裁判所職員採用試験

第0 目次

第1の1 総論
第1の2 裁判所職員採用試験における得点分布は開示されないこと(平成29年8月4日追加
第2   裁判所職員採用試験の難易度は男性と女性とで大きく異なること
第3の1 平成26年度裁判所職員採用試験でミスがあった結果,24人が誤って不合格になったこと
第3の2 裁判所職員採用試験における面接試験の男女別の倍率の格差が縮小したこと
第4   大阪地裁の,平成27年度裁判所体験セミナー
第5の1 裁判所職員採用試験に関する裁判所の公式HP
第5の2 裁判所職員採用広報動画(平成29年6月18日追加
第5の3 裁判所採用情報ナビゲーター「さいたん」
第5の4 平成23年度以降の,裁判所の採用案内パンフレット
第6の1 裁判所職員の服務の宣誓
第6の2 一般職の国家公務員の服務の宣誓
第7   裁判所職員の配置,異動
第8   裁判所の情報公開 
第9の1 全司法労働組合
第9の2 全司法本部の中央執行委員長が裁判所職員に関して国会で述べた意見(平成29年6月26日追加
第10   裁判所職員は退官後,司法書士になれる場合があること
第11の1 執行官
第11の2 執行官の採用選考実施結果(平成29年6月27日追加
第12   裁判官及び司法修習生の採用
第13   国家公務員採用試験及び地方公務員採用試験

*0 裁判官及び裁判所職員用の,出産・育児・介護に関する休暇及び休業制度ハンドブック(平成22年6月作成)を掲載しています。
*1 裁判所書記官及び家裁調査官の役職につき,
「裁判所書記官及び家裁調査官の役職」を参照してください。
   最高裁判所が作成している,下級裁判所幹部職員名簿等も掲載しています。

*2 裁判所書記官及び家裁調査官の研修につき,「裁判官及び裁判所職員の研修」を参照して下さい。
*3 すべての裁判所職員に毎月2回,配付されている裁判所時報の編集方法等については,「裁判所時報」を参照してください。
*4 最高裁判所と辰野株式会社(大阪市中央区南本町)が締結した,平成28年11月4日付の,裁判官制服,書記官職服等の購入契約書を掲載しています(平成29年6月4日追加)。
*5 裁判所職員による裁判所の口コミ情報が,VORKERSの「裁判所」に載っています。
*6 裁判所職員の勤務時間は原則として1週間当たり38時間45分です(裁判所職員臨時措置法6項・一般職の職員の勤務時間,休暇等に関する法律5条1項)。
*7 裁判所職員採用試験の筆記試験の実施要領書(平成24年3月27日付の最高裁判所人事局長通達)を掲載しています。
*8 裁判所書記官は,その職務を行うについては,裁判官の命令に従います(裁判所法60条4項)。
平成29年度裁判所職員(裁判官以外)研修
平成29年4月1日時点の,下級裁判所幹部職員名簿1/3
平成29年4月1日時点の,下級裁判所幹部職員名簿2/3
平成29年4月1日時点の,下級裁判所幹部職員名簿3/3

第1の1 総論

1 裁判所職員採用試験に関するデータ
(1)ア 裁判所職員採用試験に関する以下のデータを掲載しています。
① 裁判所職員採用総合職試験の推移表(平成16年度以降)
→  受験者数,第1次試験合格者数,第2次試験合格者数,最終合格者数及び採用者数について,男性及び女性ごとの人数を記載しています。
② 裁判所職員採用一般職試験の推移表(平成16年度以降)
→  受験者数,第1次試験合格者数,最終合格者数及び採用者数について,男性及び女性ごとの人数を記載しています。
イ 平成24年度以降の結果については,最高裁HPの「試験の実施結果」に掲載されています。平成28年度分については,男性及び女性の人数の記載があります。
(2) 元データは以下のとおりです。
ア 合格者数
① 16年度から26年度までの裁判所職員採用試験に関するデータ
② 27年度裁判所職員採用試験に関するデータ
③ 28年度裁判所職員採用試験に関するデータ
イ 採用者数
① 11年度から24年度までの採用者数に関するデータ(男女別)
②   25年度採用者数に関するデータ(高裁別・男女別)
③ 26年度採用者数に関するデータ(高裁別・男女別)
④ 27年度採用者数に関するデータ(高裁別・男女別)及び,一般職(裁判所事務官)の採用データ
⑤ 28年度採用者数に関するデータ
・ 平成28年度名簿からの男女別採用者数(総合職(裁判所事務官))
・ 平成28年度名簿からの男女別採用者数(総合職(家庭裁判所調査官補))
(3)ア 平成23年度から平成28年度までの,裁判所職員採用試験のうち,裁判所事務官に関する第1次試験の合格最低点が分かる文書を掲載しています。
   高裁ごとに合格最低点が異なることが分かります。
イ 平成29年3月9日付の司法行政文書不開示通知書によれば,平成22年度以前の,裁判所事務官に関する第1次試験の合格最低点が分かる文書は廃棄済となっています。
(4) 公務員試験総合ガイドHP「裁判所職員採用試験の概要」に,管轄区域ごとの採用予定人数等が書いてあります。
(5) 平成29年6月23日付の司法行政文書不開示通知書によれば,平成13年度から平成28年度までの間に採用された裁判所事務官の出身大学の分布が採用年度ごとに分かる文書は存在しません。
   平成29年7月5日付の司法行政文書不開示通知書によれば,平成13年度から平成28年度までの間に採用された家裁調査官補の出身大学の分布が採用年度ごとに分かる文書は存在しません。

2  裁判所職員採用総合職試験の補足説明
(1)  ①平成23年度までの裁判所事務官採用一種試験は,②平成24年度以降,裁判所職員採用総合職試験(法律・経済区分)となり,③平成27年度以降,裁判所職員採用総合職試験(裁判所事務官)となりました。
(2)  ①平成23年度までの家裁調査官補採用一種試験は,②平成24年度以降,裁判所職員採用総合職試験(人間科学区分)となり,③平成27年度以降,裁判所職員採用総合職試験(家裁調査官補)となりました。
(3)  総合職の裁判所事務官の合格者数は,以下のとおり推移しています。
  10人(平成16年)→13人(平成17年)→11人(平成18年)→17人(平成19年)→10人(平成20年)→17人(平成21年)→22人(平成22年)→11人(平成23年)→合計10人(平成24年)→合計24人(平成25年)→合計25人(平成26年)→合計20人(平成27年)→合計19人(平成28年)→合計28人(平成29年)
(4)  家裁調査官補の合格者数は,以下のとおり推移しています。
  65人(平成16年)→60人(平成17年)→65人(平成18年)→74人(平成19年)→74人(平成20年)→70人(平成21年)→69人(平成22年)→70人(平成23年)→62人(平成24年)→62人(平成25年)→60人(平成26年)→56人(平成27年)→60人(平成28年)→56人(平成29年)

3 裁判所職員採用試験の受験資格
   裁判所HPの「試験の概要」によれば,以下のとおりです。
① 総合職試験(裁判所事務官,院卒者区分)
・ 院卒者区分は,30歳未満であって,大学院修了及び修了見込みの方が受験できます。
② 総合職試験(裁判所事務官,大卒程度区分)
・ 大卒程度区分は,21歳以上30歳未満の方が受験できます(21歳未満で大学卒業及び卒業見込みの方も受験可)。
③ 総合職試験(家庭裁判所調査官補,院卒者区分)
・ 院卒者区分は,30歳未満であって,大学院修了及び修了見込みの方が受験できます。
④ 総合職試験(家庭裁判所調査官補,大卒程度区分)
・ 大卒程度区分は,21歳以上30歳未満の方が受験できます(21歳未満で大学卒業及び卒業見込みの方も受験可)。
⑤ 一般職試験(裁判所事務官,大卒程度区分)
・ 21歳以上30歳未満の方が受験できます(21歳未満で大学卒業及び卒業見込み,短大卒業及び卒業見込みの方も受験可)。
⑥ 一般職試験(裁判所事務官,高卒者区分)
・ 高卒見込み及び卒業後2年以内の方が受験できます(中学卒業後2年以上5年未満の方も受験可)。

4 裁判所職員に関する初心者向けHP
(1)   初心者向けには以下のHPが分かりやすいです。
① 公務員試験総合ガイドHP
   「裁判所職員(総合職・一般職)」及び「家庭裁判所調査官」が参考になります。
②   キャリアガーデンHP
   「裁判所事務官採用試験の難易度・合格率・倍率」及び「裁判所事務官の仕事,なるには,給料,資格」が参考になります。
③ Benesse HP
   「裁判所書記官」が参考になります。
④ 進路のミカタHP
   「【シゴトを知ろう】裁判所書記官 編」が参考になります。
(2) ASK公務員HP「裁判所事務官・書記官の仕事について知っておきたいこと」には,裁判所職員に関して他のHPよりも踏み込んだ詳しい記載があります。
   また,「裁判所事務官(一般職)のボーダーラインについて知っておこう」が載っています。

第1の2 裁判所職員採用試験における得点分布は開示されないこと

平成29年度(最情)答申第21号(平成29年7月24日答申)は,「裁判所職員採用試験における得点分布が分かる文書(平成28年度)」(以下「本件開示申出文書」といいます。)の開示の申出に関して以下のとおり説明しています(ナンバリング,改行及び見出しを追加しました。)。
○本件各対象文書は,第1次試験(=基礎能力試験及び専門試験)の得点度数分布表(裁判所HPの「試験問題」参照)のことです。

1 第1次試験の得点度数分布表は部分開示が相当であること
(1)   本件各対象文書を見分した結果によれば,本件不開示部分には,第1次試験の各試験種目における得点別の受験者数,積算数及び割合が記載されていることが認められる。
   また,当委員会庶務を通じて確認した結果によれば,苦情申出人が挙げる司法試験については得点分布が公表されているものの,その他の資格試験や国家公務員等の採用試験については必ずしも得点分布が公表されておらず,試験によって公表される事項等が異なる状況にあると認められる。
(2)   そこで最高裁判所事務総長の上記説明の内容につき検討すると,試験に関して公表される事項等については,試験ごとに公表に伴う種々の影響等を考慮して定められている現状にあると考えられ,裁判所職員の採用試験においては,合格者決定方法の一つとして試験種目ごとに下限の得点を定めているため,本件不開示部分が開示されると,裁判所への質問,照会,中傷等が増加し,試験業務に支障が生じるおそれがあるほか,後日の照会等へのおそれや煩わしさから,適正な合否判定が困難になるという上記説明の内容が不合理とはいえない。
   したがって,本件不開示部分について,適正な試験事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあり,法5条6号に規定する不開示情報に相当すると認められる。
2 第2次試験及び第3次試験の得点分布が分かる文書は存在しないこと
(1)   苦情申出人は,論文試験(小論文),専門試験(記述式),政策論文試験(記述式)及び人物試験についても,得点分布が分かる文書は当然に作成されていると主張する。
   しかし,開示された本件各対象文書は,第1次試験の得点分布を記載した文書であるところ,苦情申出人のいう第2次試験及び第3次試験については,これらの試験の方式等を考慮するならば,直ちに得点分布が分かる文書を作成する必要があるとはいえず,これらの試験について得点分布が分かる文書を作成していないという最高裁判所事務総長の上記説明の内容が不合理とはいえない。
   そのほか,最高裁判所において,本件各対象文書以外に本件開示申出文書に該当する文書を保有していることをうかがわせる事情は認められない。
(2) したがって,最高裁判所において本件各対象文書以外に本件開示申出文書に該当する文書を保有していないと認められる。

第2 裁判所職員採用試験の難易度は男性と女性とで大きく異なること

1  1次試験(筆記だけの試験)の合格率は通常,男性の方が女性よりも高いです。
    しかし,人物試験の合格率は通常,女性の方が男性よりも遙かに高いのであって,なぜか女性に有利な採用が続いています。

2   男性と女性を比べた場合,平成16年度から平成28年度までの,1次試験(筆記だけの試験)の合格から最終合格までの平均倍率の違いは以下のとおりです。
① 総合職の裁判所事務官の場合,1.6倍
② 家裁調査官補の場合,1.7倍
③ 一般職の裁判所事務官(大卒者)の場合,1.7倍
④ 一般職の裁判所事務官(高卒者)の場合,2.1倍

3(1)   人物試験(=面接試験)の倍率が男性と女性とで全く異なる結果,女性優遇が行われている可能性が否定できないのであって,裁判所職員採用試験の難易度は男性と女性とで大きく異なると思われます。
(2) 外部ブログの「裁判所事務官面接試験後記」及び「面接試験対策5(裁判所事務官面接体験記)」に,裁判所事務官の面接試験の再現が載ってあります。

4 外部ブログの「裁判所が平然と女性優遇採用をすることは許されるのか」(平成28年7月7日の記事)が参考になります。

5 ちなみに,グーグルは,「IT業界には女性より男性の方が多いのは、採用方法や教育、差別のみが原因ではなく、生まれついて持つ能力が違うからだ」とか,「女性は得てして物よりも「人間に関心を持つ」ことが多く、女性は「より協力的」で「より心配しがち」だ」などと平成29年8月3日公開の社内文書で主張した男性を,
   「行動綱領に反し、性別に関する有害な固定観念を推進することによって、職場における一線を超えた」などとして,同月7日までに解雇しました(BBCのニュースジャパンHPの「グーグルが多様性否定の人物を解雇 正解か判断ミスか」参照)。

第3の1 平成26年度裁判所職員採用試験でミスがあった結果,24人が誤って不合格になったこと

職員の非違行為について(平成26年11月14日付の最高裁判所人事局長報告)及び平成26年11月19日付の懲戒処分書,処分説明書及び受領書(各2通)を掲載しています。
平成26年10月3日の産経ニュースには,以下のとおり書いてあります。

記事のタイトル
   裁判所職員試験でミス、24人不合格に 最高裁が受験生に謝罪
記事の本文
   最高裁は3日、平成26年度の裁判所職員採用試験で採点処理にミスがあり、24人を誤って不合格としていたと発表した。最高裁は受験生に謝罪。本来、総合職2次試験に合格していたはずの17人については今後、追加で3次試験を行うほか、別の7人は併願していた一般職試験で追加合格とした。
  最高裁によると、ミスがあったのは、大卒程度を対象とした総合職2次試験。6月1日に実施した憲法の記述式試験について、成績順の一覧表を作成した際、得点の入力を誤ったという。9月29日に受験生から最高裁に問い合わせがあり、ミスが発覚した。
  2次試験は受験した159人のうち13人が通過。3次試験を経て、8月8日に3人が最終合格した。最終合格の取り消しはしない。
  最高裁の堀田真哉人事局長は「受験生の皆様に迷惑をおかけしたことを心からおわび申し上げます。正確な試験事務の実施という観点から、事務のあり方を洗い直し、再発防止に努めたい」としている。

第3の2 裁判所職員採用試験における面接試験の男女別の倍率の格差が縮小したこと

1(1) 裁判所職員採用試験につき,27年度と比べて28年度の場合,すべての職種において面接試験の男女別の倍率の格差が縮小しています。
総合職(院卒者)6.5倍→0.7倍
総合職(大卒程度)1.6倍→1.3倍
調査官補(院卒者)4.4倍→1.7倍
調査官補(大卒程度)2.1倍→1.5倍
一般職(大卒程度)1.7倍→1.4倍
一般職(高卒者)2.3倍→1.5倍
(2) 面接試験の男女別の倍率の格差縮小につき,28年7月下旬に私のHPにおいて,裁判所職員採用試験における男女別の合格者数を公表するようになったことと関係があるのかもしれません。

2(1) 裁判所HPの「裁判所特定事業主行動計画」に,女性の職業選択に資する情報(女性活躍推進法17条)として,以下の資料が掲載されています。
① 採用した職員に占める女性職員の割合(平成28年度)
② 各役職段階に占める女性職員の割合(平成28年度)
③ 裁判官・職員一人当たりの年次休暇の平均取得日数割合(平成27年度)
④ 男性の育児休業取得率,配偶者出産休暇取得率,育児参加休暇取得率(平成27年度)
(2) 各役職段階に占める女性職員の割合につき,平成28年度実績は平成32年度までの目標を下回っていますから,今後も女性職員の登用が進められると思います。

3 内閣府男女共同参画局HPの「国・地方公共団体における「見える化」」に,「各府省における男女共同参画推進状況」等が載っています。

第4 大阪地裁の,平成27年度裁判所体験セミナー

1   平成28年1月7日及び同年2月26日に実施された,大阪地裁の裁判所体験セミナー実施計画案等を載せています。

2 体験セミナーの内容は以下のとおりであり,2時間15分で実施されました。
① 受付(第201号法廷前)
② 冒頭の司会,挨拶
③ 裁判官の講話
④ 個別ブースでの質疑応答
⑤ 法廷見学及び裁判官への質疑応答
⑥ アンケート記入後適宜解散

第5の1 裁判所職員採用試験に関する裁判所の公式HP

1(1) 裁判所職員採用試験に関する裁判所の公式HPとしては,裁判所職員採用試験があります。
(2) 「先輩職員からのメッセージ」には,裁判所事務官,裁判所書記官,家裁調査官及び養成課程(書記官・家裁調査官)からのメッセージが掲載されています。
(3) 「裁判官からのメッセージ」には,平成29年3月現在,50期の鈴木千帆東京地裁民事部判事のメッセージが掲載されており,写真を見る限り,裁判官室にも要件事実マニュアルが置かれていることが分かるほか,「裁判所は,ひとりひとりを大切にする組織です。」と書いてあります。
   ただし,42期の花村良一司法研修所民事裁判上席教官は,平成28年9月29日に死亡しましたところ,死亡した月の出勤状況が分かる文書は存在しないことになっています平成28年11月4日付の司法行政文書不開示通知書平成28年12月2日付の最高裁判所事務総長の理由説明書及び平成28年度(最情)答申第42号(平成29年1月26日答申)
(4)ア 「受験申込みから採用までの流れ」によれば,受験申込受付は,総合職試験及び一般職試験(裁判所事務官,大卒程度区分)は4月上旬であり,一般職試験(裁判所事務官,高卒者区分)は7月中旬となっています。
イ 具体的な日程は「採用試験日程」に載っています。
(5) 「説明会のお知らせ」には,各地の裁判所での説明会の日程が載っています。
(6) 「インターンシップ」には,裁判所のインターンシップ情報が載っています。
(7) 「採用案内パンフレット」には,当年度の採用案内パンフレットが載っています。
(8) 平成28年12月13日,裁判所採用Facebookが開設されました。
(9) 平成29年度裁判所職員採用試験から,総合職試験(裁判所事務官)及び一般職試験の第1次試験及び第2次試験の筆記試験の各試験地は,希望する勤務地にかかわりなく,全国の試験地から受験に便利な試験地を選択することができるようになりました(裁判所HPの「平成29年度から試験地はどのように変わりますか。」参照)。
 
2(1) インターネットアーカイブに保存されている,裁判所職員採用試験に関する裁判所の公式HPの過去ページは以下のとおりです。
① 平成21年7月24日時点
② 平成22年11月27日時点
③ 平成23年11月26日時点
④ 平成24年12月3日時点
⑤ 平成25年11月30日時点
⑥ 平成26年12月20日時点
⑦ 平成27年12月21日時点
⑧ 平成28年11月10日時点
(2) リンク先のPDFファイルについては,保存されているものと保存されていないものがあります。

第5の2 裁判所職員採用広報動画

〇平成29年2月28日,裁判所職員採用広報動画(7分37秒)がアップされました。
平成28年10月21日付の請書によれば,最高裁判所は,メディアフォーユー株式会社に対し,裁判所職員採用広報用PR映像作成業務を41万4720円で発注しました。
「裁判所職員採用広報用PR映像」作成業務仕様書は,以下のとおりです。
1 目的
   裁判所職員の採用にあたり,やる気と情熱を持った優秀な人材を確保するため,裁判所職員の仕事のやりがいや魅カを伝える動画を作成し,ホームページ等で動画配信することで,受験者層に広く周知し,興味を抱かせることによって,受験者の拡大を図ることを目的とする。
2 業務内容
   別紙構成イメージ並びに発注者が作成するシナリオ及び絵コンテに従い,受注者が撮影,編集その他動画作成のために必要な業務を行い,目的に沿った動画コンテンツ(5分程度)を1本作成する。
(1) シナリオ等の確定について 
   動画の構成,シナリオ等については,発注者と受注者で調整の上,確定する。
(2) 取材及び撮影について 
   発注者と受注者で調整の上,東京近郊の裁判所又はその周辺で撮影を行うこととする(原則1日)。
(3) 編集(映像編集,音声編集,テロップ入力等)
① 受注者は,取材後,遠やかに編集し,仮編集の段階で発注者にプレビュー(映像によるチェック)を行う。
② 編集に際して楽曲等が必要になる場合,その著作権等に関する調整は受注者が行うこととする。
③ YouTube等のウェブサイト上で動画配信を行うのに適した形式に変換する。
④ 上記の各工程において発注者のチェックを必ず受け’る。
3 納入物品及び数量 
① 動画データ 1式(DVDメディアに保存)
※ YouTube等のウェプサイト上で動画配信を行うのに適した形式とし,画面比率は16:9とする。
② 動画作成のために撮影した映像,写真等の素材(JPEG等) (DVDメディアに保存)
※ 映像については撮影時の収録データをそのまま納品する。
4 納期 
   平成29年2月10日(金)
5 納品場所 
   最高裁判所(東京都千代田区隼町4-2)
6 知的財産権等の帰属
(1) 納入物品の財産権,利用権及び著作権(上映,頒布,貸与,複製,公衆通信及びニ次利用権を含む。)は,発注者に帰属するものとし,使用期限は無期限とする。
(2) 楽曲等を利用する場合,動画配信,複製及びニ次利用等の支障とならないよう,受注者は,その責任において楽曲等の提供者との間で権利関係の調整を行う。
(3) 受注者は,発注者の書面による同意がなければ,本作業に関連して発生した著作物に関する著作者の人格権を行使しないものとする。
7 注意事項等
(1) 受注者は,受注後速やかに発注者と調整の上,作業工程表を提出し,その遵守に努める。
(2) 受注者は,業務の遂行上発生した一切の費用について,契約金額を超えて追加で請求することはできない。
(3) 受注者は,業務の遂行状況について随時報告を行う。
(4) 受注者は,作業工程において,発注者から指示を受けた場合には,速やかに対応する。
(5) 業務を遂行する上で必要な資料等は,受注者において入手する。

〇「裁判所職員採用広報用PR映像」構成イメージは以下の通りです。
1 全体構成
   導入,インタビュー,一言メッセージで構成し,裁判所の堅い,暗い,無機質というマイナスイメージから脱却できるような,全体的に光を取り入れた明るい印象のものとする。
2 構成例
(1) 導入のシーン(15秒~20秒)
   オフィスや法廷等の写真や動画を背景に,以下のようなメッセージ(仮)を表示する(ナレーションは不要)。
   「裁判所」という職場を知っていますか。
   淡々と事件を処理する何となく近寄りがたい世界。
   そう思っていませんか。
   本当の裁判所を知ってください。
   きっとそこには,あなたの知らない新しい司法の世界が広がっています。
(2) インタビューのシーン(約5分)
   それぞれ,メインで使うインタビュー映像と,仕事風景等を組み合わせ,仕事しているところを具体的にイメージできる構成とする。インタビューのシナリオは発注者が準備する。
・ 男性(裁判所書記官)
・ 女性(家庭裁判所調査官)
・ 女性(事務局管理職)
※ インタビュー人数は未定(最低3人)。
(3) 一言メッセージのシーン(5秒~10秒)
   インタビュー映像をフェードアウトさせ,以下のようなメッセージ(仮)を表示する(ナレーションは不要)。
   「さあ,新しい司法をあなたの手で」
↓(ゆっくり切り替え)
               最高裁判所
「裁判所職員採用広報用PR映像」作成業務仕様書1/3
「裁判所職員採用広報用PR映像」作成業務仕様書2/3
「裁判所職員採用広報用PR映像」作成業務仕様書3/3
「裁判所職員採用広報用PR映像」構成イメージ

第5の3 裁判所採用情報ナビゲーター「さいたん」

1(1) 平成28年12月,裁判所採用情報ナビゲーター「さいたん」というキャラクターが登場し,「採用情報ナビゲーション」でそのイラストが載っています。
   ただし,平成29年1月18日付の司法行政文書不開示通知書によれば,裁判所採用情報ナビゲーター「さいたん」の制作費用が分かる文書は存在しません。
(2) 平成29年度(最情)答申第2号(平成29年4月28日答申)によれば,裁判所採用情報ナビゲーター「さいたん」は,最高裁判所の職員が作成したため,外部に対する委任・発注はされていません。

2 平成29年6月15日付の司法行政文書不開示通知書によれば,裁判所採用情報ナビゲーター「さいたん」の発案から採用に至るまでの経緯が分かる文書は存在しません。

第5の4 平成23年度以降の,裁判所の採用案内パンフレット

1 以下のとおり,INTERNET ARCHIVEのWayback Machineにリンクを張っています。
① 裁判所の採用案内パンフレット(平成23年度版)
② 裁判所の採用案内パンフレット(平成24年度版)
③ 裁判所の採用案内パンフレット(平成25年度版)
→ 平成25年度から,採用案内パンフレットと家庭裁判所調査官リーフレットが分離するようになりました。
④ 裁判所の採用案内パンフレット(平成26年度版)
⑤ 裁判所の採用案内パンフレット(平成27年度版)
⑥ 裁判所の採用案内パンフレット(平成28年度版)
⑦ 裁判所の採用案内パンフレット(平成29年度版)

2 毎年10月31日ころ,次年度の採用案内パンフレットが裁判所HPの「採用案内パンフレット」に掲載されます。

第6の1 裁判所職員の服務の宣誓

1 裁判所職員の服務の宣誓については,裁判所職員の服務の宣誓に関する規程(昭和24年10月3日最高裁判所規程第21号)で定められています。
 

2 新たに裁判所職員(裁判官を含む。以下同じ。)となった者は,服務の宣誓をしてからでなければ,その職務を行ってはなりません(規程1条)し,給与を支払ってもらえません(規程1条の2)。


3 宣誓は,宣誓書に署名押印して行いますが,その前に宣誓書を朗読します(規程2条)。

宣誓書には,「私は,日本国憲法を遵守し,法令及び上司の職務上の命令に従い,国民全体の奉仕者として,公共の利益のために誠実かつ公正に職務を行うことを誓います。」と書いてあります(規程別紙様式)。


4 
「裁判所職員の服務の宣誓に関する規程の運用について」(平成6年12月27日付の最高裁判所人事局長通達)によれば,「宣誓の趣旨は,新たに職員となった者に対して,国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務するという性格を持ち,その服務についても一般の勤労者にはない特殊な義務を課せられていることを倫理的な観点から自覚させるために行うものであり,宣誓前にその趣旨を理解させるものとする。」とされています。

第6の2 一般職の国家公務員の服務の宣誓

○一般職の国家公務員の場合,国家公務員法97条及び職員の服務の宣誓に関する政令(昭和41年2月10日政令第14号)に基づいて,「私は、国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべき責務を深く自覚し、日本国憲法を遵守し、並びに法令及び上司の職務上の命令に従い、不偏不党かつ公正に職務の遂行に当たることをかたく誓います。」と書いてある宣誓書に署名します。

第7 裁判所職員の配置,異動

〇ASK公務員HPに「知っておきたい裁判所事務官の転勤情報」が載っています。
   これによれば,書記官に任官するタイミング,主任書記官(管理職)に昇進するタイミングで大きな転勤があるそうです。
〇裁判所の採用facebookの,平成29年4月21日付の投稿には以下の記載があります。

【あなたの疑問に答えます。~職員の配置,異動(裁判所事務官,書記官)~】
Q 裁判所事務官,書記官の異動について教えてください。
A 総合職試験(裁判所事務官)及び一般職試験に最終合格して採用された場合は,希望する勤務地を管轄する高等裁判所の管轄区域内の裁判所で勤務することになります(なお,総合職試験(裁判所事務官)に最終合格して採用された場合は,高等裁判所所在地での勤務が中心となります。)。
   異動のローテーションは,概ね3年を目安に行われます。採用された裁判所の所在する都道府県内での異動が一般的ですが,上位ポストに昇進するにつれて,県単位を異にした異動が行われることもあります。
   総合職試験(家庭裁判所調査官補)に最終合格して採用された場合は,全国の家庭裁判所等で勤務することになります。
   大規模庁で採用された後は,人材育成等の観点から,概ね3年を目安に小規模庁-中規模庁-希望庁又はその周辺庁の順に異動していくことが一般的です。その後は,地域の実情や上位ポストへの昇進などに応じた異動が行われます。

第8 裁判所の情報公開等

1 平成29年5月25日,前川喜平 前文部科学事務次官は,加計学園をめぐる文書で記者会見をして,「あったものをなかったものにできない」などと発言しました(外部ブログの「「あったものをなかったものにできない。」からもらった勇気」参照)。

2(1)   裁判所の場合,様々な文書が作成又は取得されていなかったり,直ちに廃棄されていたりしています(「裁判所の情報公開」参照)。
   そのため,裁判所の情報公開を担当する最高裁判所事務総局秘書課文書開示第一係及び文書開示第二係で勤務したり,又は下級裁判所事務局総務課で文書開示を担当したりした場合,あったものをなかったことにするように指示されている人がいるかもしれません。
(2)ア ちなみに,戸倉三郎東京高裁長官は,平成28年6月21日,ツイッターに不適切なつぶやきをしたり,縄で縛られた上半身裸の男性の画像を投稿したりした岡口基一東京高裁第22民事部判事について,下級裁判所事務処理規則21条に基づく注意処分をしました。
  しかし,平成28年8月2日付の,東京高裁の司法行政文書不開示通知書によれば,「東京高裁が平成28年6月21日付で岡口基一裁判官を口頭注意処分した際に作成した文書」について,東京高裁は,作成又は取得していないことになっています。
イ 平成29年度(情)答申第1号(平成29年4月28日答申)では,「東京高裁が平成28年6月21日付で岡口基一裁判官を口頭注意処分した際に作成した文書」は,「本件注意のとき又は本件注意に供するために作成した文書」と読み替えられた上で,文書自体が作成されてないとされました。
(3) デジタル鹿砦社(ろくさいしゃ)通信「司法当局は今なお隠ぺい中 岡口基一裁判官「半裸写真投稿問題」の関係文書」に一連の経緯が書いてあります。
司法行政文書不開示通知書(岡口裁判官の口頭注意)
理由説明書(岡口裁判官の口頭注意)1/3
理由説明書(岡口裁判官の口頭注意)2/3
理由説明書(岡口裁判官の口頭注意)3/3

第9の1 全司法労働組合

1 全司法労働組合は,全国の裁判所職員で組織する労働組合であり,昭和22年1月25日に結成されました。

2 全司法労働組合は,各高等裁判所単位で地区連合会(地連),都道府県単位で支部を置いています。
   ただし,北海道については各地家裁本庁に対応して4支部,東京については5支部(最高裁判所支部,東京高等裁判所支部,東京地方裁判所支部,東京家庭裁判所支部及び立川支部)を置いています。

3(1) 全司法労働組合が組織している対象職種は,裁判所書記官,裁判所事務官,裁判所速記官,家庭裁判所調査官,法廷警備員,営繕技官,庁務員,守衛,電話交換手,自動車運転手,汽缶士,看護師等です。
(2) 裁判官及び執行官は組織対象とはなっていません。

4 全司法HPの「全司法紹介」が参考になります。

第9の2 全司法本部の中央執行委員長が裁判所職員に関して国会で述べた意見

全司法本部の中矢正晴中央執行委員長は,参考人として招致された平成29年3月24日の衆議院法務委員会において以下の意見を述べています(ナンバリングを追加しました。)(全司法新聞2017年4月号(2262号)の「中矢委員長 衆議院参考人招致 裁判所の職場実態を国会で述べる」参照)。
1(1) まず最初のワーク・ライフ・バランス等に関する定員の問題ですが、裁判所の職場においても女性の活躍というのは非常に重要な課題だろうというふうに考えております。国の機関が率先して女性が活躍できる職場になっていくということが必要だろうと思っております。裁判所職員は全体として女性の割合が非常に高く、とりわけ妊娠、出産という適齢期にあります三十代半ばの職員を見ますと、男性よりも女性の方が比率が高くなっているということがございますので、男女ともに育児、介護などの家庭責任を果たしながら職務に精励できる職場環境をつくっていくというのは非常に大事だと思っております。
  そうした点からは、今回、そうした趣旨で裁判所事務官の増員が盛り込まれていることについては前向きに評価をしております。
  ただ、実際に配置される人員というのは、数をお聞きしていますのは、最高裁に一人と全国八つの高等裁判所の管内に一人ずつというふうに聞いておりますので、ワーク・ライフ・バランスの推進で効果を上げるというためにはまだまだ不十分な数だろうと思っておりますし、事務官だけではなく、先ほどの陳述でも申し上げました、書記官や家裁調査官などの職種についても同じような定員の措置が必要だと考えております。
  とりわけ家裁調査官は女性が非常に多い職種で、職種全体を通じても半数以上が女性ですし、若い層になればもっと女性の比率が高くなる職種でありますので、育児休業などを取得されるケースが非常に多くて、切実な問題であります。
  職場の中で育児休業などをとられる方がいますと、その職員の分をほかの職員がカバーをするという必要があるわけでありまして、最高裁当局は育児休業の代替要員の確保については御努力をいただいているところでありますけれども、調査官、書記官などの資格職種については、事実上、その給源になるのが退職者ぐらいしかありませんので、同一職種での代替要員がなかなか見つからないという問題もあります。
  また、育児休業のように丸一日とってしまうというようなケースではなくて、時間で取得する育児時間といったような場合、累計しますと、大きな庁でいえば常に一人以上の人員が欠けている状態で処理をしているような形がありますので、ぜひ、こういう点では、今年度まずこうした定員上の措置を認めていただいた上で、次年度以降はこの数の面でも職種の面でも拡大することを検討していただきたいというふうに考えております。
(2) 次に御質問がありました概算要求との差という問題であります。
  概算要求ということで八月に最高裁が財務省の方に対して提出をしております予算を見せていただきますと、判事が二十七人、書記官が三十四人、事務官が十九人で、合計七十一名ということになります。先ほどお話をしました定員削減への協力でいきますと、この概算要求でいえばプラス・マイナス・ゼロ、そういう状況なわけです。
  概算要求自体は、先ほど陳述をしましたとおり、職場の実態から見ればまだまだ不十分な数であるというふうにも思っておりますし、私たちとしては最高裁にはもっと増員を要求してほしいと思っております。また、定員合理化計画については反対という立場でございますが、ただ、一方、少なくとも、最高裁が必要だと考えて財務省に提出をされている概算要求ですので、せめて政府にはこの満額で認めていただくということをお願いしたかったというふうに思っております。
  それから、委員にも御指摘をいただきましたとおり、全司法労働組合の取り組みとして、きょうの資料の中にもこういう署名用紙を入れさせていただいておりますが、全司法は毎年、国民がより利用しやすい司法の実現のために裁判所の人的・物的充実を求める請願署名に取り組んでおります。私どもは、職員の社会的地位の向上とともに、国民のための裁判所実現を組織の目標として掲げておりまして、この署名は表題どおり、国民がより利用しやすい司法の実現のためにということを目的にしております。そのためには、裁判所の人的、物的充実と予算の拡充が必要だということでありますし、そうした中で、私どももよりよい仕事をしたいという立場からこういう署名に取り組んでおります。
  司法制度改革に向けた一九九六年以降の取り組みでありますが、これにつきましては与野党を含めた超党派で御支持をいただいておりまして、これまで二十年間、本国会において請願を採択していただいております。その点では、この場をかりて、与野党各党の皆様方に心から感謝を申し上げたいというふうに思います。
  こうした請願の趣旨を踏まえて、最高裁も人的、物的充実のために御努力いただいており、政府にも御配慮いただいているということは承知をしておりますが、なおこの定員の面でもその趣旨を生かしていただきたいということをお願いしたいというふうに考えております。
2(1) 裁判所の書記官という仕事であります。
  私も、先ほどお話をしましたとおり、二十数年間書記官として仕事をしてまいりましたが、書記という名前が示すとおり、もともとの業務は、法廷に立ち会って調書を作成し、記録を作成、保管するという仕事であります。こういう仕事、いわゆる公証官としての役割というのは引き続き重要でありますけれども、現在、書記官が担当している仕事全体から見ると、その比重は相対的に低くなっているというふうに思います。
  現在、書記官が多くの時間を費やしておりますのは、法廷に立ち会いをする公判部の書記官であっても、期日前ですとか期日間の当事者間のさまざまな調整や事件の進行管理が中心でありますし、裁判官が起案されました判決のチェックをすることなども含めて、裁判官と一体でチームになって仕事をし、訴訟の進行を担うという役職になっております。いわば、裁判官についているスタッフ、サポートして一緒に仕事をするという形で仕事をさせていただいております。
(2)  とりわけ、先ほど家裁のお話をいろいろしましたが、その中で述べた非訟といった分野は、裁判所法六十条三項にも、「裁判官の行なう法令及び判例の調査その他必要な事項の調査を補助する。」といった趣旨も含めて、当事者に働きかけたり、裁判所が決定をするための資料を収集し、その内容を検討するといったことも含めて、書記官が中心的な役割を担っております。
  先ほどのお話の中で、成年後見のお話をしました。少しお話をさせていただければと思いますが、成年後見でいいますと、窓口に当事者の方が来られたところの窓口相談から始まりまして、決定までのさまざまな手続をサポートし、事実の調査をし、決定後は、選任された後見人の相談にも乗りながら、適切に処理できるようにというふうにやっております。
  とりわけ、成年後見で、書記官の関係でいいますと、この間、不正防止ということが極めて重要になっておりまして、後見人などが不正な手続、場合によっては横領といったようなこともないようにこれをチェックするという仕事を一義的にさせていただいていますのは書記官であります。預金通帳であるとか財産管理の帳簿などが出てきた際に、その内容を精査して、不正が行われていないかどうか、そういうことも書記官の役割になりますし、後見人は、一旦後見人がつきますと、その方が回復されるかお亡くなりになるまでずっとそういう仕事が続くということになりますので、事件としてはふえていく一方、こういう形になります。
  もう一つ、家裁調査官でありますけれども、家裁調査官の役割として、一つは、少年事件における役割というのがございます。
  少年事件の場合は、成人の事件と違いまして、少年、未成年者が非行をした場合には、原則として全ての事件が家庭裁判所に送られてまいります。その家庭裁判所に送られてきた事件について、最初に、心理学や教育学の知識を持った調査官が面会をすることによって、何をやったかということだけではなくて、どうしてやったのか、それから、やったこと自体は大したことがなくても、その少年の状況を見るとやはり一定の公的な措置が必要なのではないかといったところまで含めて見きわめをいたしますし、そういう過程の中で発達障害などが発見をされたり、こういうケースもございます。そういうふうな形で面談をした上で、処遇に対しての意見を裁判官に対して述べるとともに、さまざまな働きかけを通じて、少年が更生をする、再犯を、二度と起こさないというようなことも努力をしているところであります。
  また、家事事件については、争っている当事者や、親の争いに巻き込まれている子供との面接ということが中心になります。資料にも書いていますが、夫婦関係調整事件ですとか面会交流において具体的な役割というのを果たしております。面会交流などでは、今、当事者間の紛争が非常に激しい事件が多いということであったり、面会交流の趣旨が必ずしも、本来子供のための手続でありますけれども、当事者双方の言い分が強くぶつかり合うということで、なかなか苦労している、こういうことも聞いたりいたします。

第9の3 最高裁判所の全司法労働組合に対する回答内容

1 以下の交渉における,最高裁判所の全司法労働組合に対する回答内容を掲載しています。
① 平成25年諸要求期第1回給与課長交渉(5月8日実施分)
② 平成25年諸要求期第2回給与課長交渉(5月21日実施分)
③ 平成25年諸要求期第3回給与課長交渉(6月4日実施分)
④ 平成25年人事院勧告前給与課長交渉(7月2日実施分)
⑤ 平成25年10月期昇格交渉(9月20日実施分)
⑥ 平成25年秋年期第1回給与課長交渉(10月15日実施分)
⑦ 平成25年秋年期第2回給与課長交渉(10月29日実施分)
⑧ 平成25年秋年期第3回給与課長交渉(11月12日実施分)
⑨ 平成25年秋年期人事局長交渉(12月3日実施分)

2(1) 裁判所HPの「公表資料」に「職員団体との交渉」が載っています。
(2) 裁判所における職員団体は全司法労働組合しかありませんが,全司法労働組合という用語は裁判所HPで使用されていません。

第10 裁判所職員は退官後,司法書士になれる場合があること

1(1) 裁判所事務官,裁判所書記官,法務事務官又は検察事務官としてその職務に従事した期間が通算して10年以上になる者は,法務大臣の資格認定を経て,司法書士になることができます(司法書士法4条2号・司法書士の資格認定に関する訓令1条1項)。
(2) 平成29年7月11日付の「行政文書開示請求について(意思確認)」によれば,以下の文書は存在しません。
① 司法書士の資格認定に関する訓令の運用通達(最新版)
② 平成14年度から平成28年度までの間に,司法書士の資格認定に関する訓令に基づき,司法書士資格を認定された人数が,年度別及び資格別に分かる文書

2 司法書士法3条は,司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律(平成14年5月7日法律第33号)による司法書士法の改正により,司法書士法4条となりました。

3 メンターエージェントHPの「司法書士の新規登録者数および取消者数の推移」によれば,法務大臣認定に基づく司法書士の新規登録者数は以下のとおりです。
平成 元年度:304人,平成 2年度:297人,平成 3年度:245人
平成 4年度:215人,平成 5年度:133人,平成 6年度:146人
平成 7年度:157人,平成 8年度:121人,平成 9年度:113人
平成10年度: 91人,平成11年度: 87人,平成12年度: 97人
平成13年度:120人,平成14年度:102人,平成15年度:112人
平成16年度:106人,平成17年度:131人,平成18年度:141人
平成19年度:169人,平成20年度:167人,平成21年度:124人
平成22年度:136人,平成23年度:116人,平成24年度:102人

4 「司法書士」も参照してください。

第11の1 執行官

1(1) 裁判所HPの「執行官」の記載を箇条書きにすると以下のとおりです。
①   執行官は,各地方裁判所に所属する裁判所職員で,裁判の執行などの事務を行います(裁判所法第62条,執行官法1条)。
②   裁判の執行とは,裁判で出された結論が任意に実現されない場合に,強制的に実現することです。
   例えば,家の明渡しを命じられた人が明け渡さない場合に,その家から,明渡義務を負う人(債務者)を排除した上で,明渡しを受ける権利を有する人(債権者)に引き渡したり,借金を返さない人(債務者)の宝石,貴金属等の動産や手形,小切手等の有価証券(裏書の禁止されているものを除く。)を差し押さえて売却し,その代金を貸主(債権者)に返済するお金に充てるといった職務を行っています。
③ 不動産の(強制)競売が申し立てられた場合に,不動産の状況等を調査するなどの事務を担当しています。
④   民事訴訟の裁判関係文書を当事者等に届けるといったことも執行官の職務の一つです。
⑤   執行官は,職務を行う際に抵抗を受ける場合には,その抵抗を排除するために,警察の援助を求めることができるなど強い権限が与えられており,その権限を自らの判断と責任において行使しますが,職務の執行については,地方裁判所の監督を受けます。
⑥ 執行官は,各地方裁判所によって任命される裁判所の職員ですが,国から給与を受けるのではなく,事件の当事者が納めた手数料を収入としています。
(2) ③で作成する書類は現況調査報告書です。

2(1) 執行官採用選考試験の選考資格は,「一般職の職員の給与に関する法律(昭和25年法律第95号)第6条第1項第1号イに規定する行政職俸給表(一)に定める職務の級が5級以上の職にあった者若しくはこれに相当する職歴を有する者又は法律に関する実務の経験を通算して10年以上有する者」です。
(2) 「法律に関する事務の経験」としては,「弁護士,弁理士,司法書士又は不動産鑑定士としての実務」,「銀行,長期信用銀行,信用金庫,労働金庫又は信用協同組合における実務」があります(裁判所HPの「執行官採用選考試験案内」参照)。
(3) 地方裁判所は,執行官の事故その他の理由により必要があるときは,執行官規則で定めるところにより,裁判所書記官に執行官の職務の全部又は一部を行なわせることができます(執行官法20条)。

3 毎年7月下旬ころ,裁判所HPの「執行官採用選考試験実施庁」に各地方裁判所が実施する執行官採用選考試験の受験案内が掲載されます。

4(1) 執行官等に関する事務について(平成6年12月20日付の最高裁判所事務総長通達)を掲載しています。
(2) 執行官の監督は監督官及び監督補佐官が行います。
   監督官は,地方裁判所長,司法行政事務につき地方裁判所長を代理する裁判官,執行事件を取り扱う部の事務を総括する裁判官,支部長等の中から指名されます。
   監督補佐官は,事務局長,会計課長,支部の庶務課長,民事首席書記官,執行事件を取り扱う部の主任書記官等の中から指名されます。
(3) 総括執行官は,執行官任命後の期間が5年以上であり,執行官の職務及び組織経験に関する識見を有する執行官の中から命ぜられます。
   また,地方裁判所は当該地方裁判所の執行官のうちから,総括執行官の事務を補佐する者を指名することができます。

5 執行官の歴史については,曝松公平(されまつこうへい)の執行官ブログが非常に参考になります。

6(1) 執行官の手数料の配分等に関する規約(平成11年6月2日承認)を掲載しています。
(2) 平成29年10月27日付の司法行政文書不開示通知書によれば,全国の執行官相互の規約の実施状況に関する報告書は既に廃棄されました。

7 執行官事務の査察について(平成6年12月20日付の最高裁判所民事局長,経理局長通達)を掲載しています。

8(1) 執行官数(H29.4.1現在)及び執行官数推移(昭和42年度~平成29年度)を掲載しています。
(2) 平成29年4月1日現在,大阪地裁本庁の執行官は20人であり,堺支部の執行官は5人であり,岸和田支部の執行官は3人です。
(3) 執行官は,ピーク時の平成16年度は650人いましたが,平成29年度は338人になっています。

第11の2 執行官の採用選考実施結果

1 以下の通り執行官採用選考実施結果を掲載しています。
① 平成21年度から平成25年度までの分
② 平成26年度分
③ 平成27年度分
④ 平成28年度分

2 外部ブログの「【怪文書】神戸地方裁判所執行官採用試験の闇w 」に,神戸地裁の平成27年度執行官採用に不正があったかのような記載があります。
   しかし,札幌地裁の平成27年度執行官採用選考では,7人の筆記試験受験者のうち,5人も筆記試験に合格させています。
   そのため,神戸地裁の平成27年度執行官採用選考において,23人の筆記試験受験者のうち,10人を筆記試験に合格させたことが多すぎるとまではいえないと思います。

第12 裁判官及び司法修習生の採用

1 司法修習生から判事補への採用については,「司法修習生の組別志望状況及び任官状況」及び「二回試験等の日程」を参照してください。

2 弁護士から常勤裁判官への採用については,「裁判官の種類,再任拒否,弁護士任官等」を参照してください。

3 司法修習生の採用については,「司法修習生の採用選考,健康診断及び名刺」を参照してください。
判事補採用願

第13 国家公務員採用試験及び地方公務員採用試験

0 人事院HPに「国家公務員採用情報NAVI」があります。

1(1) 人事院が実施している国家公務員試験には以下のものがあります(人事院HPの「国家公務員の紹介」参照)。
① 総合職試験
② 一般職試験
③ 専門職試験
④ 経験者採用試験
(2) 人事院HPの「試験情報」に,具体的な試験種目が載っています。

2 人事院HPの「説明会・セミナー」に,説明会・セミナー案内,霞が関インターンシップ,1次試験合格者対象説明会が載っています。

3 人事院HPの「各府省ホームページへのリンク」は,各府省の採用情報HPへのリンク集となっています。

4 地方公共団体情報システム機構(J-LIS)HP「地方公務員採用試験案内」に,全国の地方公共団体の採用試験情報HPにリンクが張られています。
1(1) 交通事故(検察審査会を含む。)及び債務整理の初回の面談相談は無料であり,相続情報公開請求等の面談相談は30分3000円(税込み)です。
   交通事故及び債務整理については,無料の電話相談もやっています。
(2) 相談予約の電話番号は「お問い合わせ」に載せています。
 
2 執務時間は原則として平日の午前10時から午後7時30分までですが,事前のご予約があれば,午後8時30分まで夜間相談可能です。
 
3 弁護士山中理司(大阪弁護士会所属)については,略歴及び取扱事件弁護士費用事件ご依頼までの流れ,「〒530-0047 大阪市北区西天満4丁目7番3号 冠山ビル2・3階」にある林弘法律事務所の地図を参照してください。