経過することとなったが、そのような想定外の苦境にも決して屈することなく、その間、ひたすら自らを鼓舞し、前途多難な今後の人生について、読書等をしながら思索し、何とか活路を見いだそうとしている点は特筆すべき事情といえよう。
   しかしながら、先に述べたとおり、本件行為は、女性の性的羞恥心を著しく害する悪質かつ卑劣な行為であり、一般国民の尊敬と信頼を集めるに足りる品位を備えるべき裁判官として、あるまじき行為であるとともに、被訴追者は、長期間、多数回にわたり同様の盗撮行為を繰り返しており、裁判官として有するべき人権意識、特に、女性の人権を尊重しようとする意識が欠如していると言わざるを得ず、その社会的影響も大きいことに照らせば、前述のような被訴追者に酌むべき事情を最大限に考慮したとしても、本件行為が強く非難されるべき性質の犯罪であり、幾星霜を経て多くの裁判官が築き上げてきた司法全体に対する国民の尊敬と信頼を大きく失墜させたという判断を覆すに足りる事情があるとは認められない。
   したがって、弁護人らが主張する諸事情は本件行為に関する上記判断を左右するものではない。
第5 結論
   よって、当裁判所は、裁判官弾劾法第2条第2号を適用して被訴追者を罷免することとし、主文のとおり判決する。
(裁判官訴追委員会委員長 鳩山邦夫、同委員 三日月大造、同 今井雅人、同 谷博之、同 三原朝彦、同 椎名毅、同 荒木清寛 私選弁護人 木村雅一(主任)、同 田中宏岳、同 伊藤海大、同 井上彰、同 水津正臣、同 丸山秀平 各出席)
平成 25 年4月 10 日
裁判官弾劾裁判所
裁判長裁判員   谷川 秀善
裁判員   船田  元
裁判員   小川 敏夫
裁判員   中谷  元
裁判員   原田 義昭
裁判員   古本伸一郎
裁判員   西根 由佳
裁判員   漆原 良夫
裁判員   津村 啓介
裁判員   藤田 幸久
裁判員   関口 昌一
裁判員   藤井 基之
裁判員   白浜 一良
裁判員   水野 賢一

第5 昭和57年10月7日の,矢口洪一最高裁判所事務総長の国会答弁

〇矢口洪一最高裁判所事務総長は,昭和57年10月7日の参議院決算委員会において以下の答弁をしています(ナンバリング及び改行を追加しました。)。
1 ただいま柄谷委員から、近時裁判官の不祥事という御指摘がございまして、私どもといたしましても裁判所及び裁判官の信用を著しく傷つけた問題であるとしてまことに申しわけなく、遺憾に存じておる次第でございます。
2 私どもといたしましては、そのような不祥事が生起いたしました都度、必要に応じまして事務総局内に調査委員会を設けて、どうしてこういう不祥事が起こったのかといったような原因の究明に努めますとともに、不祥事を惹起いたしました裁判官につきましては、必要に応じて最高裁判所長官から裁判官訴追委員会に訴追の請求をするなど、必要な措置を講じてまいったわけでございます。
   と同時に、全国の裁判官に対しましては繰り返し自粛自戒を求めますとともに、各人が二度とこのようなことの起こらないように自粛自戒いたしまして、裁判所及び裁判官に対する国民の信頼を回復することに全力を挙げるべきであるということを呼びかけたわけでございます。
3 先月の三十日に退官いたしました服部前最高裁判所長官及び翌一日新たに就任いたしました現寺田最高裁判所長官、いずれも退任、就任のときに当たりまして国民にごあいさつを申し上げたわけでございますが、その中で不祥事の問題に触れまして、重ねて遺憾の意を表しますとともに、この上はいかなる手段を講じても信頼の回復に努めなければならないという決意を表明いたしております。前長官はその決意半ばで退任することを非常に心苦しく述べられたとともに、現長官は前長官の決意を受け継いでその施策に邁進するという所信を表明いたしたわけでございます。
4 事務総局といたしましても、長官のこの御決意というものを受けましていろいろの施策を講じてまいっております。
   裁判所及び裁判官に対する信頼なくしては裁判に対する信頼というものはあり得ないわけでございますので、もうこのことは重ねて申し上げるまでもないところでございますが、そのことのために事務当局といたしましてあらゆる努力を今後もいたしていきたいというかたい決意を持っております。
5 具体的な施策といたしましては、不祥事の起こります都度その原因の究明とともにこれまで講じてまいったわけでございますが、大きい点を一、二挙げてみますと、事件処理等の手続の問題といたしまして基本的に改められなければならないと考えられました破産事件、これは別の言葉で申しますと非訟事件というふうに申しておりますが、そういった事件の処理について全面的な見直しを行って対応策を改善したということが一つございます。
6 さらに、結局人の問題でございますので、裁判官の全般的な自粛自戒、その中に、職業倫理をさらに確立するという観点から司法研修所に新たに裁判官研修の専門の部門を新設いたしまして、これまで比較的若い判事補の裁判官それから簡易裁判所判事に限られておりました研修というものを全裁判官に及ぼしまして、中堅裁判官、高等裁判所あるいは地方、家庭裁判所の裁判長クラスの方あるいは支部長クラスの方、そういった方にも研修を行うということにいたしておるわけでございます。
7 なお、過日新聞にも一部報道されましたが、部外の機構に裁判官を研修に出しまして、社会教育といいますか、まあいまさら社会教育と言われるかもしれませんが、そういった外の世界を見る、そういうことによって自己修養に努めその結果を後輩裁判官にも及ぼしていくというような施策を講じてまいっておるのが現状でございます。
8 重ねて申し上げますが、私どもといたしましては、失われた信頼というものはそう簡単には回復できないということはよくわかっておりますが、その回復のために今後とも全力を挙げる覚悟でごごいます。
1(1) 交通事故(検察審査会を含む。)及び債務整理の初回の面談相談は無料であり,相続情報公開請求等の面談相談は30分3000円(税込み)です。
   交通事故及び債務整理については,無料の電話相談もやっています。
(2) 相談予約の電話番号は「お問い合わせ」に載せています。
 
2 執務時間は原則として平日の午前10時から午後7時30分までですが,事前のご予約があれば,午後8時30分まで夜間相談可能です。
 
3 弁護士山中理司(大阪弁護士会所属)については,略歴及び取扱事件弁護士費用事件ご依頼までの流れ,「〒530-0047 大阪市北区西天満4丁目7番3号 冠山ビル2・3階」にある林弘法律事務所の地図を参照してください。