弁護士登録制度

第0 目次

第1   弁護士登録制度総論
第2   登録の請求
第3   登録換えの請求
第4   登録及び登録換えの請求の進達拒絶事由及び資格審査会
第5   弁護士登録の取消し
第6   登録関係手続に関する不服申立方法
第7   登録事項の変更
第8   弁護士記章(=弁護士バッチ)
第9の1 出産・育児を理由とする日弁連会費の免除
第9の2 出産・育児を理由とする大弁会費の免除
第10  弁護士再登録時の費用

第1 弁護士登録制度総論

1 弁護士となるには,日弁連に備えた弁護士名簿(日弁連会則17条及び18条)に登録される必要があります(弁護士法8条)。

2(1) ①登録の請求及び登録換えの請求は,これをしようとする者が,②登録取消しの請求は,業務をやめようとする場合は弁護士が,法定の事由がある場合は弁護士会が,それぞれ日弁連に対して行います(①につき弁護士法9条及び10条,②につき弁護士法11条及び13条)。
(2) 登録又は登録換えの請求がなされたとしても,①弁護士会が日弁連への進達を拒絶し,又は②弁護士会から進達された請求について日弁連が拒絶する場合があります(①につき弁護士法12条1項,②につき弁護士法15条1項)。

3 弁護士名簿の登録,登録換及び登録取消は,日弁連から当該弁護士の所属弁護士会に通知されるとともに,官報をもって公告されます(弁護士法19条,日弁連会則25条前段)。

4 弁護士名簿に登録又は登録換を受けた者は,当然,入会しようとする弁護士会の会員となり,登録換を受けた場合には,これによって旧所属弁護士会を退会します(弁護士法36条1項)。
   登録取消を受けた者は,当然,所属弁護士会を退会します(弁護士法36条2項)。

5 弁護士名簿の登録,登録換え,登録事項の変更及び登録取消しに関する詳細は,登録取扱規則(平成4年10月9日規則第52号)で定められています。

6 平成23年7月当時の全国の弁護士会における弁護士登録の費用等が,法曹の養成に関するフォーラム第3回会議(平成23年7月13日開催)資料6修正版「「資料の要求について」(宮脇委員提出資料)に対する回答」に載っています。

7(1)ア 弁護士登録番号から修習期を推測する場合,外部ブログの「弁護士の登録番号と修習期の早見表(2016.4版)」が非常に参考になります。
イ   69期の場合,53898番からとなります。
(2) 平成27年4月1日以降に再登録した場合,登録番号を維持して再登録できるようになっています(日弁連会則19条3項のほか,日弁連HPの「2015年4月1日以降に弁護士登録(再登録)される方へ」参照)。

8(1) 日弁連会則等は,日弁連HPの「弁護士法・会則・会規等」に載っています。
(2) 平成27年12月4日臨時総会以降の会則,会規及び規則の制定改廃が,日弁連HPの「会則会規等の制定改廃の公示」に載っています。

第2 登録の請求

1 一般の場合
(1) 総論
ア 弁護士となるためには,入会しようとする弁護士会を経由して,日弁連に対し,以下の書類を提出する必要があります(日弁連会則19条1項)。
① 弁護士名簿登録請求書
・ 登録免許税として,収入印紙6万円を貼付する必要があります登録免許税法別表第一の三十二「人の資格の登録若しくは認定又は技能証明」(三))。
② 履歴書
③ 戸籍謄本(外国籍の者にあっては,外国人登録原票記載事項証明書)
・ 戸籍謄本については,(a)戸籍抄本又は(b)氏名・本籍及び生年月日の記載を証明する戸籍記載事項証明書をもって代えることができます(日弁連会則19条2項)。
④ 弁護士となる資格を証明する書面
・ 司法修習終了後引き続き登録する者の場合,最高裁判所が発行する一括証明書がこれに当たります。
⑤ 弁護士法7条各号(欠格事由)のいずれにも該当しない旨の証明書
(a) 身分証明書
・ 禁治産・準禁治産宣告の通知,後見登記の通知,破産宣告又は破産手続開始決定の通知を受けていないことを証明する書類であり,本籍地の市町村役場の戸籍係が発行します。
(b) 登記されていないことの証明書
・ 成年被後見人・被保佐人等に該当しないことを証明する書類であり,各都道府県の法務局の本局が発行します(後見登記等に関する法律10条1項参照)。
   ただし,郵送で取り寄せる場合,東京法務局民事行政部後見登録課まで申請する必要があります(東京法務局HPの「登記されていないことの証明書の申請方法」参照)。
⑥ 弁護士法12条1項各号及び2項に掲げる事項(登録請求の進達の拒絶事由)に関する書面
・ 誓約書がこれに当たります。
⑦ 写真
イ 司法修習生が弁護士登録をする場合の手続については,日弁連HPの「修習生の皆様へ」に掲載されています。
ウ 69期の場合,弁護士登録請求に必要な書類が,東弁HPの「東京弁護士会入会手続案内(69期)」,一弁HPの「第69期司法修習生 第一東京弁護士会への入会申込手続きについて」,二弁HPの「入会について(第69期司法修習生の方へ)」等に掲載されています。

(2) 大阪弁護士会の取扱い
ア 大阪弁護士会で弁護士登録をするためには,以下のお金を支払う必要がありますから,前述した6万円の登録免許税を含めると,合計で52万円のお金が必要になります。
   ただし,弁護士登録をするときに支払う必要があるお金は,①登録免許税6万円,②日弁連登録料1万円及び③大阪弁護士会入会金3万円の合計10万円です。
① 日弁連の分(平成26年4月1日以降の金額)
(a) 登録料:3万円(日弁連会則23条1項1号)
→ 司法修習を終え引き続き登録する者は1万円です。
   また,平成25年12月6日臨時総会決議(平成26年4月1日施行)による改正前の登録料は原則として6万円であり,司法修習を終え引き続き登録する場合は3万円でした。
② 大阪弁護士会の分
(a) 入会金:3万円(大阪弁護士会会則17条1項)
(b) 会館負担金会費:40万円(大阪弁護士会各種会費規程3条の2第1項)
→ 司法修習生の修習を終了後1年以内に大阪弁護士会に入会する弁護士である会員は,財務委員会の議を経て,分納,又は分納の延納をすることができます(各種会費規程3条の2第2項)。
   分納の場合,登録時に20万円を納付し,半年後に残金20万円を納付します。
   分納の延納の場合,登録1年後に10万円を,登録2年後に10万円を,登録3年後に10万円を,登録4年後に10万円を納付します。
イ 大阪弁護士会に入会しようとする者は,日弁連に対する書類とは別に,入会申込書正副各1通を提出して入会の申込みをする必要があります(大阪弁護士会会則16条1項)。
ウ 大阪弁護士会の会長は,入会申込書等を受理したときは,速やかに,登録又は登録換えの請求の進達の可否について,常議員会の審議に付する必要があります(大阪弁護士会会則21条1項)。
   大阪弁護士会の会長は,常議員会が登録又は登録換えの請求の進達を可とするときは,速やかに,日弁連に進達の手続をとる必要があります(大阪弁護士会会則21条2項)。
   大阪弁護士会の会長は,常議員会が登録又は登録換えの請求の進達を可としないときは,資格審査会に対し,審査を請求する必要があります(大阪弁護士会会則21条3項)。
エ 常議員会は,弁護士法に基づく機関ではありませんが,大阪弁護士会を含む各地の弁護士会において,総会に次ぐ意思決定機関とされています(法令における使用例につき,組合等登記令14条1項3号参照)。
オ 大阪弁護士会の会長は,資格審査会が,登録又は登録換えの請求の進達を可とするときは,速やかに,進達の手続をとり,登録又は登録換えの請求の進達を拒絶すべきものとしたとしたときは,速やかに,請求者にその旨及びその理由を書面により通知する必要があります(大阪弁護士会会則22条)。

2 弁護士職務経験の判事補又は検事の場合
(1) 3万円の登録料の納付猶予

   判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律(=弁護士職務経験法)に基づき,判事補又は検事(修習終了後10年以内の人に限られています。)が弁護士となる場合,弁護士となる資格を証する書面の提出に代えて以下の書面を提出し(日弁連会則19条4項),かつ,3万円の登録料の納付を猶予されます(日弁連会則23条2項,弁護士名簿の登録料納付の免除等に関する規程4条,弁護士名簿等の登録料納付等に関する免除等の基準(平成24年12月21日理事会議決)3条1項)。

① 判事補の場合
    最高裁判所事務総局人事局長の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う予定の者である旨の書面
② 検事の場合
    法務省大臣官房人事課長の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う予定の者である旨の書面
(2) 3万円の登録料等の免除
   弁護士職務経験法に基づき,判事補又は検事が弁護士となった場合,以下の書面を提出することで,3万円の登録料の納付を免除されます(日弁連会則23条2項,弁護士名簿の登録料納付の免除等に関する規程4条,弁護士名簿等の登録料納付等に関する免除等の基準(平成24年12月21日理事会議決)3条2項)。
   また,大阪弁護士会の場合,①3万円の入会金,②毎月8000円の会館特別会費及び③40万円の会館負担金会費の納付を免除されます(①につき大阪弁護士会会則17条4項,②につき大阪弁護士会各種会費規程2条7項,③につき大阪弁護士会各種会費規程3条の2第3項1号。判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律及び総合法律支援法の規定により本会に入会する者等に対する入会金等の免除又は猶予に関する運用準則3条1項)。
① 判事補の場合
    最高裁判所事務総長の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う者である旨の書面
② 検事の場合
    法務省事務次官の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う者である旨の書面
(3) その他
ア ①判事補については,判事補の弁護士職務経験に関する規則(平成16年11月1日最高裁判所規則第19号)により,②検事については,検事の弁護士職務経験に関する省令(平成16年10月1日法務省令第67号)により,細目が定められています。
イ 弁護士職務従事職員(弁護士職務経験法2条7項)である判事補は裁判所事務官の身分を有し(弁護士職務経験法2条3項,5条1項),弁護士職務従事職員である検事は法務事務官の身分を有し(弁護士職務経験法2条6項),受入先弁護士法人等との間で雇用関係が成立しています(弁護士職務経験法4条1項,5条1項)。
ウ 弁護士職務従事職員は,当該受入先弁護士法人等との間の雇傭契約上の地位を失ったり,戒告等の懲戒処分を受けたりした場合,速やかに,当該弁護士職務経験を終了します(判事補につき弁護士職務経験法7条2項及び判事補の弁護士職務経験に関する規則5条,検事につき弁護士職務経験法7条3項及び検事の弁護士職務経験に関する省令4条)。
エ 「弁護士職務経験判事補の名簿」も参照して下さい。 

第3 登録換えの請求

1 弁護士は法律事務所を所属弁護士会の地域内に設けなければならず(弁護士法20条2項),いかなる名義をもってしても,2個以上の法律事務所を設けることができません(弁護士法20条3項本文)。
    そのため,その主たる活動地域は自ずから制限されることとなりますから,主たる活動地域に変化が生じて,新たな活動地域に事務所を設けようとする場合,所属弁護士会を変更する必要があります。

2 登録換えの請求は,所属している弁護士会に対し,他の弁護士会への登録換えを請求する旨を届け出るとともに(弁護士法10条2項),入会しようとする弁護士会を経由して,日弁連に対し,以下の書類を提出する必要があります(日弁連会則20条)。
① 弁護士名簿登録換え請求書
② 弁護士法10条2項に規定する届出に関する書面(=弁護士名簿登録換え届書)
③ 弁護士法12条2項に掲げる事項に関する書面

3 懲戒の手続(綱紀委員会における手続が含まれることにつき弁護士法58条2項参照)に付された弁護士は,その懲戒の手続が結了するまでは登録換えの請求をすることができません(弁護士法62条1項)。
   その趣旨は,登録換えによって懲戒処分を免れようとする行為を防止する点にあります。

第4 登録及び登録換えの請求の進達拒絶事由及び資格審査会

1  登録及び登録換えの請求の進達拒絶事由
(1) 弁護士会は,日弁連に対する登録又は登録換えの請求を受けても,その会の会員として,弁護士の職務を行わせることがその適正を欠くおそれのある者については,その進達を拒絶することができます(弁護士法12条)。
    また,日弁連は,弁護士会から登録又は登録換えの請求の進達を受けても,独自に登録又は登録換えを拒絶することができます(弁護士法15条)。
(2) 登録及び登録換えの請求の進達拒絶事由は以下のとおりです。
① 弁護士会の秩序又は信用を害するおそれがある者(弁護士法12条1項前段)
→ 登録の請求の進達を求める者について,弁護士会の統制を乱すおそれがある場合,著しい非行がある場合,その者の入会によって一般会員の体面を損なうおそれがある場合その他あらゆる事由が,審査の対象となりえます(東京高裁平成3年9月4日判決)。
② 心身に故障があって,弁護士の職務を行わせることがその適正を欠くおそれがある者(弁護士法12条1項後段1号)
③ 懲戒の処分によって除名等された者が,その処分を受けた日から3年を経過して請求したときに,弁護士の職務を行わせることがその適正を欠くおそれがある者(弁護士法12条1項後段2号)
④ 登録又は登録換えの請求前1年以内に当該弁護士会の地域内において常時勤務を要する公務員であった者で,その地域内において弁護士の職務を行わせることが特にその適正を欠くおそれがある者(弁護士法12条2項)
(3) ①弁護士会の資格審査会が弁護士名簿登録請求の進達を拒絶する旨の議決をすること,及び②弁護士会がこれを受けて上記登録請求の進達を拒絶する旨の決定をすることは,いずれも国家賠償法1条1項にいう「公共団体の公権力の行使」に該当すると解されています(大阪高裁平成22年5月12日判決)。
(4) 弁護士会は,弁護士法に基づいて,国の機関の指揮及び監督を受けることなく(同法第3章,第5章,第7章,第8章参照),弁護士等に対する指導及び監督等に関する事務を行う法人であり,弁護士会の資格審査会は,弁護士名簿登録請求の進達拒絶という公権力の行使に関わる機関として弁護士法によって設置されたものであるところ,弁護士会の会長は同会の代表者であり(同法35条1項),また,資格審査会の会長は同資格審査会の会務を総理する者であって(同法54条1項),いずれも刑法その他の罰則の適用については法令により公務に従事する職員とみなされていること(同法35条3項,54条2項)を併せ考えると,弁護士会の会長及び弁護士会の資格審査会の会長として弁護士名簿登録請求の進達拒絶に関与する行為は,国家賠償法1条1項にいう「公共団体の公権力の行使にあたる公務員」としての行為に該当すると解されています(大阪高裁平成22年5月12日判決)。

2 資格審査会
(1) ①進達の拒絶,②請求の拒絶又は③弁護士会による登録取消しの請求をする場合,当該弁護士会又は日弁連は,資格審査会の議決に基づいてする必要があります(弁護士法12条1項,13条1項,15条1項)。
   この場合,速やかに本人にその旨及び理由を書面により通知されます(弁護士法12条3項,13条2項及び15条2項)。
(2) 大阪弁護士会資格審査会については,大阪弁護士会資格審査手続規程(会規第38号)で定められています。
(3) 日弁連資格審査会については,資格審査手続規程で定められています。
(4) 資格審査会の委員は,弁護士,裁判官,検察官及び学識経験のある者の中から,それぞれ日弁連又は弁護士会の会長が委嘱します(弁護士法52条3項前段)。
  この場合,①裁判官又は検察官である委員はその地の高等裁判所若しくは地方裁判所又は高等検察庁検事長若しくは地方検察庁検事正の推薦に基づき,②その他の委員は総会の決議に基づき,委嘱する必要があります(弁護士法52条3項後段)。
   ただし,任期が2年であること(弁護士法52条4項)とあいまって,予備委員の選任(弁護士法53条)も含めて,毎年5月の定時総会決議において,選任に関する事項は理事会又は常議員会に白紙委任されています。

第5 弁護士登録の取消し

1 弁護士登録の取消しは,以下の事由により発生します。
① 弁護士本人の請求によるもの(弁護士法17条2号・11条)
・ 弁護士がその業務をやめようとするときは,所属弁護士会を経由して,日弁連に対し,弁護士名簿登録取消請求書を提出する必要があります(弁護士法11条,日弁連会則22条)。
    ただし,登録換えの場合と同様,懲戒の手続に付されている弁護士は,その手続が結了するまで登録取消しの請求ができません(弁護士法62条1項)。
② 客観的事実の発生によるもの(弁護士法17条1号,4号)
・ (a)禁固以上の刑に処せられた場合(弁護士法7条1号・17条4号)なり,(b)弁護士が死亡した場合(弁護士法17条4号)なりがあります。
③ 懲戒処分によるもの(弁護士法17条3号の退会命令及び除名の場合)
④ 弁護士会からの請求によるもの(弁護士法17条3号・13条)
・ 弁護士が,登録及び登録換えの請求の進達拒絶事由について虚偽の申告をしていたことが判明したときは,弁護士会は,資格審査会の議決に基づき,日弁連に対し,登録取消しの請求をすることができます。
    その趣旨は,弁護士会がその事実を知っていれば,本来,登録又は登録換えの請求の進達を拒絶していたであろうと思われる場合について,事後的に登録の取消し請求をすることを認める点にあります。

2 弁護士会は,所属の弁護士に弁護士名簿の登録取消の事由があると認めるときは,日本弁護士連合会に,すみやかに,その旨を報告する必要があります(弁護士法18条)。
   具体的には,登録取扱規則所定の,「弁護士名簿登録取消し事由報告書」(「死亡」の場合と,「その他」の場合があります。)を提出します。

第6 登録関係手続に関する不服申立て方法

1 日弁連への審査請求
(1) 弁護士名簿への登録又は登録換えの請求をした者は,入会しようとする弁護士会によってその進達を拒絶されたときは,日弁連に対し,行政不服審査法による審査請求をすることができます。
    請求後3ヶ月を経ても弁護士会がその進達をしないときも,進達を拒絶されたものとみなして,同様に審査請求をすることができます(弁護士法12条4項)。
    日弁連はこの審査請求については資格審査会の審査に付して(日弁連会則65条2項),その議決に基づいて裁決を行います(弁護士法12条の2)。
(2) 弁護士会による登録取消しの請求があった場合,対象となった弁護士は,その通知を受けた日の翌日から起算して60日以内に,日弁連に対し,異議を申し出ることができます(弁護士法14条1項)。
    日弁連は,異議の申出を受けた場合,資格審査会の議決に基き,その申出に理由があると認めるときは,弁護士会に登録取消の請求を差し戻し,その申出に理由がないと認めるときは,これを棄却します(弁護士法14条2項)。
(3) 日弁連がした処分については,行政不服審査法による不服申立てはできません(弁護士法49条の3)。

2 訴えの提起
(1) ①日弁連に対する不服申立が却下・棄却された者,又は②弁護士会から登録又は登録換えの請求の進達をされたにもかかわらず日弁連によってこれを拒絶された者は,その取消しを求めて,東京高等裁判所に対して訴えを提起できます(弁護士法16条1項)。
   不服申立て後,又は進達後,日弁連において3ヶ月を経ても結論が出ないときは,同様に否定されたものとみなして,東京高等裁判所に対して訴えを提起できます(弁護士法16条2項)。
(2) 登録又は登録換えの請求の進達の拒絶に関しては,これについての日弁連の裁決に対してのみ,取消しの訴えを提起することができます(弁護士法16条3項)。

第7 登録事項の変更

1 弁護士の氏名,本籍,法律事務所又は住所を変更した場合,所属弁護士会を経由して日弁連に登録事項変更届書を出す必要があります(日弁連会則21条)。
    その手続は,登録事項変更届書に必要事項を記入し,氏名,本籍の変更の場合には戸籍謄抄本等の変更を証明する書面を添付し(日弁連会則21条2項2号),2000円の登録料を納付して行います(日弁連会則23条1項3号)。

2 平成23年5月31日までの登録事項の変更については,「自由と正義」に掲載されていたものの,平成23年6月1日以降の登録事項の変更については,「自由と正義」に掲載されなくなりました。

3 弁護士の氏名についての変更の届け出があったときは,官報においても公告されます(日弁連会則25条)。

第8 弁護士記章(=弁護士バッチ)

1 弁護士はその職務を行う場合,弁護士記章(=弁護士バッチ)を帯用するか,又は身分証明書を携帯する必要があります(日弁連会則29条2項)。

2 弁護士記章については,弁護士記章規則で定められています。

3 弁護士記章は,日弁連が,弁護士名簿に登録したときに,所属弁護士会を通じて本人に交付します(弁護士記章規則3条1項)。

4 弁護士記章は,日弁連の所有であって,弁護士に貸与されるものです(弁護士記章規則2条)。

5 弁護士が登録取消しの請求をしたときや,死亡したときは,弁護士記章を日弁連に返還する必要があります(弁護士記章規則5条)。
6 弁護士が弁護士記章を紛失したときは,所属弁護士会を通じて,速やかに,日弁連に対し,紛失届を提出し,弁護士記章の再交付を申請する必要があります(弁護士記章規則7条)。

7 日弁連は,紛失届を受けた場合,直ちに弁護士名簿にその旨を記載し,かつ,官報にその旨を公告します(弁護士記章規則8条1項)。

8 日弁連は,官報公告をした後,速やかに,弁護士記章を,所属弁護士会を通じて,弁護士に再交付し,かつ,弁護士名簿にその旨を記載します(弁護士記章規則10条1項)。

第9の1 出産・育児を理由とする日弁連会費の免除

1 出産を理由とする日弁連会費等の免除(出産後,1年以内の申請が必要です。)
(1)   女性弁護士が出産した場合,所属弁護士会を通じて日弁連に対し,会費等免除申請書に,母子手帳の表紙と予定日が分かるページの写しを添付して提出すれば,出産月の前月から4か月間,日弁連の会費及び特別会費を免除してもらえます。
   多胎妊娠の場合,出産の前々月から6か月間,日弁連の会費及び特別会費を免除してもらえます。
(2) 根拠条文は,①日弁連会則95条の4第2項,及び②平成20年1月1日施行の,出産時の会費免除に関する規程(平成19年12月6日会規第84号)です。

2 育児を理由とする日弁連会費等の免除(子の出生から2年以内の申請が必要です。)
(1)ア 弁護士が子の育児をする場合,所属弁護士会を通じて日弁連に対し,会費等免除申請書に,①誓約書兼育児予定書及び②戸籍謄本又は子との関係が明らかになる住民票を添付して提出すれば,子が2歳になるまでの任意の6か月間,日弁連の会費及び特別会費を免除してもらえます。
イ 日弁連会費等の免除期間中,育児の実績を記載した書類を毎月作成し,翌月末までに提出する必要がありますものの, 休業要件はありません。
(2) 根拠条文は,①日弁連会則95条の4第3項,及び②平成27年4月1日施行の,育児期間中の会費免除に関する規程(平成25年12月6日会規第98号)です。

第9の2 出産・育児を理由とする大弁会費の免除

1 出産を理由とする大弁会費の免除(出産後,1年以内の申請が必要です。)
   女性弁護士が出産した場合,大弁企画部会員企画課に対し,会費免除申請書(出産)に,母子手帳の表紙と予定日が分かるページの写しを添付して提出すれば,出産月の前月から4か月間,大弁会費を免除してもらえます。
   多胎妊娠の場合,出産の前々月から6か月間,日弁連の会費及び特別会費を免除してもらえます。

2 育児を理由とする大弁会費の猶予・免除
(1) 大弁会費の支払の猶予
   弁護士が1歳に満たない子の育児をするために休業する場合,大弁企画部会員企画課に対し,会費の納入猶予申請書に,母子手帳の表紙と予定日が分かるページの写しを添付して提出すれば,子が1歳になるまでの間,大弁会費の支払を猶予してもらえます。
(2) 大弁会費の免除(子の出生から1年6月以内の申請が必要です。)
ア 弁護士が子の育児をするために全く執務をしなかった場合,大弁企画部会員企画課に対し,全部休業を理由として,会費の免除申請書(育児休業)に,休業証明書を添付して提出すれば,猶予期間中の会費の全部を免除してもらえます。
イ 弁護士が子の育児をするために100時間を下回る時間しか執務をしなかった場合,大弁企画部会員企画課に対し,一部休業を理由として,会費の免除申請書(育児休業)に,休業証明書を添付して提出すれば,猶予期間中の会費の半分を免除してもらえます。

3 根拠条文
   ①大阪弁護士会会則161条,及び②会則第161条の運営準則(昭和52年2月7日常議員会承認)です。

第10 弁護士再登録時の費用

1(1) 東弁リブラ2008年4月号の「出産・育児・海外留学のときに役立つ情報」によれば,平成20年2月現在の再登録のための費用は,日弁連の登録料が6万円,東弁の元会員が東弁に再入会する場合の入会金が1万5000円(東弁に新規入会する場合は3万円),登録申請の際の印紙代が6万円で,合計13万5000円かかります。
(2) 平成26年4月1日以降,日弁連の登録料は3万円となっています。

2 大阪弁護士会の場合,弁護士任官をした人が再び弁護士登録をする場合は入会金を免除されることがあります(大阪弁護士会会則17条3項)ものの,単なる再入会の場合に入会金を減免する規定はありません。
   そのため,再登録のための費用は,日弁連の登録料が3万円,大弁の入会金が3万円,登録申請の際の印紙代が6万円で,合計12万円かかります。

3 登録申請の際の印紙代6万円は,登録免許税法別表第一の三十二「人の資格の登録若しくは認定又は技能証明」(三))に基づくものです。

4 日弁連HPの「2015年4月1日以降に弁護士登録(再登録)される方へ」にあるとおり,平成27年4月1日以降に再登録請求をする場合,従前の登録時に付されていた登録番号を付与してもらうことができます(日弁連会則19条3項参照)。
1 相談予約の電話番号は06-6364-8525であり,交通事故(検察審査会を含む。)及び債務整理の初回の面談相談は無料であり,相続情報公開請求等の面談相談は30分3000円(税込み)です。
   交通事故及び債務整理については,無料の電話相談もやっています。
 
2 執務時間は原則として平日の午前10時から午後7時30分までですが,事前のご予約があれば,午後8時30分まで夜間相談可能です。
 
3 弁護士山中理司(大阪弁護士会所属)については,略歴及び取扱事件弁護士費用事件ご依頼までの流れ,「〒530-0047 大阪市北区西天満4丁目7番3号 冠山ビル2・3階」にある林弘法律事務所の地図を参照してください。